Pardon the expressions

今日は、埼玉県の私立高校の合格発表の日でした。

無事、合格でした。これで、「おさえ」が確定しました。

特に感慨にひたることもなく、今日のメニューをこなしました。

 

 

 

最近、「縁起の悪い言葉」を言わないように、生徒に話しています。

 

 

思わずペンを手から離してしまって、ペンが床にころがってしまったとき:

 

「ペンが、万有引力の法則によって床に接着するという現象が確認された」と言います。

 

あるいは:

 

「ペンが、我が手を離れ、母なる大地へと旅立とうとしている」と言います。

 

あるいは、また:

 

「ペンが、オーシーエイチアイティーエー!」と言います。

 

 

 

何十年も前から、神経過敏な受験生が、ちょっとした言葉に過剰に反応する「コント」や「ギャグ」が存在しました。

 

 

入試を控えた受験生が、不安な気持ちを抱えてしまうのは当然のことです。

それを抑え込もうとすることに神経や労力を使うのは、ちょっともったいない「エネルギー」の使いかたかもしれません。

 

そんなものは逆手にとって、自分から笑い飛ばしてしまうのが正しい「ユーモア」だと思っています。

(まあ、受け売りでもあるのですが。)

 

 

随時、新しい「言いまわし」を募集しています。

どんどんご応募ください。

 

 (ivy 松村)

立川高校と八王子東高校の推薦入試について

立川高校と八王子東高校の推薦入試について書きます。

 

 

立川は、集団討論・個人面接の「配点」が200点、小論文が300点です。

 

 

集団討論・個人面接の得点分布を見ると、高得点を取っている受験生が多いことがわかります。

190点以上が11人、180~190点以上が8人、170~179点以上が10人います。

 

 

立川高校は、積極的に発言するタイプの生徒が集まる学校です。

また、そういった生徒を評価する校風があります。

 

「積極的」というのは、堂々と「自分の」意見を述べるということです。

(当たり前ですが、それは「独自の」という意味ではありません。)

 

そして、立川の集団討論のテーマは、「社会問題」に寄っています。

社会的なニュースに関心を持っている生徒にとっては、環境問題や国際関係といったテーマは発言しやすいものだと思います。

逆に、新聞などを読む習慣のない受験生は苦しくなると思います。

 

 

個人面接では、過去に、「思いがけない質問」をされた、という生徒がいました。

 

これは、個人的な印象も含めた上での意見ですが、立川高校は、「型」にはまった「お利口さん」ではなく、物怖じすることなく、機敏にものごとに対処できるような人物が評価されるように感じます。

 

 

小論文は「配点」が高く設定されていますが、得点は抑えられています。

300点満点となっていますが、150~160あたりが得点分布の「山」になっています。

昨年度は240点以上を取った生徒が1人しかいません。

 

小論文で「突き抜けた」ものが書ければ、他を大きく引き離すことができます。

 

小論文では、グラフや表などの資料の「読み取り」の訓練が必須です。

また、近年では、人文科学系の題材がつかわれる傾向が出てきました。

「コミュニケーション」に関して、考えをまとめておくといいかもしれません。

また、時間があれば哲学・心理学・言語学などのトピックについてまとめておくと役に立つかもしれません。

 

 

 

あと、立川高校の推薦入試を受ける受験生は、必ず、「推薦合格のみなさまへ」を受験前に読んでおきましょう。

 

 

 

八王子東も、集団討論・個人面接の「配点」が200点、小論文が300点です。

 

 

八王子東は、どちらかというと落ち着いていて、堅実で、そつなくものごとをこなしていくようなタイプの生徒が集まる印象があります。

(通っている生徒からすると、「そんなわけはない!」とツっこまれそうですが。)

 

集団討論・個人面接の得点分布を見ると、110~139点がかなり高い「山」になっています。

もしかすると、「典型的」なタイプの受験生がこの辺りに集中するのかもしれません。

 

この得点域にいる限り、合格は厳しくなります。

推薦入試で求められている人材は、どちらかというと「個性」をもった生徒だと思います。

 

データを見る限り、八王子東の受験生は集団討論・個人面接で「苦戦」をしているように見受けられますが、逆にいえば、「ここ」で点数を固めることができれば、かなり優位になります。

 

 

集団討論のテーマには、コミュニケーションやマナー、モラルといった題材が使われる傾向があります。

こうした内容は、中学生にとっては、身近でありながら漠然としたものなので、討論しづらいと思います。

 

大きな「ヒント」を述べるならば、「公共性」というものを、八王子東は重視しています。

 

 

小論文の得点分布は、210~224点の帯域に密集しています。

ある意味で、小論文では「差」がつきにくいといえます。

 

小論文対策として、やはり、グラフ、表などの数値の「読み取り」の訓練は必須です。

そして、「学び」「人生」といった(普遍的価値を持つ)抽象的な概念について、思考を巡らせる力を測ろうとしているように思います。

 

おそらく、「小論文」から逸脱して、身近な「体験」を書き連ねた「作文」を仕上げてしまう受験生が多くいるはずです。

そういった解答は、点数が上がってこないと思います。

そして、それが理由で、小論文の得点が「だんご」になっているのだと思います。

 

調査書が「厳しい」受験生にとっては、小論文が「鍵」になるかもしれません。

 

 

 

両校だけでなく、都立高校の推薦入試を受ける生徒が気にかけておかなければならないのは、「傾向の変化」です。

 

集団討論が導入されて4年目です。

入試問題の形式や傾向は「3年」を単位にして変わることが多いので、4年目の本年度に、新しい出題の形が試される可能性があります。

 

やはり、小論文も、3年程度を目安として、内容が大きく変わることがあります。

 

 

受験生は、もちろん、過去問をはじめとする「情報」をもとに受験対策を行っていくものですが、都立の推薦入試の場合は、より包括的で柔軟な準備が必要です。

 

同レベルの別の高校の問題なども見ておくとよいかもしれません。

 

 

 

さて、実は、本年度はこの塾に都立高校の推薦入試を受ける生徒はいません。

 

にもかかわらず、忙しくてたまらないこの時期に、このような文章を書いているわけです。

(「だからこそ」書ける、ともいえますが。)

 

 

 

これは、応援のつもりです。

直接的ではなくても。

 

 

(ivy 松村)

 

 

都立高校推薦入試について②

推薦入試を受ける受験生は、調査書の点数の「差」がどれくらい有利になるのか、あるいは不利になるのか、気になるはずです。

 

調査書の「満点」を450点としている高校の場合、「オール5」の生徒の調査書の得点は450点になります。

また、たとえば評定が40の受験生は400点となりますから、その「差」は50点ということになります。

 

結論からいえば、評定の5の「差」、つまり、50点分を埋めるのは、相当大変です。

 

 

青山高校は、本年度の推薦入試では、男子7.21倍、女子9.62倍と、群を抜いた高倍率となっています。

 

昨年度も、男子5.19倍、女子8.27倍の激戦でした。

男女計207人の受験者のうち、31人が合格を手にしました。

 

 

最も人気の高い都立高校のひとつである青山は、「オール5」あるいはそれに近い評定をもった受験生が推薦入試に挑みます。

本年度は、募集人数が減り、27席を226人が争う「超激戦」です。

 

おそらく、評定45~43の受験生は30人を超えるのではないかと思います。50人を超えていたとしても驚きません。

 

現実的に、評定40の生徒が「逆転」をしようとすれば、集団討論・個人面接よりも「配点」の高い小論文で「勝負」しなければなりません。

 

 

おそらく、昨年の青山高校の推薦入試の小論文の平均点は、170~180近辺になると思います。

 

それでは、「平均」よりも「50点」多く点数を取れば合格に近づけるのでしょうか。

 

いえ、それでもまだ厳しいでしょう。

 

なぜなら、「平均」よりも50点多い得点にあたると考えられる、225点以上を取った受験生が「35人」いるからです。

 

つまり、残りの点数が、この35人のうちの数名よりも上でなければ、「合格圏」に達することができないわけです。

「青山」の小論文で、他の受験生を圧倒する得点力を持った受験生を、集団討論・個人面接の点数で上回らなければなりません。

 

また、その後背にいるかもしれない「オール5」の受験生が、「平均」の170〜180点よりも上の点数をとっているのであれば、依然として総得点はリードされたままであるということになります。

 

現実的に、評定40の生徒が合格を手にするのは、かなり過酷であるといわざるを得ません。

 

このような苛烈な選抜となる青山の推薦入試は、「オール5」であっても、全く余裕を持つことはできません。

手元にある資料によれば、「オール5」の受験生が数人不合格になっています。

 

 

 

調査書点が十分でない受験生は「大逆転」を目指さなればなりません。

一方、十分な調査書点を持っている受験生は、必死で「逃げ切り」を考えなければなりません。

 

 

 

当たり前の話ですが、倍率が2を越える受験では、「平均」であっては合格することはできないわけです。

 

特に、上位校の推薦入試では、周りもハイレベルな準備をしてくるでしょう。

他の受験生と「同じ出来」であっては、合格を引き寄せることはできないのです。

 

 

 

さて、この文章は、推薦入試を受ける受験生への「応援」のつもりで書いています。

 

しかし、「厳しい現実」をつきつけられると、「不安になった、ひどい!」というリアクションをとる人がいます。

 

はっきりいいますが、この程度の情報で不安になるような人は、都立高校の推薦入試は、「はじめから無理」だったのです。

 

どうして、そんなにももろいメンタリティーで、集団討論や個人面接が課せられる受験をしようと思ったのでしょう。

 

 

 

覚悟を持って「いばら」の中を進む勇気を持った人にしか、道を拓くことはできないと思います。

 

当然、歩みを止めない人は、「最後には」必ずゴールにたどり着くでしょう。

 

 

 

(ivy 松村)

都立高校推薦入試について➀

間もなく、都立高校の推薦入試がはじまります。

 

都立高校推薦入試について調べたことや感じたことを書きます。

 

まずは、私が気になっている高校の推薦入試の「配点」です。

 

 

 

高校名 調査書 集団討論

個人面接

小論文

作文

  計

 評定1あたり

日比谷 450 300 150 900 10
西 360 240 300 900 8.0
国立 500 300 200 1000 11.1
戸山 400 200 200 800 8.9
青山 450 150 300 900 10.0
八王子東 500 200 300 1000 11.1
立川 500 200 300 1000 11.1
新宿 400 200 200 800 8.9
国分寺 400 200 200 800 8.9
大泉 450 250 200 900 10.0
富士 450 200 250 900 10.0
小山台 450 200 250 900 10.0
三田 300 150 150 600 6.7
町田 450 225 225 900 10.0
武蔵野北 450 225 225 900 10.0
小金井北 500 250 250 1000 11.1
調布北 500 250 250 1000 11.1
日野台 450 225 225 900 10.0
南平 450 225 225 900 10.0
昭和 450 300 150 900 10.0
日野 600 300 300 1200 13.3
松が谷 500 300 200 1000 11.1

 

 

 

高校によって「合計点」や「配点」にばらつきがあります。

 

調査書の点数は、全体の50パーセントを越えないことになっています。

推薦入試という制度の「意義」をかんがみれば、高校側が調査書を重視するの理解できます。

ほとんどの高校が上限の「5割」を調査書の点数に設定しています。

 

唯一、西高が4割に設定しています。

西高は、推薦入試において、人物評価に重きをおいているといえるでしょう。

 

 

調査書の点数の「満点」を450点に設定している高校が多くあります。

この場合、9教科の評定の最高値は45なので、受験生が持っている「内申点」の合計を単純に10倍した数字が調査書の点数となります。

 

三田高校は、調査書の「満点」を300点に設定しています。

評定1あたりの得点は、「6.7」となります。

 

多くの学校が調査書の「満点」を400から500に設定していますから、ここに挙げた中では、三田はもっとも評定による「差」がつきにくい推薦入試を行っていることになります。

 

一方、日野高校は、調査書の点数の「満点」を600点に設定していますから、三田高校の2倍の「差」がつくことになります。

 

 

 

集団討論・個人面接の得点と作文/小論文の得点の設定や「配点」も、高校によって違います。

多くの学校がそれぞれを1:1に設定していますが、日比谷のように、2:1に設定している高校もあります。

おそらく、集団討論150点、個人面接150点となっているのでしょう。

 

 

それにしても、日比谷の推薦入試は、やはり興味深いものがあります。

集団討論・面接の「配点」が高いので、「ここ」を文字どおり「完璧」に仕上げてくる受験生がいます。

 

日比谷高校の昨年の推薦入試の受験者の男女合計は245人ですが、そのうちの27人が、集団討論・面接で285〜300点を取っています。

彼らは「満点」となる300点の95%以上の得点を獲得したのだということになります。

 

これは、他の高校のデータを見渡しても、比類なき突出した数字です。

なんといっても、日比谷の採点が「甘い」はずはないでしょうからから、やはり、それだけのものを発揮できる受験生が集まっているのでしょう。

 

当然、自己PRカードは入念に、綿密に推敲したでしょうし、日比谷高校がリリースする情報は隈なくチェックしているでしょう。

考え得る限りの対策を行って挑んだに違いありません。

 

 

(ivy 松村)

 

 

these days

1月後半に入り、だんだんとあわただしくなってきました。

 

今日は入試応援に行ってきました。

毎年この時期、朝早く起きるようになるので、少しだけ健康になります。

 

推薦入試、合格発表の合間にも過去問演習出題形式別の問題演習を進めています。

明日も入試、そして過去問演習です。

 

 

無事、進路が決まった生徒もいます。

 

おめでとうございます。

 

今日も塾に来て一緒に過去問を解いて、解説授業を受けていました。

残りあと少しの期間、一緒に勉強できるのであれば、うれしく思います。

これから大切な時期を迎える友達の支えになってあげてください。

 

それにしても、4か月のうちに英検、漢検、数検をコンプリートした集中力はすさまじいものでした。

それは必ず「武器」になります。

 

 

この15年の間に急速に発達した「現代の野球」は、数ある人間の営為の中で、もっとも知性を必要とするものひとつです。

この数か月間は、その素養を育む時間となったはずです。

そして、また、「受験勉強」をとおして身につけた「もうひとつの精神力」が、きみをさらなる成長へと導くでしょう。

 

高校での活躍を期待しています。

 

 

 

都立中の応募倍率が発表されました。

 

南多摩中は 男子4.96倍、女子は6.21倍です。

 

男子は7名、女子は1名の増加ですので、昨年の倍率から大きな変化はありませんでした。

 

倍率がわかると身が引きしまる思いになりますが、極端なことをいえば、もう、忘れてもいいです。

だいたい、受験の倍率が3倍を越えたら、もう、あとは何倍であっても、あまり違いはありません。

 

本番で、自分の力を出し切って、一番いい答案を作ることだけを考えましょう。

 

 

 

都立高校の推薦入試の応募倍率も発表されました。

 

大泉の男子の倍率が、0.88となっています。

これは気になりますね。

 

 

例年のことですが、全体的に女子の応募が多くなっています。

 

「推薦入試」というのは、受験生が受けたいと思っても、中学校から「推薦」をもらわなければ受験できません。

女子の推薦入試の受験者数が多いということは、女子のほうが「推薦」をもらいやすいのだと捉えることができます。

 

 

もう少し「ソリッド」ないいかたをするなら、女子のほうが内申点を取りやすいのだということになります。

 

 

前回までのブログで、男子は志望動向が「慎重」になっているのに対し、女子の志望動向は、男子ほど抑制的になっていないことを指摘しました。

 

もしかすると、男子に比べて、女子のほうが実技4教科の成績が優位にあるのかもしれません。

 

一般的に、細やかさや丁寧さが求められる作業は、男子よりも女子のほうが向いているとされます。

音楽、美術、技術・家庭(特に家庭分野)で、男女間で評定の偏りがあらわれてもおかしくはありません。

また、保健体育は、男女別々の評定になるので、男子の体力的な優位性が評定に反映されることはありません。

 

実技4教科で、女子のほうが男子よりも相対的に高い評定を持っているとするならば、新しい都立高校の入試制度下で、女子のほうが男子よりも「十分な内申点」を確保できている受験生の数が多いということになります。

 

どうなのでしょうか。

 

 

 

(※前回のブログに載せた、平成25年度の都立中の倍率が間違っていたので訂正しました。)

 

 

(ivy 松村)

都立高校志望予定調査の結果をみる③

本年度の都立高校の「志望予定調査」の結果を見ると、「中学併設校」の「志望者離れ」が目立ちます。

「中学併設校」というのは、いわゆる都立中高一貫校の中で、高校の募集を行う学校のことです。

 

都立中高一貫校の多くは、人気の高かった都立進学校が母体となりました。

ですから、当初は高校の募集でも一定の志願者を集めていたのですが、近年では敬遠される傾向が顕著になってきたようです。

 

この学校群は「グループ作成校」を形成する一群ですが、その入試形態が「ブランド化」に結びつかず、受験生にとっては「負担感」が大きくなっているのかもしれません。

(きっと、作問側の負担感も大きいと思います。)

 

 

 

中学併設校の志願予定調査のデータを見てみましょう。

 

 

28年度 27年度
増減 志望者 募集 倍率 志望者 募集 倍率
大泉 7 53 39 1.36 46 39 1.18
-9 30 39 0.77 39 39 1.00
両国 -19 34 39 0.87 53 39 1.36
-4 34 39 0.87 38 39 0.97
富士 -13 51 39 1.31 64 39 1.64
-16 30 39 0.77 46 39 1.18
白鷗 -31 25 39 0.64 56 39 1.44
-14 27 39 0.69 41 39 1.05
武蔵 9 37 39 0.95 28 39 0.72
9 28 39 0.72 19 39 0.49

 

 

 

大泉の男子と武蔵以外の高校は、昨年度に比べて志望者を減らしています。

また、大泉の男子と富士の男子以外は、志願予定者が募集を下回り、倍率が1を割っています。

 

武蔵は、昨年度よりも志望者を増やしていますが、志望予定者数は「定員」にとどいていません。

 

 

最終的に「定員割れ」が起こることはないのだろうとは思いますが、明らかに、都立高校受験において、中学併設校の人気は下落しています。

 

 

「志望予定調査」は、受験生の「ダイレクト」な志望動向を反映すると考えられます。

「倍率が低くなっているから、あっちを受験しよう」というような、「当年の状況」にもとづいた判断が、最大限排除されるからです。

 

ある意味で、受験生の進学の「本意」を、もっとも強く反映したデータであるといえるのかもしれません。受験生に、現状で「一番」だと考えられている高校の倍率が高くなるわけです。

 

ここから、受験生個人、あるいは受験全体の状況が変化していきます。

それにしたがって、志望校の再考、変更が活発になり、志望状況も推移していくわけですが、当然、その変更は「リアクション」として行われるわけです。

 

都立の中学併設高校も、やはり、この低倍率を見て志望者が「流入」してくるはずですから、受験時には倍率が上昇することになるでしょう。

 

 

しかし、それにしても、複雑な思いに駆られます。

 

 

これらの高校は、端的に、「本命」の志願者が減少しています。

つまり、低倍率に引き寄せられてくるような「流動的な受験生」に頼る募集となってしまうわけです。

 

 

都立中受検の人気は根強くありますが、対照的に、中学併設高校の募集は低迷しつつあります。

 

3年前、つまり、今の中3生が小6生のときの都立中受検がどれくらいの「激戦」であったのか、比較してみましょう。

 

 

平成25年の都立中受検の倍率と、今年の志望予定調査の倍率です。

 

 

 

 

大泉 8.42(505人)→1.36(53人)
10.60(636人)→0.77(30人)
両国 7.72(463人)→0.87(34人)
8.58(515人)→0.87(34人)
富士 5.93(356人)→1.31(51人)
6.97(418人)→0.77(30人)
白鷗 8.63(518人)→0.64(25人) ※白鷗中学は男女合わせた募集
8.63(724人)→0.69(27人)
武蔵 6.32(379人)→0.95(37人)
5.95(357人)→0.72(28人)

 

 

3年前に、多くの都立中受検生が涙を飲みました。

そして、3年経って、「回帰」しようという受験生がほとんどいないということにあらためて気づかされます。

 

 

ある受験生は力を蓄え、さらに上を目指していることでしょう。

また、ある受験生は限界に直面したのかもしれません。

 

低迷の原因は様々なものが考えられますが、もっとも大きな理由となっているのは、「一貫校」に高校から入学するというデメリットが、受験生に強く意識されているということだろうと思います。

 

 

 

もしかすると、都立中高一貫校の中で、高校募集を「残す」ことにした高校の、その動機となったのは「高校の伝統」を守りたいという思いだったのかもしれません。

 

その思いは、胸に突き刺さるほどによくわかります。

一貫校となるように「指示」された都立高校が、当時いかに混乱したか、いろいろな情報で伝え聞きました。

 

 

しかし、現状では、総合的に考えて、高校募集の「枠」は、中学受検生のために使った方がいいのではないかという気がします。

 

 

 

もちろん、高校受験生にとっては、高校募集の「枠」は、進学のためのひとつの「可能性」です。

しっかりと情報を読み取ることができれば、有効に活用することができると思います。

 

 

 

 (ivy 松村)

都立高校志望予定調査の結果をみる②

都立高校の「志望予定調査」の結果で、気になるのが町田高校の男子です。

 

本年度の町田の男子の志望予定者の倍率は、「1.19」と大きく低下しています。

 

町田高校を含め、多摩地域の都立進学校の志望動向に同様の変化が見られます。

すなわち、男子の志望者の減少です。

 

 

本年度の「志望予定調査」の結果のデータを見てみましょう。

 

 

28年度 27年度
増減   志望者 募集 倍率 志望者 募集 倍率
町田 -48 197 166 1.19 245 166 1.48
-10 219 151 1.45 229 151 1.52
 
武蔵野北 -42 154 124 1.24 196 124 1.58
18 199 113 1.76 181 113 1.60
 
小金井北 -45 154 124 1.24 199 124 1.60
9 190 113 1.68 181 113 1.60
 
調布北 -31 172 124 1.39 203 124 1.64
-7 171 112 1.53 178 112 1.59
 
日野台 44 229 158 1.45 185 158 1.17
-5 175 144 1.22 180 144 1.25
 
南平 -51 223 166 1.34 274 166 1.65
17 226 151 1.50 209 151 1.38
 
昭和 45 325 166 1.96 280 166 1.69
52 325 150 2.17 273 150 1.82

 

 

 

町田、武蔵野北、調布北、小金井北の男子の志望者数が、前年に比べて大きく減っていることがわかります。

 

町田の男子は「-48」、武蔵野北は「-42」、小金井北は「-45」、調布北は「-31」です。

 

 

ここに挙げた高校群は、よく知られているように、グループ作成校を追いかける、共通問題の最上位校です。

 

2、3年前に、これらの高校は人気のピークを迎えました。

3年前の平成25年度の「志望予定調査」では、町田の男子の倍率は「1.69」、武蔵野北は「2.30」、小金井北は「2.12」です。小金井北は次年度にさらに倍率を「2.32」に上昇させました。

 

武蔵野北、小金井北の両校は、本年度の倍率はともに「1.24」となっており、ピーク時から倍率を激減させています。

 

このような倍率の急激な変化は確かにインパクトを感じさせますが、少し注意が必要です。

武蔵野北、小金井北、そして調布北もそうですが、これらの学校は募集人数が少ないため、倍率が乱高下しやすいのです。

 

この3校の男子の募集人数は124人ですが、たとえば、町田、南平、日野台などは166人の募集人数ですから、これらの高校に比べて4分の1ほど募集人数が少ないわけです。

 

町田については、少し注釈が必要かもしれません。

町田の募集人数は本年度、昨年度ともに166人となっていますが、それは昨年に募集人数を増やしたからです。

それが、この1、2年、町田高校の倍率が抑制されている原因のひとつになっています。

 

 

募集人数の少なさと人気の高まりを受けて、武蔵野北、小金井北の倍率は一時高騰しました。

その反動で、昨年度は調布北などに志望者が流れました。

 

本年度は特に、激戦を避けようという受験生の心理が強く働いているので、共通問題の最上位校が志望予定者を減らしています。

 

 

これらの高校から、日野台、昭和、多摩科技などへ志望予定者が「流出」しています。

日野台の男子は「+44」、昭和は「+45」、多摩科技は男女計「+53」です。

(多摩科技の場合、やはり男子の割合が高くなっているはずです。)

 

 

もしかすると、意外なことに、町田からは成瀬に「流出」が起こっているかもしれません。

成瀬の男子は「+49」です。

 

自分の「本意」を打ち明けることが苦手な生徒で、たとえば、本当は町田を受験したいと思っていても、それを隠して成瀬を申告しているようなケースもあるかもしれません。

 

まあ、それは、そんな生徒もいるかもしれないという話にすぎませんが、いずれにしても、町田の男子の倍率は、「反発」が起こらなければおかしい数値です。

ですから、おそらく今後上昇すると思います。

 

 

女子は、昭和、南平、狛江などが志望予定者を増やしています。

昭和の女子は「+45」、南平は「+17」、狛江は「+26」です。

 

狛江高校は、志望予定者の「流入」に加えて、本年度募集人数を減らしていることが原因で女子の倍率が大きく上昇しています。

 

 

実は、女子は、もう1段階降りたレベルで、志望者の「流出」と「流入」が活発にみられます。

興味深いことに、女子の方が、男子に比べて「安全志向」が希薄です。

 

逆にいえば、本年度は、男子の「安全志向」が非常に強く打ち出されています。

 

 

(ivy 松村)

都立高校志望予定調査の結果をみる①

1月7日に、都立高校の「志望予定調査」の結果が公表されました。

 

これは、東京都の中学校長会が行った、12月14日時点での中3受験生の都立高校の志望状況の調査です。

 

都立高校の「倍率」は、志望予定調査→出願→志願変更→受験者数→合格者数、という「プロセス」にしたがって推移していきます。

今の時点では「参考」程度に留めておくしかありませんが、それでも、今後の受験を占う「きざし」を少しばかり読み解くことができるかもしれません。

 

 

 

このデータに現時点では反映されていない「要素」がいくつかあります。

 

そのひとつは、「推薦入試」です。

このデータは、推薦入試と一般入試を合計した募集人員で倍率を集計しています。

推薦入試の志願状況やその結果は、顕在的あるいは潜在的に、一般入試に影響を及ぼします。

 

さらに、国私立高校入試の結果によって、出願状況に変化が起こります。

私立高校に合格した生徒の、受験の辞退や志願変更によって、都立高校入試の倍率が上下します。

 

そしてまた、この調査自体が、出願先を決定する「判断材料」となるわけです。

この資料に示された各高校の倍率の高低を見て、当初の予定とは違った高校に出願する受験生が一定数いるはずです。

 

 

 

上記のような事柄を考慮する必要があります。

結局、不確定なことが多すぎて、今後の正確な予測は困難です。

 

しかし、このデータは多くの示唆に富んでいます。

少し分析してみた結果を書いてみようと思います。

 

 

 

まず、何よりも本年度の受験生は、出願に「慎重」になっているといえると思います。

 

もっとも大きな理由は、内申点の算出方法が変わったことで、「ボーダー」が読みづらくなっていることです。

そのために、本来の「志望ランク」より1、2段低い高校を申告している受験生が増えているようです。

 

また、特別選考枠が廃止されたことも、「安全志向」に拍車をかける要因になっていると思われます。

 

 

「志願変更」の際に、私立高校入試の結果によって都立トップ高への「差し込み」を行う受験生は一定数出てくると思われます。最終応募の段階で、いくつかの高校は大きく倍率を上昇させるでしょう。

が、全体としては、「安全志向」が、本年度の都立高校入試の色彩となっていくような気がします。

そして、それは今後の都立高校入試の基調となっていくのではないかと思います。

 

 

実は、この「志望校調査」は「倍率」ではなく、「志望予定者数」を見なければいけないデータです。

「倍率」だけを見ていては、データの「内実」は見えてきません。

 

見落としがちなことですが、各高校で「募集人数」にちがいがあります。

ですから、単純な倍率の比較よりも人数の増減を見て、「実際の」志願傾向を確認する必要があります。

 

受験生の志望動向は、人数の変化を比べなければわからないことが多くあります。

 

 

 

進学指導重点校の志望状況を見てみましょう。

 

 

  28年度 27年度    
増減 志望者 募集 倍率 志望者 募集 倍率    
日比谷 -66 288 166 1.73 354 166 2.13    
 -35 241 151 1.60 276 151 1.83    
     
西 -4 265 166 1.60 269 166 1.62    
 -44 166 150 1.11 210 150 1.40    
     
国立 -9 288 166 1.73 297 166 1.79    
 -5 273 150 1.82 278 150 1.85    
     
戸山 -64 318 166 1.92 382 166 2.30    
 -25 258 150 1.72 283 150 1.89    
     
青山 0 312 145 2.15 312 166 1.88    
50 327 132 2.48 277 151 1.83    
         
立川 -65 237 166 1.43 302 166 1.82    
 40 232 150 1.55 192 150 1.28    
     
八王子東 -15 213 166 1.28 228 166 1.37    
 33 220 150 1.47 187 150 1.25    

 

 

 

日比谷高校は男子「-66」女子「-35」と、合わせて100人以上志望予定者を減らしています。

西高は女子「-44」です。

 

国立はそれほど大きな減少になっていません。

昨年度の大学合格実績が堅調であったことが人気の維持につながっているのかも知れません。

 

戸山は男子「-64」女子「-25」とやはり志望者数を大きく減少させています。

 

そして、ここ数年高倍率だった立川の男子は「-65」となっています。

激戦を避けようという受験生が多かったのだと思います。

 

 

 

特に注目したいのは青山高校です。

 

青山は本年度、募集人数を減らしています。

男子は21人、女子は19人、昨年よりも「定員」が少なくなっています。

 

倍率だけを見れば、男子は「1.88」から「2.15」へと上昇していますが、志望予定者数は、昨年とまったく同じ「312」です。

 

青山の女子は、志願予定者が、昨年度よりも50人増えています。

おそらく、本来であれば日比谷、西、戸山をねらいたいと思っている層の受験生が、青山に「流入」していると思います。

 

これは全くの推測ですが、青山の男子も、日比谷などからの「流入」があり、同時に「流出」が起こっているのではないかという気がします。青山高校は、都立トップグループの「流入」と「流出」の「交錯点」に位置しています。

 

データを見る限り、男子の「安全志向」は顕著です。

 

 

7校全体の志望予定者は、男子は昨年度2144人でした。本年度は1921人となっていますので、223人もの志望予定者を減らしています。

それに対し、女子は昨年度、7校合計1703人、本年度1717人です。むしろ増加しています。

 

青山、立川、八王子東の女子の志望予定者が増加しているためです。

 

特に、立川、八王子東の増加の理由が気になります。

その一部は、西高からの「流入」なのだろうと思いますが、それだけでは説明がつきません。

 

立川国際中、南多摩中の、都立中受検の「リベンジ組」の「捲土重来」なのかもしれません。

都立中受検は、女子の受検者が多く、したがって、「リベンジ組」も女子の数が多いわけです。

 

 

 

いずれにしても、この数字はこれから変化していきます。

 

もう少し後になってみないと、今年の志願傾向はわかりません。

 

 

(ivy 松村)

 

Is there a will ?

今日は、私立高校の併願推薦の合格発表がありました。

 

無事合格を果たしました。おめでとうございます。

しかし、これは通過点ですので、「本番」に向けて気を引きしめていきましょう。

 

 

帰り際に「危機感」の話をしました。

 

「入試」の基準は、厳然として「合格点」にのみあります。

 

「自分基準」で「自分はがんばっている」と自分をなぐさめようとしても、そんなものは無意味です。

 

足りないのであれば、取り組みの量や質を上げていくしかないのです。

「合格点」に必要な努力を積み上げなければなりません。

そのための話をしているのです。

 

しかし、実は、私が一番いいたいのは「点の取り方」や「受験勉強」についてではありません。

「意志の所在」についてです。

 

今日話したことについて、よく考えてください。

 

 

Where there’s a will, there’s a way.

 

 

(ivy 松村)

 

加油!

いよいよ明日、高校入試がはじまります。

 

北国はきっと寒いでしょうから、体調に気をつけてください。

 

紆余曲折あって、進むべき道が定まりました。

まずはその一歩です。全力で挑んで帰ってきてください。

報告を待っています。

 

 

 

明後日には、センター試験が始まります。

 

今年大学受験を迎えるみなさん、がんばってください。

 

 

(ivy 松村)