「入試相談」の話

12月の「三者面談」は、「入試相談」の前に、「推薦」「単願・専願」「併願優遇」などで出願する生徒を確定させるために行うものであるという意味合いが強くあります。

 

「入試相談」の「下準備」として「三者面談」が行われるということになります。また、別のとらえかたをすれば、「三者面談」の「成果」が「入試相談」に結びつくのだともいえます。

 

 

 

中学の「三者面談」は、受験制度をよく知らない保護者・受験生に、その仕組みを丁寧に説明してくれたり、最適な受験校を一緒に考えてくれたりするという「はからい」ではありません。

受験制度をよく知らない受験生に対しては、機械的に「紋切り型」の受験パターンを「割り当てる」ような形になります。先生の立場からしてみれば、相手が「よく知らない」のだから、そうするしかないのです。

 

 

「三者面談」に際して、中学校の先生が最優先に考えるのは、生徒を確実に高校に進学させるということです。

 

中学の先生にとって、「三者面談」は、受験校の選定というよりも、「進学先の確保」という意味合いの方が大きいのです。

 

「三者面談」で、「合格の確約」をもらえる高校を提示し、「受験の意志」を示した生徒に対して「斡旋」を行うわけです。

 

 

要するに、「入試相談」というのは、中学校と高校が、「生徒の受け入れ」について「妥結」をすることであると考えるとわかりやすいと思います。

そして、「三者面談」というのは、実質的に、その「方針」に異議がないことを生徒に確認する場となるわけです。

 

 

中学校は、自校の生徒の進学先を確保したいと思っています。

高校は、多くの「なるべく優秀な」生徒を集めたいと思っています。

 

それで、中学校は、この生徒は「合格の確約」をもらえるのか、というようなことを知りたいわけです。一方、高校は、その生徒の成績を確認したうえで、入学の「約束」を取り付けたいわけです。

 

 

 

「入試相談」は、毎年12月15日以降に行われるということになっています。

 

「そのため」都内の公立中学に通う受験学年の生徒は、「12月15日までに受験校を決定しなければいけない」と言い含められています。

 

 

この説明を「奇妙だ」と気づいた中学生は、なかなか「見る目」があると思います。

 

 

その時点で「推薦」「単願・専願」「併願優遇」等の出願を「決定できる」ということは、そのときまでに「相談」が完了しているはずです。

そうすると、「『その後』の12月15日に相談をする」という「説明」は、よくよく考えてみれば「ちぐはぐ」です。

 

 

そもそも、「入試相談」の「開始」が、すべての私立高校で、12月15日以降にそろえてあるということは、それより前に「入試相談」をしてはならないという「規制」になっているということです。

 

そうすると、12月15日は「規制」が解除される日であって、「締切日」ではないはずです。

 

 

 

実は、高校の入学者募集のスケジュールは、すべて「規制」されています。

入試日も同様に「解禁日」が設定されています。

ですから、都内のあらゆる高校が、同じタイミングで同じ動きをするようになっているわけです。

 

 

それには、「合理的な必要性」もなくはありません。

「教育事業」に、完全な自由競争を導入してしまうと、大きな弊害を招くことがあるからです。

 

「あるタイプ」の私立高校は、なるべく早い段階から生徒を募集し、なるべく早い段階に入学者を確定したいと考えます。「青田買い」を行いたいわけです。

もし「規制」がなければ、各私立高校の競争が過熱し、「入試相談」のタイミングは11月、10月、9月と、どんどん早まっていくことになるでしょう。

 

そうなると、中3の2学期の成績をもとにして「入試相談」をすることができないので、1学期の成績でもよい、といい出す高校も出てくるはずです。

 

教育制度を担う学校教育機関の間で、生徒獲得競争が激化してしまうと、「事業者」にとっても、「利用者」にとっても大きな問題が生じます。

 

私たちの社会では、そのような場合に、行政機関が統制や調停を行ったり、利害関係者の間で調整が行われたりします。

 

 

12月15日というのが、中3の2学期の成績をふまえて「入試相談」を行う上で、中学校と高校が折り合える「絶妙のタイミング」になっているわけです。

 

 

 

さて、「入試相談」の「解禁日」が12月15日となっているということは、12月15日より前に「入試相談」を行ってはならないということです。

 

そうすると、12月15日以降は自由に「入試相談」を行ってよいということになります。

つまり、12月15日は、厳密には「締切日」ではないはずです。

 

 

合理的に思考を働かせれば明らかなことですが、特に、「募集に力を入れたいと考える高校」は、出願の締切直前まで継続して「入試相談」を行いたいはずです。

なるべく多くの生徒の「入試相談」を行って、学力も素行も問題のない生徒が「受験」を希望しているということになれば、受け入れたいと思うはずです。

 

 

では、なぜ、12月15日が「入試相談」の「期限」となっているのでしょうか。

 

答えは単純です。

中学校が、ずるずると「入試相談」を行いたくないからです。

 

中学校の先生は、なるべく「効率的」に中3生の受験校を決定したいと考えます。

 

(念のため:それは、直ちに非難されるようなものではないと思います。極めて人間的で実直な希望であるといえます。私は、学校の先生は、ある種「スーパーマン」だと思っています。膨大な業務を抱え、それを日々こなしておられます。)

 

 

12月15日(以後の数日の間)に「入試相談」を行うということになっているのであれば、そのときに1回行えば十分であるというわけです。何度も何度も行うようなことではないわけです。

 

そして、「入試相談」自体も、できるだけ短時間で終えてしまいたいわけです。だから、12月15日「まで」に「必要な業務」を済ませてしまいたいわけです。

中学校は、12月15日の時点で、あとは高校に出向いて「相談する」という極めて「形式的」な最終業務を残すだけの状態になるように動きます。

 

現在の「入試相談」は、あらかじめ伝えられている「基準」に照らし合わせて、ある程度作業的に受験校を「確定」できるような仕組みになっています。実は 「相談」をする必要も、ほとんどないのです。

「三者面談」をとおして、12月15日「まで」に、そうやって「入試相談への準備」を進めていくわけです。

 

「入試相談」の日には、「受験者のリスト」を手渡すだけの簡素化された業務を行うのみでです。

(実際には、その中身すらも事前にやり取りしているわけですが。)

そこで、お互いが、「規定」となっている12月15日以降に「入試相談」を行った、という「既成事実」を確認するわけです。

 

 

中学校は、「入試相談」を、可能な限り「効率的」に終わらせてしまいます。

「入試相談」は、「解禁」された途端に完了するのです。

そのために、12月15日が「期限」であると説明しているわけです。

 

 

また、そのうえで理解しておかなければならないのは、実質的な「期限」は、実は、「三者面談」の日だということです。

 

 

 

「入試相談」というのは非常にわかりにくい制度です。

 

「入試相談」とは、字面をそのままとらえれば、中学校と高校が「入試」について「相談」をするという「意味合い」になりますが、なにも、両者が膝をつき合わせて「話し合い」を行うわけではありません。

 

 

「入試相談」というものに「実体」はありません。

12月15日以降に、中学と高校の先生が集まって、あれこれ話し合うことなどないのです。

 

むしろ「逆」です。12月15日になったら、何もしないのです。

 

12月15日よりも前にすでに「入試相談」の「実務」は終わっていて、しかも、それは、「相談」というよりも、どちらかというと、「事務的な作業」に近いものなのです。

 

(ivy 松村)

 

 

再掲「中3のこれから」

今日は入試特訓演習を行いました。

Vもぎを受けた生徒は、全部で8教科の試験と、さらに解説授業の長丁場でした。

 

なかなか過去問や模試の点数が上がってきません。

今、「踊り場」で「足踏み」をしている状態です。

これから、一気に階段を駆け上がることができるかどうか、正念場です。

 

しっかりと復習して、次のステージに備えましょう。

レポートを忘れずに仕上げてください。

 

 

 

「三者面談」が近づいてきました。

 

すでに先週末に、「仮内申」が伝えられた生徒がいます。

また、今週中にはほとんどの生徒に「仮内申」が伝えられることになっています。

 

ある中学では、「三者面談」のときまで「仮内申」を伝えてくれないそうです。

少し困っています。多分、「大丈夫」だとは思いますが、もやもやしますね。

 

中3の生徒たちとは、毎日あれこれ話をしています。来週もいろいろと話をすると思いますが、新しい情報があったら、すぐに知らせるようにしてください。

 

 

 

「三者面談」について、ちょうど1年前に記事を書いています。

といっても、その記事も、さらに過去の記事の「リサイクル」なのですが。

 

下記のリンクの記事の中に、「三者面談」についての記事がいくつか載っています。

 

 

中3のこれから(仮内申→塾の面談→中学の三者面談)

 

 

以前の記事を読み返してみると、ちょっと恥ずかしかったり、過去の自分が羨ましかったり、はがゆかったり、複雑な思いに駆られますね。

 

「あのころ」に「あのように」書かなければならない理由があったということなのでしょう。

あんな記事は、もう、書けません。(だから、再掲の再掲をするのですが。)

 

今の私と以前の私とでは、少し考えや思いが違う部分もありますが、根本となる「理念」は変わっていないつもりです。

 

 

お読みになっていない方は、参考までに。

 

 

(ivy 松村)

 

 

お知らせ「冬期講習会」

冬期講習会のお知らせです。

 

新規講習生は、教材費のみで講習を受講できるキャンペーンをご利用いただけます。

 

冬期講習前の「体験授業」のお申込みも承っております。

ぜひ、ご検討ください。

 

 

「熱い冬」を一緒に過ごしましょう!

 

 

 

 :lol:  小4進学コース :lol: 

・講習料金/教材費:7,560円 2,160円

・教科:算数・国語(各50分)

・日数:1/4~1/7 (4日間)

・時間:16:30~18:20 

 

 

 :lol:  小5進学コース :lol: 

・講習料金/教材費:7,560円→ 2,160円

・教科:算数・国語(各50分)

・日数:1/4~1/7 (4日間)

・時間:10:00~11:50 

 

 

 :lol: 小6進学コース :lol: 

・講習料金/教材費:7,560円→ 2,160円

・教科:算数・国語(各50分)

・日数:12/26~12/29 (4日間)

・時間:16:30~18:20 

 

 

 :lol: 都立中受検コース :lol: 

・講習料金/教材費:15,660円→ 2,160円

・教科:理系・文系・作文(各50分)

・日数:12/26~12/29 (4日間)

・時間:9:00~11:50   

 

 

 :lol: 中1特訓コース :lol: 

・講習料金/教材費:15,390円→ 3,240円

・教科:英語・数学・国語(各50分)

・日数:12/26~12/28、1/5~1/7 (6日間)

・時間:18:40~21:30 

 

 

 :lol: 中2特訓コース :lol: 

・講習料金/教材費:24,840円→ 3,240円

・教科:英語・数学・国語(各50分)

・日数:12/26~12/29、1/4~1/7  (8日間)

・時間:18:40~21:30

 

 

 

※中3特訓コースと小6特訓コースは募集を行っていませんが、通塾経験などの学習状況によっては受講いただける場合もございます。

 

 

 

恒例のポスターも作りました。

 

2016touki

 

 

(ivy 松村)

 

入試の「加点制度」について

私立高校入試の「加点制度」について考えてみましょう。

 

まず、「加点制度」には、「内申」によって「加点」が与えられるものがあります。

それには、「入試相談」をとおす形式のものと、そうでない形式のものがあります。

 

たとえば、法政大学高校は、「内申」によって入試得点に「加点」を行いますが、「入試相談」の必要はありません。

 

一方、帝京大学高校も「内申」によって入試得点に「加点」を行います。しかし、こちらは「入試相談」が必要です。帝京大学高校の受験は、「併願優遇」の「基準」に届いていれば「加点」がもらえることになっています。

これは、いわゆる「加点タイプの併願優遇」です。「併願優遇」と名の付く出願は、必ず「入試相談」が必要なので、中学校の三者面談の際に「併願優遇」で受験したいと伝えておかなければ、「基準」に届いていたとしても、「加点なし」の受験になってしまいます。

 

 

「併願優遇」は、「優遇の内容」によって、2つのタイプに分けられます。ひとつは、「合格の確約」があるタイプです。そして、もうひとつが「加点」がもらえるタイプになるわけです。

 

また、帝京大学高校の「併願優遇」は、「入学の縛り」もありません。

 

帝京大学高校の「併願優遇」は、内申の高い受験生に「加点」を与えるが、合格しても「入学の縛り」がない、というものになります。

 

つまり、法政大学高校と帝京大学高校の受験は、ほとんど同じ「構図」の受験であるというわけです。その違いは、「入試相談」を行って出願するかどうか、というものです。

 

ただし、その加点の仕組みは大きく違います。

法政大学高校の「加点制度」はその区分が細かく設定されています。

帝京大学高校の場合は、「基準」が一律に設けられていて、しかも、それはなかなか「ハイレベル」です。

 

法政大学高校の「加点制度」はホームページに詳細が載っています。

帝京大学高校の「基準」は、学校か塾に聞いてみるとわかると思います。

 

 

「加点」の要素のひとつとして、「内申」を考慮する高校があるということですね。

 

 

 

次に、「入学の縛り」を受け入れる「対価」として得られる「加点」について考えてみましょう。

 

多くの私立高校は、自校への入学を最優先に考えている受験生を「優遇」する制度を設けています。

典型的に、「専願・単願」と呼ばれる出願形式です。

 

「単願・専願」には、2つのバリエーションがあります。

ひとつは、「合格の確約」が得られるものです。この場合、通常は、出願の「基準」が設けられています。

 

もうひとつは「加点」が得られるものです。

受験生は、「合格すれば、必ず入学する」という約束をすることで、入試に有利な「下駄」をはかせてもらえるわけです。

 

もし、第一志望の高校がこの制度を設けている場合には、これを利用しない理由は見つかりません。

 

 

さらに、「加点タイプの単願・専願」を用意している高校について、考えてみましょう。

 

「単願・専願」で出願する受験生に「加点」を与える高校は、その「序列」に傾向が見られます。「難関校の一歩手前」くらいの「ランク」の高校が目立ちます。

 

あまり「ランク」の高くない高校の場合、「加点」ではなく、「合格の確約」を出して、入学する生徒を多く集めようとします。したがって、「加点タイプの単願・専願」が採用されません。

 

また、「ランク」の高い高校の場合は、その高校を第一志望とする受験生が多く集まるので、「単願・専願」というような「インセンティブ」が、適切に機能しません。

 

したがって、「単願・専願」の出願に対して「加点」を行うのは、中位・中堅という位置付けの高校が多くなるわけです。

 

 

「加点タイプの単願・専願」の「受験」も、「入試相談」が必要な場合とそうでない場合があります。

そのうち、「加点タイプの単願・専願」であるという「建前」になっていても、実質的に「合格の確約」を出すような高校の場合には、必ず「入試相談」をすることになります。

 

 

 

「加点」の3つ目の項目は、「複数回受験」です。

 

MARCHの付属校などの人気のある私立上位校の推薦入試の多くは、ほぼ一般受験と同じ形式の「受験」となります。つまり、受験者のうち、合格点に達した者が合格し、そうでなかった者が不合格になるわけです。

結局のところ、こうした高校の推薦入試は、「複数回受験」の機会として機能します。

 

推薦入試が不合格となり、一般受験を受けることになった受験生に対して、「加点」を行う高校がありますが、これは、「複数回受験」をする受験生に対して行う「優遇措置」であると考えることができるわけです。

 

しかし、こうした高校は、推薦入試を出願することができる「内申」の「基準」を設けていることがほとんどなので、本質的には、「内申」と「専願・単願」(推薦入試には「入学の縛り」があるので)を複合させた二重の「指定条件」を満たした生徒に対して行う「加点」であるとみなすべきなのかもしれません。

 

 

また、一般受験でも、複数回の受験日を設けている高校で、2回目(さらに3回目)の入試得点に、「加点」を与える高校もあります。

 

 

 

まとめてみましょう。

 

入試の「加点」の項目は、以下の3つになります。

 

 

①内申

②単願・専願

③複数回受験

 

 

「加点」は、「受験」において、説明不要の、簡潔明瞭な「アドバンテージ」となりますが、それを得るためには、何かしらの「対価」が必要になるわけです。

 

また、「加点」に関しては、その「情報」を持っていなければ、その「権利」を持っていても活用することができません。

 

学校や塾、高校の説明会などをとおして、詳細な情報を集めたうえで検討することが大切です。

 

 

(ivy 松村)

 

 

合格の確約を出す「受験」について考えてみる

「合格の確約」を出す「推薦入試」「単願・専願」「併願優遇」について考えてみましょう。

 

そのためには、便宜的に、「用語」を下記のように定義してみるとわかりやすくなると思います。

(スポーツ推薦や自己推薦等の特殊なものを除いて考えてみます。)

 

 

・「選抜」…入学者を募集し、「合否判定」を行い、合格者に入学の許可を与える

・「受験」…応募した入学希望者の「学力審査」を行う

・「入試」…「学力審査」の方法の一形態、通常はペーパーテストを行う

 

 

今、ここでは、「入試」と「受験」と「選抜」は等式で結ばれる概念ではありません。

「入試」の上位概念が「受験」です。さらに、「受験」の上位概念が「選抜」です。

 

 

「受験」とは、端的に、「学力審査」を課す、あるいは、「学力審査」を受けることをいいます。

 

その「学力審査」の方法は、必ずしも「入試」であるとは限らないということに留意しなければなりません。

 

 

 

「入試」を行わない「受験」が存在します。

 

たとえば、大学受験における「指定校推薦」は、「入試」によって学力を測っているわけではありません。別の形で「学力審査」を行い、合否を判定しているわけです。「指定校推薦」は、学業やその他の活動における「取り組みや業績」を審査し、評価したうえで合格を出すわけです。

 

 

「入試」は、受験生の学力を審査する方法のひとつです。

「学力審査」の方法は「入試」だけではありません。

「入試」とは別の方法で学力を測る「受験」もあるわけです。

 

 

 

「学力」をどうとらえるのか、という問題も絡んできます。「一発勝負のテスト」に強いことが、「学力」の必須条件ではないと考える人も多くいます。また、「運」の要素も入り込んできます。

 

一般的な「入試」である「一発勝負のテスト」では、受験者の総合的な「学力」を適切に測ることができないという考えには、一定の「理」があります。

 

定期テストや授業の課題をしっかりとこなすという「学力」を評価したいと考える高校もあるわけです。もしかすると、「一発勝負のテスト」よりも確かな「学力審査」ができるといえるかもしれません。

 

 

 

「入試」にとらわれない「受験」が想起されます。

形式的に「入試」と名づけられた「試験」を実施しながら、それとは別の基準で「学力審査」を行い、合否を判定する「選抜」です。

 

 

 

よく見渡してみれば、中・長期的な取り組み、積み上げた業績・成果を評価し、合格を与えるような「選抜」は、広く世間一般で行われていることに気づきます。高校受験に即していえば、「中学校の成績」を評価して、「合格の確約」を出すような形態の「受験」です。

 

要するに、「合格の確約」を出す「推薦入試」や「単願・専願」、「併願優遇」などは、「中学校の成績」にもとづいて「学力審査」を行っているといえるわけです。

 

 

さて、ここで重要なのは、これらの形態の「受験」は、「試験」の得点を考慮しないという点です。いわゆる「合格の確約」を出すような「受験」は、「試験」の結果を前提としていません。「中学校の成績」という別の基準を焦点としているからです。

 

また、この場合、「受験」と「選抜」は一体的です。出願資格が、「学力審査」を担っているわけです。そして、出願資格を満たせば、合格が与えられます。

 

「合格の確約」をもらえる「推薦入試」や「単願・専願」、「併願優遇」などは、出願時点で合格を得ることができるわけですが、それは、その時点ですでに「学力審査」を終えて、「合否判定」が完了してしまっているからなのです。

 

これらの形態の「受験」では、一応「試験」を受けることが義務づけられていますが、もちろん、学力を審査することが目的ではありません。

それは、ある種の「儀礼的行為」であると解釈しなければなりません。

 

もしかすると、「受験料」を徴収する名目のためなのかもしれません。

その上で、「試験」という可視的な「儀式」を経て、高校に進学するというプロセスを受験生に提供する意味合いがあるのでしょう。

 

 

 

それでも、釈然としない人もいるでしょう。

それは、「入試」を絶対の基準にして「受験」を考えているからなのだろうと思います。

 

「入試」にもとづいた「学力審査」こそが、もっとも公平な「受験」であり、その結果に準じて「合否判定」を行わなければならないという社会通念が強くあるのも事実です。

 

しかし、上述してきたように、「入試」は「学力審査」の方法のひとつであって、唯一の方法であるというわけではありません。

ですから、「中学の成績」をもとにして「合格の確約」を出すような「受験」に対して、「試験の得点」を論拠にして論難しようとするのは、どちらかというと的外れな考えです。

 

「入試」を絶対視する考え方は、「受験」(あるいは「選抜」)という制度を画一的に捉え過ぎているように思います。

 

「入試」を基準にして「受験」を考えると、さまざまなものを見落としてしまうでしょう。

 

 

 

(ただし、一点、念を押して付け加えなければなりません。「完全に」公的な資金によって運営されている公立学校の「選抜」は、やはり、誰もが納得のいく形を追求しなければならないと思います。ですから、都立高校および国立大附属高校は、「入試」に比重を置いた「受験」を行わなければならないと考えます。)

 

 

 

(ivy 松村)

 

 

「仮内申」について

ひよ中、七生中、二中は、週明けに期末テストがあります。

 

明日、11月20日も14時からテスト対策のために校舎を開けることにしました。

家で勉強が手につかないという人は、ぜひ、お越しください。

 

 

 

受験生は、これから忙しくなっていきます。

来週には、もう、定期テストが返却されはじめます。そして、11月の終わりから12月の頭にかけて、仮内申が伝えられます。

 

その後、12月の前半に中学校の三者面談がありますが、その前に塾の面談を設定させていただきます。

「仮内申」が出たタイミングで、塾とご家庭とで、受験パターンをすり合わせておく必要があるためです。

 

したがって、中3の今後の予定は下記のようになります。

 

・定期テストの答案返却

・「仮内申」の告知

・塾の面談(受験校の決定)

・中学校の三者面談(受験校の確認)

 

 

 

また、中3生には会場模試があります。

そして、私立高校の入試相談に足を運んでいただくこともあるかと存じます。

 

 

すでに、前回の面談およびメールで、それぞれのご家庭に志望校や併願校の推薦、単願、併願優遇の「基準」や都立高校受験の「内申の目安」をお伝えしていますが、「仮内申」が出た後は、その「数字」に則って実際の受験校を決定することになります。

 

もし、「仮内申」が希望の「数字」に届かなかった場合には、受験パターンや日程等を変更することになる可能性もあります。

 

入試の展望や受験パターン、今後の学習計画等につきましては、いずれ面談の際に詳しくお話しさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 

 

 

「仮内申」について、少し書きます。

 

高校入試の内申は、「中3の2学期の評定」が用いられます。

 

しかし、「中3の2学期の評定」が記された成績表が、正式に生徒のもとに届けられるのは、2学期の終業式の日です。

終業式は12月22日ですが、その日に内申の告知を行うとなると、都内私立高校の推薦、単願、併願優遇の受験を確定する「12月15日」(入試相談)に間に合わなくなってしまいます。

 

つまり、高校入試の「日程」に沿って受験校を決めるためには、12月の初旬には必ず内申が判明していなければならないわけです。

そのため、「仮内申」という形で、期末テスト後まもなく、生徒それぞれに伝えられることになっているわけです。

 

 

「仮内申」は、正式なものではないので、「文書」で渡されることはありません。中学校によって伝達方法は違うようですが、一般的なのは、担任の先生が、生徒一人ひとりを呼んで口頭で5科と9科の合計点を伝え、それをメモらせる形式のようです。(受験校によっては、3科の合計がわかっていなければならないので、それも伝えられる場合もあります。)

 

「仮内申」で、各教科の「内訳」は知らされません。ですから、成績表が届けられるまで、どの教科が上がったのか、または下がったのかは、わかりません。

 

 

また、よく、「仮内申」はその後上がったりしないのか、と質問を受けることがあるのですが、残念ながら、数値が変化することはありません。「仮」となっているので惑わされてしまいますが、これは、「確定した内申」です。

「仮内申」が、受験における「内申」そのものとなります。

 

「中3の2学期の評定」=「仮内申」=受験で用いられる「内申」です。

 

 

 

では、「中3の2学期の評定」はどのように付けられているのでしょうか。

 

以前、このブログに書いたことがあるのですが、東京都のある地域では、「仮内申」は、単純に「2学期の成績のみ」に準拠して出されていました。

きちんと言質が取れるような質問文を用意して、そのとき教えていた生徒たちから、彼らの担任の先生に確認してもらいました。

 

 

実は、「2学期の成績のみ」に準拠して成績を付ける中学の生徒は、「内申」が大幅に上がることが珍しくありません。

 

2学期に頑張った分、その分、成績が上がるわけです。

これまで、英語の点数がずっと60点台で、評定が「3」だった生徒でも、3年の2学期の中間・期末テストの2回の平均が95点であれば、「5」をもらえるわけです。

 

 

 

一方、日野や八王子、町田などの中学では、「1学期の成績と2学期の成績」を合わせて「中3の2学期の評定」=「仮内申」を出すようになっています。

 

そのような方法で「内申」を出す中学の生徒は、大幅に「内申」を上げることは難しくなります。

1学期の評定が「3」だった場合は、2学期の定期テストで平均95点を取っても、「5」の評定がもらえるとは限りません。

2学期の成績が「5」だったとしても、1学期の成績の「3」と合わせて「仮内申」が出されるわけです。したがって、その評定は「4」となる可能性が高いわけです。

 

 

「単純な思考の人間」は、後者の中学の生徒は不利だ、と感じるかもしれません。

あえて、多くはコメントしませんが、1学期にも、ずっと、ずっと、ずっと、このことを言い続けてきました。

「結果のすべて」が、「現在の自分」の学力なのだと受け止めなければ、「先」には進めません。後悔も頑張りも、全部背負って前進してください。

 

 

 

このブログを読んでいる1年生、2年生の人たちは、重々肝に銘じてください。

受験の幕は、中3の1学期に開くのです。

 

 

 

さて、中3のみなさんには、「未来」があります。

これから突きつけられる「仮内申」がどのようなものであろうとも、「受験」に向けて、歩を進めていくことには変わりはないわけです。

 

「未来」に向けて、「仮内申」を踏まえて今後の指針や歩み方を決めるために、塾の面談があります。

 

 

まだ、期末テストを戦う人は、最後まで力を振り絞ってください。

定期テストを終えた人は、しっかり過去問演習をこなしてください。

 

やるべきことをやり抜いて、その後で、「未来」についていっしょに考えましょう。

 

 

 

(ivy 松村)

 

期末試験の国語

本日、英検二次試験の合否が判明しました。

 

この塾で英検を申し込んだ生徒は全員合格しました。

おめでとうございます。

 

あとは、もう、期末試験です。そして、入試が待ち受けています。

気合をいれていきましょう。

 

 

加住中と陵南中は、明日で期末試験が終了です。

打越中、横山中、八王子七中は、明日から期末試験がスタートします。

ひよ中、みなみ野中、七生中、四中、平山中は明後日から、二中は月曜日からです。

 

 

各中学の国語の試験の「量」が増大傾向にあります。

試験に挑む際には、問題量と試験時間をしっかりと考えて解くようにしてください。

 

特に、2学期の期末は、各学年とも「古文」が試験範囲に入っています。

試験内容が「多様化」するので、細かい対応力や頭の切り替えが求められることになります。その点も注意してください。

 

 

試験中に、「頭に内容が入っている文章」を、じっくり読みなおさないようにしてください。

試験の課題文に「どの箇所」がつかわれているのかを確認したら、傍線や括弧などを探しながら、すぐに解き始めましょう。

 

国語の定期テストは、試験の前に、出題される文章の「ポイント」を押さえておいてください。

どの「ポイント」が出題されたのかをチェックするところから解答作業を始められるように準備しておきましょう。

 

 

 

横山中の中2:

 

・漢字

・文法

・古文「平家物語」「枕草子」「徒然草」

・漢文「論語」

・「初見の現代文」

 

 

※漢文は、文法(置き字や返り点)に関する知識をしっかりと覚えておいてください。「論語」は、書き下し文や現代語訳を読んだだけでは理解するのは難しいと思います。それぞれの篇の「主題」を確認しておきましょう。

※「初見の現代文」は、もう、開き直って、当日がんばりましょう。

 

 

 

四中の中2:

・漢字

・文法「助動詞」

・古文「平家物語」「徒然草」

・随筆「字のない葉書」

・論説「モアイは語る」

 

 

※文法は、ワークやプリントなどを使って、「れる・られる」、「う・よう」、「だ」などの識別を確認しておきましょう。

※試験の量が多くなりそうなので、「事前の準備」をしっかりと。特に、「モアイ」と「字のない葉書」。また、試験中の時間配分に気を付けてください。

 

 

 

二中の中2:

・漢字

・文法「動詞の活用」

・語句「類義語・対義語・多義語」

・古文「平家物語」

・小説「盆土産」

 

 

※これまでの試験と難易度や傾向が変わるかもしれませんが、落ち着いて対応できるように準備をしておきましょう。

※漢字、文法、語句の配点が大きいので、取りこぼさないようにしっかりと復習、確認を。動詞の活用の種類、活用形別に「活用表」が書けるようにしておきましょう。

 

 

 

七生中の中2:

・漢字

・文法「形容詞・形容動詞」

・古文「平家物語」「徒然草」

・漢詩「春暁」「絶句」「黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る」「春望」

 

 

※古文は、細かい文法問題が出されるかもしれません。助詞や助動詞について確認しておいてください。また、プリントの内容や指示を見直しておきましょう。

※漢詩は、形式や押韻などのルールをしっかりと確認しておいてください。また、文法についてもしっかりと見ておきましょう。

 

 

 

平山中の中2:

・漢字

・聴き取りテスト

・文法「用言の活用」

・語句「熟語の構成」

・古文「平家物語」

・論説「モアイは語る」

 

 

※動詞、形容詞、形容動詞ついて、接続する語に注意して、活用形を見分けられるようにしておきましょう。形容詞や形容動詞については、活用語尾からも活用形を判別できるようにしておきましょう。

※プリント、ワークの問題を中心に出題されることになっているので、何度も解き直しを。また、「予想問題」やノートをしっかりと確認しておきましょう。

 

 

 

どの中学もけっこうハードですね。

負けずに、頑張ってださい。

 

 

 (ivy 松村)

 

中2国語 教科書解説「扇の的」

◎「平家物語」

 

・成立:鎌倉時代

・ジャンル:軍記物語

・琵琶法師による弾き語り(平曲)

・平家一門の繁栄と滅亡を描く

・仏教的「無常観」があらわれている

・七五調

 

 

 

◎扇の的

 

 

◆読解のポイント

 

 

※平家側が、扇を舟の端に立て、射落としてみよ、と挑発する

※大将の義経は、与一に命じて射させようとする

※与一は、一度は辞退するが、義経の命令を断ることができなかった

 

※与一のおかれた状況

・夕暮れを迎えた酉の刻(午後六時ごろ)…視界が悪い

・海へ馬で乗り入れて、馬上から扇を狙う

・扇までの距離は四十間(約72メートル)

・主人の義経の命令は絶対であって、辞退できない

・激しい北風のため、波が高い…扇が揺れ動く

・源氏と平家、両軍の観衆の注目の中で的を狙う

 

 

☆「いづれもいづれも晴れならずといふことぞなき。」→実に晴がましい(晴れ舞台)

・敵からも味方からも注目され、弓の腕前を見せるにはこれ以上ない場面であるということ。

 

 

※与一は、目を閉じて自分の故郷の神仏に祈る

・射損じれば、自ら死ぬ覚悟

・「自分をもう一度故郷に帰らせようと思われるならば、この矢を外させないでください」

 

☆「これを射損ずるものならば、弓切り折り自害して、人に二度面を向かふべからず。」

・個人の命よりも名誉を重んじる「武士の美意識」(義経の「弓流し」に共通する考え方)

 

 

※目を開けると、風が弱まり、扇が狙いやすくなった

 

※与一は矢を十分に引き絞って射る。

 

※与一の放った矢は、扇を射切った。

 

※与一の弓の腕前に感心した平家の男が、舞を舞った。

・「黒革をどしの鎧」の男は、与一の見事なわざに感動し、敵である与一をたたえる風流心をもった人物

 

※与一のところに、義経の使いがやってきて、「(義経の)命令である。射よ。」と言う。

 

※与一は、男を射倒す。

・与一は、自分をたたえている男を射殺したことになる

・義経の命令は絶対で、断ることはできない

 

※「ああ、よく射た。」(みごとだ)と言う者もいれば、「心にもないことを。」(ひどいことをするものだ)と言う者もいた。

 

 

 

◆表現のポイント

 

 

〇擬音語・擬態語

 

・よつぴいてひやうど放つ  「ひょう(ど)」(擬音語)

ひいふつとぞ射切つたる  「ひいふっ(と)」(擬音語)

ひやうふつと射て  「ひょうふっ(と)」(擬音語)

・海へさつとぞ散つたりける  「さっ(と)」(擬態語)

 

 

 

〇対句(対比表現)

 

沖には平家、船を一面に並べて見物す。

陸には源氏、くつばみを並べてこれを見る。

 

 

かぶらは海へ入りければ、

扇は空へぞ上りける。

 

 

沖には平家、船ばたをたたいて感じたり。

陸には源氏、えびらをたたいてどよめきけり。

 

 

平家の方には音もせず、

源氏の方にはまたえびらをたたいてどよめきけり。〔対比の表現〕

 

 

 

〇色彩の表現

 

「夕日のかかやいたるに、皆紅の扇の日出だしたるが、白波の上に漂ひ、浮きぬ沈みぬ揺られければ・・・」

 

・夕日→(赤)

・白波→白

・「皆紅の扇」→赤

・「日出だしたる」→金色

 

*与一が狙った扇は、赤い色で、真ん中が丸く金色に塗られている

 

 

 

◆歴史的仮名遣い

 

 

①にんぐわつ

②をりふし

③揺りすゑ漂へば

④につくわう

⑤願はくは

⑥向かふべからず

⑦この矢はづさせたまうな

⑧なつたりける

⑨よつぴいてひやうど

⑩こひやうといふぢやう

⑪みなぐれなゐ

⑫ごぢやうぞ

⑬よつぴいて

⑭しや頸

⑮ひやうふつと

⑯義経の弓といはば

⑰弓のやうならば

⑱わうじやくたる

⑲てうろうせんずる

⑳のたまへば

 

 

※答え

 

①にんがつ

②おりふし

③ゆりすえただよえば

④にっこう

⑤ねがわくは

⑥むこうべからず

⑦このやはずさせたもうな

⑧なったりける

⑨よっぴいてひょうど

⑩こひょうというじょう

⑪みなぐれない

⑫ごじょうぞ

⑬よっぴいて

⑭しゃくび

⑮ひょうふっと

⑯よしつねのゆみといわば

⑰ゆみのようならば

⑱おうじゃくたる

⑲ちょうろうせんずる

⑳のたまえば

 

 

(ivy 松村)

 

 

 

2016年の時事問題

2学期の期末テストが近づいてきました。

しっかりと準備して挑みましょう。

 

 

先週、今週と、期末テストの目標やスケジュールなどについて、生徒のみなさんと話をしています。勉強の進捗や抱負なども聞かせてもらっています。

 

中学部の生徒の各ご家庭に、生徒ひとりひとりの現在の成績の状況や取り組みについて、メールで報告を差し上げています。

(原則として、入退室メールサービスに登録していただいたアドレスにお送りしております。設定によっては、パソコンからの送信がはじかれることがあるようです。万が一、届いていない場合には、ご連絡いただきたいと思います。)

 

 

 

今週は、土日が定期テスト対策日となっています。

 

 

定期テスト対策:

 

・11月12日(土)

・11月13日(日)

 

 

重点的な対策を行って、苦手な教科を克服していきましょう。

 

また、授業のない日も教室を使えるようにしますので、積極的に利用してください。

 

期末テストに向けて、いっそう気合をいれていきましょう。

 

 

 

ところで、アメリカ合衆国の大統領選挙で、トランプ氏が当選しました。

接戦の末、強烈な個性と稀有な経歴を持つトランプ氏が、第45代アメリカ合衆国大統領に就任することになりました。

 

 

中学校の定期テストで、「時事問題」を出す先生が、けっこういます。

また、国私立中学入試では、多くの難関校の入試で「時事問題」が出題されます。

 

テストや入試で出題されそうな、今年のこれまでの大きな出来事をチェックしてみました。

 

 

1月

2月

3月

・北海道新幹線開通(~新函館北斗)

・民進党が結党

4月

・熊本地震

5月

・伊勢志摩サミット

・オバマ大統領の広島訪問

6月

・イギリスの国民投票で、EU離脱が決定

・18歳選挙権が施行

7月

・参議院選挙

・テリーザ・メイ氏がイギリスの新首相に

・国立西洋美術館が世界文化遺産に認定(「ル・コルビュジエの建築作品」)

・小池百合子氏が新東京都知事に

8月

・リオデジャネイロオリンピック

・8月11日が「山の日」に

9月

・リオデジャネイロパラリンピック

・広島東洋カープがセリーグ優勝

・蓮舫氏が民進党の新代表に

10月

・大隅良典氏がノーベル生理学・医学賞を受賞

11月

・アメリカ合衆国大統領選挙でドナルド・トランプ氏が当選

 

 

 

北海道新幹線が開業しましたが、中受では、新しく開通した新幹線は「鉄板」なので、覚えておく必要があります。

また、中受では、世界遺産、ノーベル賞もチェックしておく必要があります。

マニアックな問題を作る中学の入試では、「ル・コルビュジエ」を書かされるかもしれません。また、「国立西洋美術館」の写真を選ぶ問題なども出されるかもしれません。

 

 

 

「選挙」も押さえておかなければならないトピックです。

今年は参院選、都知事選と、大きな選挙が続きました。さらに、初めての「18歳選挙」が行われました。

 

選挙制度に関する問題や、「選挙権」も狙われそうです。

特に、「選挙権」は歴史的な変遷も確認しておきましょう。

 

・直接国税を15円(→10円→3円)以上収める25歳以上の男子(1889年)

・25歳以上のすべての男子(1925年)

・20歳以上のすべての男女(1945年)

・18歳以上のすべての男女(2015年)

 

 

 

アメリカ大統領選との関連も押さえておく必要があるかもしれません。

 

日本の行政のトップである内閣総理大臣は、国会の指名によって選ばれます。

一方、アメリカの大統領は、国民の選挙によって選ばれます。

 

注意しておきたいのは、アメリカ大統領選挙は、「間接選挙」であるということです。

有権者は、立候補者に直接投票するわけではありません。州別に選定された「選挙人」に投票します。その「選挙人」が大統領に票を投じることになっています。ですから、多くの「選挙人」を獲得した候補者が当選するという仕組みになっているわけです。ややこしいですね。

 

日本の選挙は、「普通選挙、平等選挙、直接選挙、秘密選挙」が原則となっていますが、アメリカの大統領選挙は、「直接選挙」が原則ではないわけです。国によって、選挙の制度や理念が違っているわけですね。

 

また、共和党、民主党という二大政党の名前も覚えておいた方がいいかもしれません。

 

 

 

オリンピックも、中学受験の「鉄板」です。

ただし、「オリンピック」について聞かれることはそれほど多くはないでしょう。

設問の「導入」としてオリンピックに触れて、ブラジル関連の問題が出されるわけです。

 

ですから、ブラジルについての知識を整理しておいた方がいいでしょう。

気候と地理では、「南半球」、「熱帯気候」、「アマゾン川」など。

さらに、「鉄鉱石」の生産、「ポルトガルの植民地」であったこと、「日系人」が多く住んでいることなどについても確認しておきましょう。

 

 

 

同じように、「伊勢志摩サミット」関連でも、「リアス海岸」、「真珠の養殖」などを押さえておきましょう。また、サミットの参加国や、首脳の名前が聞かれることもあるかもしれません。

 

 

中受では、主要国の首脳の名前が問われることがあるので、確認しておく必要があります。

イギリスとアメリカの新しい首脳はチェックしておかなければなりません。

また、もしかすると、韓国でも交代があるかもしれません。

 

(来年は、フランスの大統領選挙があります。ドイツの首相も交代する可能性があります。主要国首脳の顔ぶれがかなり変わることになるかも知れません。)

 

 

 

「広島」関連も押さえておきたいところです。

プロ野球セリーグで、広島東洋カープが念願の優勝を果たしましたが、それが理由というよりも、バラク・オバマ大統領の広島訪問があったためです。

今年、「広島」が非常に印象的だったことが、入試問題の作問に影響するかもしれません。

 

広島に原爆が投下された「1945年8月6日」、広島の世界遺産「原爆ドーム」と「厳島神社」は、必須事項です。また、「かきの養殖」、「三角州(デルタ)」等が狙われるかもしれません。

 

 

 

まだ、11月の初旬ですから、年末までに何かがあるかもしれません。

日本とロシアは、12月に首脳会談をする予定です。北方領土問題などで大きな進展があるといいですね。

 

 

 

今年は、スポーツや文化・芸能などでも話題となるニュースが数多くありました。大きな事件もありました。

 

もしかすると、何年か後に、「歴史の転換点」として振り返ることになる年になるかもしれません。

 

 

ちなみに、わしは前回広島が戦った1991年の日本シリーズを見に行っとるけんね。あれからもう、25年経っとるんか・・・ショックじゃのう。

 

〇時事問題、

×爺(ジジ)問題。

 

 

そういえば、1991年も、激動の年でした。

 

 

(ivy 松村)

 

 

秀吉のこと⑤

秀吉は、関白の「位」を世襲とすることで、豊臣氏の支配体制を継続していこうと考えました。

 

秀吉は、征夷大将軍にはなりませんでした。

 

 

秀吉が「幕府」を開くことができていれば、「豊臣政権」は安泰で、滅ぼされることはなかったと考える人もいるかもしれませんが、それは正しくありません。

 

また、秀吉が農民出身であったために、征夷大将軍になれなかったのだと信じている人もいるかもしれません。しかし、それは「迷信」です。

 

他にも、「源氏」の血統でなければ征夷大将軍になれないのだ、という「俗説」が聞かれることがあります。それもまちがっています。

 

 

まず、歴史上、「源氏」の血統ではないにもかかわらず、征夷大将軍となった人物が何人かいます。

 

また、「平氏」の血統であるとされる織田信長は、朝廷から、征夷大将軍・太政大臣・関白のいずれかの「位」を打診されたということになっています。(これには諸説あって、詳細はわかっていないのですが。)

 

 

 

秀吉は征夷大将軍という「位」に固執しませんでした。

それは、いくつかの理由があったためだと考えられています。

 

 

①足利義昭が存命だったため

②秀吉は「東国」、特に関東に対して強い影響力を持っていなかったため

③関白の方が征夷大将軍よりも「位」が高く、それを得るチャンスが訪れたため

④武家と公家を統合する体制を志向していたため

 

 

 

秀吉の時代には、征夷大将軍を、「天下人の称号」であるとみなす考えはありませんでした。

それは、後世に確立したものです。

 

そもそも、秀吉の時代には、征夷大将軍は足利家が受け継ぐ「地位」であるという認識が、世間に強くありました。

 

 

また、征夷大将軍は、その由来から、「東国」の支配権を確立した武士に与えられるものであるという考えが、強くありました。

 

源頼朝も、足利尊氏も、関東を「根拠地」とする武士の棟梁でした。

 

信長は、武田氏を亡ぼし、北条氏を臣従させて、関東の覇権をほぼ手に入れつつありました。

そのため、征夷大将軍の「要件」を満たしていました。

 

また、後に征夷大将軍となる徳川家康は、名実ともに関東の支配者となりました。

したがって、その「要件」をクリアしています。

 

 

一方、秀吉は、「天下統一」 の「仕上げ」の段階まで、「東国」に強く介入することはありませんでした。

 

 

秀吉の戦い方は、あるときから大きく変わります。

中国攻めの頃から、秀吉は、なるべく軍勢を「戦闘させない」戦い方を好むようになります。

「兵糧攻め」や「水攻め」を多用するようになります。さらに、「調略」が作戦の中心になります。外交交渉や利害調整などによって、敵の陣営を切り崩したり、敵を味方に引き入れたりすることで、城を落としたり支配地域を広げたりするやり方を得意とするようになります。

 

秀吉が、信長の中国方面軍の司令官になって以降、「ガチンコ」の戦をしたのは、明智光秀を討った「山崎の戦い」くらいです。

 

秀吉の「真骨頂」は、「清須会議」で発揮されます。織田家の宿老会議を、「調略」によって、自分に有利にまとめ上げたわけです。

その後、柴田勝家を討った「賤ケ岳合戦」や、家康と戦った「小牧・長久手の戦い」でも、やはり「調略」や包囲戦を戦略の基本としています。

 

 

「小牧・長久手の戦い」で、もし、秀吉が、家康を攻め滅ぼそうと思ったならば、それは十分可能でした。両陣営の戦力差は非常に大きいものでした。

 

しかし、秀吉は、自分の軍勢を消耗させてまで家康を討とうとは考えませんでした。

すでに、天下統一の道筋を見すえていたからでしょう。家康を従えることで、早急に「統一事業」を進めようと考えたわけです。

 

 

その「足跡」を詳細にたどってみると、秀吉の、「合理主義者」としての顔がくっきりと見えてきます。それは、多くの人がイメージする秀吉の「人物像」とは違っているかもしれません。

 

 

後の歴史からみれば、家康を滅ぼさずに関東へ入封させたのは、「失策」だったように思えます。しかし、それは、事後的な分析にしかず、当時の秀吉の行動は、考え得る限りの「最善手」であったということなのでしょう。

 

 

 

「小田原征伐」を行って北条氏を打ち滅ぼし、直接関東を掌握する前に、秀吉は関白となりました。

そして、その関白という位階を媒介として豊臣政権を継承していく体制を、構想したのです。

 

そのため、征夷大将軍にこだわることはなかったのです。

 

 

 

さらに付け加えるならば、秀吉は、その「キャリア」の大半を西日本で過ごしています。

そのため、「東国」よりも、「畿内の政治構造」に、強く意識づけられていたはずです。

 

これは想像ですが、秀吉は、その政策スキームの模範を、足利義満に求めていて、義満が行ったように、武家の政治実権と、朝廷・公家の権威とを直接結び付ける政治体制を確立しようと考えていたのではないか思います。聚楽第は、その象徴だったのかもしれません。

 

 

 

今回は、豊臣秀吉という歴史の重要人物を題材として、様々な事柄を紹介してきました。

何百年もの間、私たちが秀吉に魅了され続けるのは、秀吉の、戦国の世を全力で駆け抜けるその「躍動感」が、私たちを元気づけるからのだろうと思います。

 

そして同時に、その栄達の「はかなさ」が、私たちの心を打つのだと思います。

勝新太郎さんがそう演じたように。

 

 

そう考えると、秀吉の辞世の句には、格別の趣があります。

人間味と情緒にあふれるこの句を知って、また秀吉を好きになる人も多いと思います。

 

 

秀吉の辞世の句:

 

「露と落ち 露と消えにし 我が身かな 難波のことも 夢のまた夢」

 

 

(ivy 松村)