確認「新年度準備期間の休校日」

本年度の授業は、2月28日(火)で終了となります。

 

 

3月1日(水)から、3月4日(土)までは、新年度準備期間として休校となります。

 

(3月2(木)は、都立高校入試の合格発表日のため、校舎を開ける時間帯があります。)

 

 

新年度は3月6日(月)からです。

 

 

各学年の授業初日をご確認ください。

 

 

・新小4・・・・・・3月6日(月)17:00~

・新小5・・・・・・3月8日(水)17:00~

・新小6・・・・・・3月7日(火)17:00~

・新小6(受検)・・・・・・3月8日(水)17:00~

 

・新中1・・・・・・3月7日(火)19:30~

・新中2・・・・・・3月6日(月)19:30~

・新中3・・・・・・3月6日(月)19:30~

 

 

新中1は、授業の時間帯がこれまでよりも遅くなります。

3月は、新しい通塾サイクルに慣れる時期です。

最初はちょっと疲れが出ることもあると思いますが、がんばっていきましょう。

 

新中2、新中3は、新学期から授業時間が10分遅く始まりますが、できるかぎり「今まで通り」の時間に塾に来るようにしてください。

塾に早く来ることは、「いいこと」です。

 

 

 

明日(2月28日)が、授業の最終日です。

まだ定期テストが続く中学の人は、しっかりと取り組みましょう。

 

明日で定期テストが終わる人は、「課題」を用意します。

「入試問題」です。楽しみにしてください。

 

 

卒業する人や卒業した人も、心からお待ちしています。

 

 

(ivy 松村)

 

 

平成29年度都立高校入試の社会①

今年の都立高校入試の社会は、「易化」したのか、「難化」したのか、人によって評価が分かれると思います。

 

暗記したことがらを「アウトプット」して解答する「知識系」の問題が減り、資料や選択肢などに組み込まれた「情報」を抽出し、総合して答えを「判断」する「思考系」の問題が増えました。

 

そのため、たとえば、「一問一答」などの問題集をひたすらやり続け、「社会のポイントをがっちりおさえる」ような「馬力」の受験勉強をしてきた受験生は、苦労したかもしれません。

あるいは、その受験勉強の「コスト」に見合った「対価」を得られなかったかもしれません。

 

一方、一部の受験生は、社会の受験勉強をほとんどやってこなかったにもかかわらず、かなりの高得点を取ることができました。

正確に「情報」を読み取ることを「苦」としない受験生にとっては、得点源の多い入試問題であるといえるわけです。

 

 

 

個人的には、「易化」したと思います。

しかし、全体の「平均点」は下がるのかもしれません。

「馬力」の受験勉強をしている受験生は、意外と多いように思います。

 

 

もともと、社会は「馬力」に比重をおいた指導をしていないので、当塾の受験生はうまく対応できたようです。

「記述」で少し減点されても、9割は確保できました。

 

 

 

さらに「構成」について、気づいたことなど。

 

 

まず、経済、現代史、時事問題などの中から、「これまで重視されていなかったトピック」をあえて「メイン・テーマ」に据える問題が見られました。

 

それから、表などから「数値」を読み取るタイプの問題が減り、「情報」を汲み取るタイプの問題が多くなりました。

 

さらに、(歴史だけではなく)地理、公民の分野で、「時代の流れ」や「時代の変化」を読み取ったり、ふまえたりすることを求める傾向が強まったように思います。

 

そして、これは非常に重要なポイントだと考えますが、「設問あたりの情報量」が増えました。そのおかげで、「情報処理能力」の高い受験生は、数多くの「ヒント」を整理、検討することで、正答率を上げることができたでしょう。一方、「情報」の多さが「ノイズ」となってしまった受験生は、対処することができずに失点を増やしてしまったでしょう。

 

 

「形式」の面からは、語句を筆記して答える問題が無くなったこと、「記述」問題が2題に削減されたことが指摘できます。

が、これは、想定されていたことでした。

 

また、4つの選択肢から正答を選ぶ単純な「四択」の問題ではなく、全ての選択肢を整合させる問題が「復活」しましたが、これも、想定どおりでした。

 

「記述」を減らす必要性から、全体の「難度」を上げなければならなかったからです。

そのために、マークシートの「利便性」を活かして、「完全一致型」の問題が組み込まれたわけです。

 

「完全一致型」は、平成26年度以前の問題によく見られた形式です。

 

実は26年度の入試問題で「発覚」した「採点の誤りの問題」について、東京都教育委員会は、「完全一致型」の問題が、その元凶であると見なしていたのです。実際、その設問で、多くの「採点ミス」が起きました。

27年度の入試では、「完全一致型」を撤去しなければなりませんでした。

そして、28年度は、マークシート実施初年度ですから、シンプルな解答形式に揃えたかったのです。

 

で、今年、難易度の調整のために、「完全一致型」を再び登場させたわけです。しかし、これは唐突な「変化」というわけではなく、東京都教育委員会のホームページで事前に示唆されていました。

 

 

個人的には、「完全一致型」の問題の中で、大問4の〔問3〕のような語句を補充するタイプは、都立の社会では珍しい形式だったで、ちょっと気になりました。来年度、さらにこの形式を「発展」させた問題が出されるかもしれません。

 

 

 

(ivy 松村)

 

 

定期テスト直前

 

本日は、定期テスト勉強のために、校舎を開放しました。

 

中1、中2の生徒だけでなく、都立高校入試を終えた中3の生徒もテスト勉強に勤しんでいました。

 

高校生たちも、昼過ぎから来て、黙々と勉強していました。

 

野球のクラブチームに所属している生徒たちも、夕方過ぎにやってきて、疲れているなかで懸命に勉強していました。

 

 

明日から、二中、七生中、平山中、打越中、横山中、ひよどり山中、八王子七中、みなみ野中、加住中の定期テストです。四中、陵南中は明後日からです。

 

 

がんばりましょう。

 

 

明日も待っています。

 

 

 

(ivy 松村)

 

平成29年度の都立高校入試

都立高校入試が終わりました。

 

これで、本年度のすべての入試が終了しました。

 

(これから入試本番をむかえる人は、がんばってください!)

 

あとは、発表を待つばかりです。

落ち着かない日々を過ごすことになるのでしょうが、それも受験の一部分であり、また、人生の一部です。いろいろと考えて、自分に合ったやりかたで、当日までを過ごしてください。

 

 

 

中1、中2の生徒たちは、学年末テストが近づいています。

明日も、教室を開放しますので、「家では勉強がはかどらない」という人は、ぜひ、テスト勉強にきてください。

 

また、ローマ字、英語に苦戦している新中1の生徒で、「しっかり復習したい」という人も歓迎しますので、ぜひ、来てください。

 

 

 

さて、都立高校入試について、思ったことなどを書きたいと思います。

 

両国の男子と大泉の女子の「受験倍率」が、「1」を切ってしまいました。

かなり微妙な状況ですね。

 

 

そして、入試問題です。

やはり、東京都教育委員会の意向が大きく働き、「解答形式」を単純化しようという意図が強く出ています。

 

近年、都立高校入試の大きな「テーマ」となってしまった「採点ミス撲滅」のために、「記述」を抑え、記号で答える形式の「問」(←「もん」と読むらしいです)を増やす傾向が強化されました。

 

社会では、「記述」が2題となりました。また、語句筆記問題が削減されました。

英語のリスニング問題で、筆記で答える問題が1題のみとなりました。また、英単語を書き込んで答える問題もなくなりました。

数学でも、選択問題が増えました。

理科は、図やグラフに「線」を記入する問題と、「記述」が1題だけです。

国語は、昨年と同様に「記述」は出題されませんでした。

 

 

つまり、なるべく「文字」を書かせないような試験問題になっているわけです。

 

 

これは、結構いろいろな功罪をはらむことになりそうです。

 

一点、指摘するならば、自校作以外の都立高校を目指す生徒の「受験勉強の質」が変化することになるでしょう。

 

もう一点。いずれ、国語の「作文」の「採点基準」が、「議論の的」になるかもしれません。

しかし、「作問側」もそれに気づかないはずはないので、近いうちに「作文」を「なんとかする」ように処置するのかもしれません。

(「作文」があったほうがいいのか、ないほうがいいのか、というのはちょっと「難しい」です。)

 

 

 

本年度のグループ作成校の「独自問題」の出題状況を調べました。

 

(他の学校と違う問題を使用していても、それが「自校作成」なのか、それとも、1校だけが「共通問題」を使用している状況なのかわからない場合があるので、「別問題」という表記にしました。)

 

 

新宿、墨田川、国分寺の単位制高校のグループ作成は、数学は大問1が、学校ごとに「別問題」でした。

英語は、墨田川の大問2、新宿の大問4が「別問題」となっています。

また、国語では、新宿高校が漢字の「読み」と「書き」を1問ずつ「別問題」にしていました。

 

 

 

進学指導重点校を見てみましょう。

 

 

まずは国語です。

 

 

1 2 3 4 5
日比谷 共通 共通 A 別問題 A
戸山 共通 共通 A 別問題 B
青山 共通 共通 B A B
西 共通 共通 B 別問題 A
八王子東 共通 共通 A A A
立川 共通 共通 A A A
国立 共通 共通 B 別問題 A

 

 

国語は、大問4の「説明的文章」を差替える高校がありました。

日比谷、戸山、西、国立の「問題」がその他の高校と違っています。

 

今の時点では分からないのですが、もしかすると、国立は、「独自問題」ではなく、「もうひとつの共通問題」を使用しているのかもしれません。

 

 

 

次に英語です。

 

 

1 2 3
日比谷 共通 A 別問題
戸山 共通 B 別問題
青山 共通 A 別問題
西 共通 別問題 A
八王子東 共通 A A
立川 共通 B 別問題
国立 共通 A 別問題

 

 

大問3は、5校が「別問題」となっていますが、立川(あるいは青山)は、「もうひとつの共通問題」かもしれません。

 

気になるトピックとしては、西高でリスニングに「トラブル」があり、男子の受験者全員に一律20点が加点されることになったそうです。

 

 

 

最後に、数学です。

 

 

1(1) 1(2) 1(3) 1(4) 1(5) 2 3 4
日比谷 A A A A A A A 別問題
戸山 A A B A B B A 別問題
青山 A A A A A A B 別問題
西 A A 別問題? 別問題? B A A 別問題
八王子東 B 別問題 別問題 A B B B 別問題
立川 B B A A B A B 別問題
国立 A B B A A B A 別問題

 

 

 

大問4は、全ての高校が「別問題」となっていました。

 

しかしその中で、もしかすると八王子東の問題は、「共通問題」として作成されたものかもしれません。

 

 

 

個人的な見解ですが、「独自問題」に積極的な高校であるかどうかと、「倍率」の「差」には、「何かつながり」があるのではないかと思っています。

受験生が「それ」に着目するという話ではありません。

「すこしでも精度の高い選抜を行いたい」という、その高校の「意志」が、「それ」に反映されるのではないかと思います。そして、トップ校を目指す受験生は、結局「その意志」に、感応するのではないか、と思うわけです。

 

この数日、このブログでは、立地などの「外部的要因」によって「倍率」が上下するというメカニズムについて考えてきました。

しかし、一方で「倍率」は、やはり「内部的要因」に強く規定されます。

 

 

 

日比谷高校は、「この状況下」で「守り」に入りません。

「採点ミスが起きたら、責任を取る気はあるのだろうね」ぐらいのことは、軽く言われているはずです。

 

 

でも、屈しない。

 

 

「ビリビリ」きますね。

 

 

(ivy 松村)

 

 

まもなく都立高校入試

まもなく都立高校入試です。

 

 

都立高校入試に向けて、かなり入念な準備をしてきました。

 

過去問は、20年分以上解きました。

社会は、25年分くらい解いたでしょうか。

 

 

社会は、安定して90点以上取れるようになっています。

まあ、本番で、少しぐらいあせっても、気にせずに。

 

ですが、できれば最高点を狙ってほしい。

 

あんまり「都立の形式」に慣れすぎるのも怖いので、「調整」で、他県の入試問題も解きました。

 

 

もちろん、油断は禁物ですし、油断していなくても足元をすくわれる可能性もあります。

 

適度な緊張は、必要な「装備」です。

緊張を身にまとって、挑んでください。

 

 

 

折に触れて、本年度の都立高校入試の「予想」を話しています。

 

本年度は、昨年度と比べて「形式」や「内容」に変更がありそうです。

 

 

社会や英語で「時系列順に並べ替え」の問題が出されるかもしれません。

 

まあ、「形式」については、いろいろと話した通りです。

 

 

 

別に見なくていいのですが、東京都教育委員会が平成28年11月30日に発表した出題形式に関する情報の中に、本年度の問題の「方向性」がちょっとだけ示されています。

 

(別に、確認しなくていいですよ。ただの「話題」ですから。)

 

 

 

これは個人的に気になったことで、このことについてついでに書きたくなってしまったわけですが、同日の発表には、「ひらがなのルビを振った解答用紙」のサンプルが掲載されていました。

 

見て、ちょっとびっくりしたのですが、「問」は、「もん」と読むのですね。

 

「もんいち」「もんに」「もんさん」「もんし」「もんご」…ですか…。

 

 

外国籍の受験者は、漢字にすべてひらがなのルビを振った問題を使うこともできるのだそうです。

しかし、もしかすると、日本籍の受験者にも、「その問題」が必要な受験生がいるかもしれません。

「外国籍の受験生だけズルい」ということにはならないのでしょうか。

 

そもそも、「高校入試」って、何なのでしょう?

…というようなことを考えさせられました。

 

 

 

また、本年度の入試の「方向性」について、昨年度の第9回の東京都教育委員会の定例会の議事録にも、少し「ヒント」があるように思いました。

 

(別に見なくていいですよ。ただの「世間向けの話題」なので。ほとんどすべての人は「ヒント」を読み取れません。)

 

 

 

すみません。どうでもいい話でした。

 

 

 

だいたい必要なことは伝えました。

必要のないことは伝えていません。

 

 

 

「やり切れなかったこと」もいくつかありますが、それも計算したうえで、やるべきことはやり切りました。

 

紆余曲折ありましたが、十分な学力を身につけて入試本番を迎えられました。

私立の「おさえ」もしっかり確保できています。

この数か月の経験は、今後の人生の「基準」となるでしょう。

 

一瞬一瞬を、真剣に噛みしめながら、最後の準備をしていきましょう。

 

 

身につけた力を出し切れることを願っています。

 

 

 

がんばりましょう。

 

 

 (ivy 松村)

 

八王子東高等学校と南多摩中等教育学校

八王子東は、他の都立トップ校と比較して、募集に「かげり」が出てきました。

 

もともと、倍率が高騰しづらい高校でしたが、本年度、特に男子の応募が低調でした。

 

 

八王子東を志望する受験生が減少している理由は、おもに2つあります。

 

ひとつは、南多摩中が、「将来」高校受験で八王子東を目指すはずだった「潜在的な受験生」を吸収しているためです。

もうひとつは、「地元」の学力上位層が、他のトップ校に流れているためです。

 

 

 

南多摩中の受験層は、私立中と併願をしない「都立専願」の志望者が多いことがわかっています。

別のいいかたで述べるなら、「私立志向ではない受験生」が多くを占めているわけです。

 

他の都立中は、私立中と併願する受験生が主流になってきました。つまり、私立中受験を目指す「層」を取り込んでいるわけです。

 

一方、南多摩は、「公立中学→都立高校」というルートを採るはずだった「層」を、豊富に取り込んでいるわけです。

 

初期の南多摩中の入試問題が、適切な選抜ができるような水準のものであったか、疑問の余地はあるわけですが、それでも、地域から、一定人数の学力の高い生徒を「青田買い」できたことはまちがいありません。

 

 

 

八王子東高校と南多摩中等教育学校は、ともに八王子市にあります。

八王子市は、かつて、日野市、町田市とともに旧第7学区を形成していました。

 

旧第7学区の「序列」は、首席が八王子東、次席が南多摩中の前身である「南多摩高校」でした。

 

「南多摩高校」が一貫校となり、中学受験に「進出」したことによって、本来ならば高校受験時に学区のトップ校を受験するはずだった生徒が、南多摩中に引き寄せられることになったわけです。

 

 

興味深いデータがあります。

 

西高は、自校に入学した生徒の出身市区を公表しています。

 

八王子市から西高に進学する生徒は、南多摩中が開校して後、減少しています。

(南多摩中の入試の「初年度」は22年度です。この年の受験生は、25年度の西高の入試を受ける可能性があった学年です。)

 

 

 

         年度 28 27 26 25 24 23 22 21 20 19 18
八王子市出身の西高進学者数 7 8 14 16 21 20 14 22 21 20 13

 

 

 

このようなデータを公表しているのは西高だけです。もちろん、他の高校の状況とつき合わせてみなければ、確かなことはいえません。

まったくか細い論拠ではありますが、「高校受験時に、都立トップ校を志望する学力上位層」が、八王子市内で減少している可能性があります。

 

西高を受験するはずだった生徒が一定数、南多摩に入学してるというのであれば、いうまでもなく八王子東は、ということになります。

 

 

 

さて、八王子東の受験応募者数の低迷をもたらしているもうひとつの理由についてです。

 

それは、一言でいえば、「地政学的な要因」です。

 

 

実は、都立の進学指導重点校のなかで、八王子東はちょっと独特なのです。日比谷、西、国立、戸山、青山、立川が旧制中学を前身とする伝統校であるのに対し、八王子東は1976年に新設された高校です。

八王子東が「進学校化」した経緯も異彩を放っています。新設校のため「学校群制度」に組み込まれなかったことが「好条件」となって、恐るべきスピードで進学校としての地位を確立しました。学区内の学力上位層を確実に受容し、80年代中ごろには、学区内のトップに君臨する進学校にのぼりつめました。

 

 

ある意味で、八王子東は、学校群制度や学区制度という「しばり」を背景として、進学校として成長したわけです。

 

 

しかし、学区制が廃止されたことで、都内の受験生は他学区の都立高校への進学が可能になりました。

そのため、旧第7学区からの「流出」が活発になったのです。一方、「流入」は強く刺激されませんでした。

 

 

「立地的」に、旧第7学区は、東京都の「エッジ」に位置します。「エッジ」に流れる「人員」よりも、「中央」へ向かう「人員」が多くなるわけです。

 

 

また、2000年代に入って、他の都立トップ校が「独自入試問題」と「特別選考」を両輪として、都内各地から学力の高い生徒を集めようとしたのに対し、八王子東は「特別選考」を行うことがありませんでした。そのために、他のトップ校が受験者数を増加させていく中で、八王子東の受験者数は抑制されたのです。

 

この時期に、八王子東の「地位」は、相対的に低下しました。

 

 

 

多摩地区内で比較しても、立川や国立が旧第7学区、第8学区、第9学区、第10学区などから広範囲に受験応募者を集めているのに対し、八王子東は旧第7学区内の応募者に大きく依存しているといえます。

 

それは、「地元志向が強い」といういい方もできますが、端的に「エッジ」に人が流入しづらいともいえるわけです。

旧第7学区が、多摩地区という「回廊」の「最果て」に位置するため、学区が廃されても「人の流れ」が双方向に活性化されないのです。

 

また、学区制の廃止にともない、町田市の東部や南部は、小田急線や田園都市線、バス路線を使って東に抜ける「通学路」が活用できるようになりました。この地区では、八王子東を「迂回」する受験が既定になっています。

もちろん、中央線、京王線の沿線では、「中央」へ向かう「流圧」が強まります。

 

首都圏の交通網は、「都心」に人を運ぶ「設計」になっているわけです。

まったく単純に、その「機能」にもとづいて、旧学区内から「人員」が流出するわけです。

 

 

八王子東のほか、旧第7学区の日野台、町田といった高校の倍率が停滞するのも、このような立地条件を理由のひとつとして挙げることができます。

 

 

そしてまた、南多摩中も、「募集面」では、同様の構造をかかえているわけです。

 

 

 

当塾は、日野市西部、豊田駅近くの多摩平にあります。

八王子東高校までは徒歩十数分、南多摩中等までは一駅です。

 

地元の進学校の良い部分は、よくわかっているつもりです。

 

生徒たちには、八王子東や南多摩を目指して頑張ってほしいと思っています。

 

 

しかし、両校には、「変化」の必要な時期が来ているのかもしれないと思ったりもします。

 

 

 

少し「テーマ」からはずれますが、学校の「特徴」について閑話。

 

現代は、学校が受験生を集めるためには、大きな「特徴」が必要とされる時代です。

 

近年、中学や高校が「特徴」を打ち出そうとして、反対に、まったくありきたりなアイデアに飛びついてしまうのが目につきます。

大きく分けて、学校が打ち出す「特徴」のパターンは3つあります。

 

①進学コース

②英語関係

③理系関係

 

 

どれも「月並み」ですね。

 

そこで、私は考えてみたのですが、いっそのこと「文系実学方向」に特化した学校にしてみたら面白いのではないでしょうか。

 

たとえば、中学・高校のうちから専門的に法律を学びはじめ、早期に司法試験を目指す高校とか。

あるいは、報道やジャーナリズム、政治を学べる高校とか。

他にも、起業、経営を学ぶ、とか、金融を学ぶような学校があってもいいと思います。

 

何だかよくわからない高校が「人寄せ」のためにやるのではなくて、都内有数の進学校が本域でやるというのであれば、すごく意義深い挑戦になると思います。

 

「大学入試の先」を見すえた教育です。

 

 

正直いって、「文化祭がさかんだ」とか、「部活がさかんだ」というのも、現代の進学校にとっては「割とありふれた特徴」のひとつとなりつつあります。

 

 

これからの時代、学校の「魅力」を形作っていくのに、「専門性に触れる」ということが意外といいのではないかと、密かに思っています。

 

 

「逆流」を起こすには、「そこを目指す理由」が必要なのです。

 

 

 

(ivy 松村)

 

 

都立中学の志願傾向分析③

都立中の「入学辞退」のデータを見てみましょう。

 

まず、小石川、白鷗、両国、桜修館、富士、大泉、南多摩、立川国際、武蔵、三鷹の10校すべての都立中の「入学辞退者」の人数です。

 

 

年度 男子 女子 合計
29 31 48 79
28 47 55 102
27 43 41 84
26 55 52 107
25 66 55 121
24 36 56 92
23 42 46 88

22

52 46 98

 

 

 

本年度は、当初、「入学辞退者」の合計は87人であると発表されましたが、後日訂正が入りました。

小石川中の「入学手続人員」の報告に不備があったということです。

 

当初、小石川の「入学辞退者」は37人と発表されました。

しかし、これは誤りで、実際の小石川の「入学辞退者」は29人であるということです。

 

つまり、小石川中の「繰上げ合格者」は37人ではなく、29人だったわけです。

 

「入学辞退者」が出た場合、「補欠番号」の順に、「繰上げ合格」が出されます。「入学辞退者」の数は37人であると発表されていたので、「補欠番号」が37番以内であれば、必ず「繰上げ合格」になるはずだったのです。

ところが、「補欠番号」を得て待機していた受験生に連絡がこない…そこで、保護者が中学に確認をしたところ、「実際に入学手続を行った人数」と「発表された入学手続人数」が違っていたことが発覚したのだそうです。

 

報道によれば、このような「誤り」が起きたのは、「入学手続締切」の時間を過ぎてから手続に来た8人の入学を認めてしまったことが原因だということです。

 

 

どうやら、  記事の書き直しです。

 

 

しかし、ともかく本年度、全ての都立中の「募集人員」と「入学手続者」の「差」は、79人だったということになります。したがって、「入学辞退者」も79人だったということになります。

 

「別の観点」から言及するならば、79人の「繰上げ合格」があったわけです。

さらに言葉をかえて述べるならば、2月9日の合格発表以降、増えた合格者の数は、79人を超えることは、常識的には、あり得ないわけです。もし、そうではないとしたら、それは、多分、きっと、気のせいです。

 

 

 

本年度の、都立中の「入学辞退者」の内わけを見てみましょう。

 

 

小石川中等教育 11

9

26

20

37

29

白鴎高等学校附属 1 3 4
両国高等学校附属 8 3 11
桜修館中等教育 4 8 12
富士高等学校附属 0 0 0
大泉高等学校附属 2 3 5
南多摩中等教育 0 3 3
立川国際中等教育 1 3 4
武蔵高等学校附属 5 4 9
三鷹中等教育 1 1 2
 計 31 48 79

 

 

 

当初の発表から人数が減ったわけですが、それにしても、他の都立中に比べて、小石川の「入学辞退者数」がひときわ多いのがわかります。

 

小石川は、他の都立中とは一線を画した「ポジション」に座しています。

 

多くの入学辞退者が出るということは、人気が薄いということを意味しているわけではありません。

小石川中は、都内(首都圏)のトップレベルの私立(国立)中学と競合する「序列」に位置しています。

 

本年度、都立中の中でもっとも応募者数が多かったのが小石川です。

そして、もっとも「受験欠席」が多く、もっとも「入学辞退者」が多いのが小石川中なのです。

 

 

 

小石川中の「入学辞退者」の推移を見てみましょう。

 

 

年度
29 9 20 29
28 13 15 28
27 11 11 22
26 9 11 20
25 20 11 31
24 7 9 16
23 6 8 14
22 12 11 23
21 9 14 23
20 4 4 8

 

 

つぎに、武蔵中をみてみましょう。

 

 

年度
29 5 4 9
28 5 7 12
27 6 5 11
26 8 8 16
25 9 7 16
24 5 10 15
23 7 5 12
22 6 7 13
21 6 8 14
20 5 6 11

 

 

続いて、南多摩中です。

 

 

年度
29 0 3 3
28 5 1 6
27 4 3 7
26 3 4 7
25 2 1 3
24 1 8 9
23 5 1 6
22 5 0 5

 

 

 

3校の中で、南多摩の「入学辞退者」の少なさが目立ちます。

 

都立中全体で「入学辞退者」は減少傾向にあります。本年度、富士の0人、三鷹の2人は、大きな驚きをもたらしました。

 

例外的に小石川だけが多くの「入学辞退者」を出し続けています。

 

 

 

合格者が「入学辞退」をする理由を考えてみましょう。

 

①都立中入試の後で、より志望順位の高い私立中の合格が得られた

②最初から地域の公立中学に進むつもりだったが、「力試し」で受験し合格した

③合格したが、気が変わり、地域の公立中学に進学することにした

④都立中に合格したら進学するつもりでいたが、気が変わり、合格した私立中学に進学することにした

⑤「本命」の私立中学に進学が決まっていたが、「力試し」で受験し合格した

 

 

 

もっとも一般的で、「まっとう」な理由が①です。

 

 

都立中の進学実績が上がってきたことで、②や③を理由とする「入学辞退」は、もうほとんどみられなくなってきているのではないかと思います。

④も、都立中の評価が上がってきたので、少なくなっているはずです。

 

 

「入学辞退者」が減っているということは、進学するつもりがないのに入学試験を受ける受験生が少なくなってきているということが一因なのでしょう。

 

都立中は、「繰り上げ合格」による欠員の補充が行われるので、「入学辞退」をすることに精神的な負荷がかかりません。

ですから、志望校の合格を得た後で、ある種の「余興」として受験したり、塾の「要請」で受験したりする生徒がみられることがあります。

自分が合格して、「入学辞退」をしても、入学の権利を得る人数は変わらないので、「気楽」に入試を受けることができるわけです。

そうしたケースが減っているのでしょう。

 

(他方、たとえば、都立高校入試のような入試の場合は、「入学辞退者」の補充が行われません。ですから、入学の意志がないのに都立高校を受験し、「入学辞退」をすることは、モラルに反する行為であるといえますが、まあ、いるのでしょう。)

 

 

 

「入学辞退者」の減少は、全体としては、私立中受験を「本筋」としている受験生が、都立中を「本命」にする受験パターンを組むようになったことが原因ではないかと思います。

この傾向は、「東部」で強まっているように思います。

 

一方、「西部」では、「逆の状況」が進展しているのではないかという気がします。

つまり、「都立専願」の「受検生」が増えているのではないかと思われるわけです。

 

 

う~ん、どうなんでしょう。

 

 

 

小石川中と南多摩中の著しい対照性は、非常に興味深く思います。

 

東京都の都市機能の「重心」は、「東側」にあります。小石川中は、その中心に位置します。

 

一方、八王子市の南多摩中は、「その意味」で、東京の「エッジ」に位置します。

 

地理的な条件をベースとして形成される産業的、文化的、そして社会構造的な「文脈」が、受験の「状況」を規定しているわけです。

 

 

 

(ivy 松村)

 

 

都立中学の志願傾向分析②

「受験欠席」のデータについて、もう少し考えてみましょう。

 

前回の記事で示した3校のデータを比較してみると、南多摩の「受験欠席者数」が少ないことがわかります。

南多摩中は、自校を「本命」とする応募者が多く集まっているといえるでしょう。

 

八王子周辺で、適性検査型の入試を行う中学が増え、また、その受験者が増えているので、単純に、南多摩中と私立中を併願する受験生は増加しているのでしょう。

しかし、南多摩中と私立中を、「進学先」として「天秤」にかけている受験生が少ないことがわかります。

 

 

 

本年度の南多摩中の「受験欠席者数」は男女計15人です。武蔵はその倍以上となる36人、小石川はさらに倍以上の78人です。

 

南多摩より武蔵のほうが「私立中との併願」をしている受験生が多く、さらに小石川のほうが多いことがわかります。

 

 

 

注目したいのは、武蔵の「受験欠席者数」の推移です。

 

28年度は、男子、女子ともに「受験欠席者」が一時的に減少しています。

 

男子は27年度21人だった「受験欠席者」が28年度10人に減りました。

女子は15人から9人に減っています。

 

29年度の「受験欠席者」は再び増加し、27年度と同数になりました。

男子21人、女子15人です。

 

男子は、28年度、例年の半数以下にまで「受験欠席者」が減ったわけです。

これは、武蔵を「本命」とする受験生の割合が、この年、にわかに高まったことを意味しています。

 

 

進学校の募集は、大学合格実績に大きく影響されます。

特に男子は、「連動している」といってもいいでしょう。

「志願傾向」は、大学合格実績と対照させて分析、考察する必要があります。

 

 

武蔵は、年々順調に大学合格実績を伸ばして来ましたが、27年度は、いわゆる「踊り場」を抜ける、さらなる「ブレイク・スルー」がありました。

そのため、翌年の28年度に、難関大学を志す受験層の進学先として、武蔵の「評価」が高まったわけです。

 

つまり、武蔵への進学を優先に考える受験生の割合が増えたために、「受験欠席」が減少したわけです。

 

本年度は、さらに上位の私立(国立)を志望する受験生にとって、武蔵の併願受験が戦略的に「視野」に入ってきたために、再度「受験欠席」が増加したのだろうと思います。

 

 

 

しかし、武蔵の応募倍率は減少傾向にあります。

 

確認してみましょう。

 

 

    応募人数      応募倍率
年度 男子 女子 合計 男子 女子 合計
29 261 237 498 4.70 4.20 4.45
28 306 258 564 5.27 4.45 4.86
27 318 239 557 5.65 4.23 4.94
26 302 236 538 5.28 4.18 4.73
25 355 340 695 6.32 5.95 6.13
24 362 337 699 6.42 5.98 6.20
23 408 395 803 7.25 6.93 7.09
22 454 416 870 8.10 7.30 7.70
21 690 618 1308 12.05 10.97 11.51
20 864 913 1777 15.27 15.95 15.61

 

 

 

武蔵は、本年度、都立中のなかで、もっとも倍率が低い中学でした。

開校初年度の入試が15倍もの倍率だったことを考えれば、その下落幅の大きさに驚かずにはいられません。

男女合わせて、1200人以上も応募者を減らしています。

 

 

武蔵中は、問題の質、応募者の学力 、ともにハイレベルで、過酷な選抜になることが広く知られるようになり、都立中専願受験者の「敬遠」傾向が強まっています。

 

同時に、大学進学実績の伸長が著しく、難関私立中との併願受験をする受験生増えつつあります。

しかし、データからみれば、まだ、小石川との「差」がかなりあります。

 

小石川の応募者数は例年男女合わせて1000人程度で推移し、かつ、「受験欠席者」は武蔵の倍にのぼります。

 

 

武蔵中は、小石川中とともに、都立中の、双璧をなす最難関校に位置づけられるべき中学だと思いますが、立地や地域性が影響して、小石川ほど多くの難関私立中との併願受験者を集めていません。

 

さらに、都立を「本命」とする受験生が、受験を回避する傾向が強まっている(おそらく立川国際、三鷹に流れているのでしょう)ので、受験者数が減少しているのです。

 

 

 

ところで、前回の記事に示した南多摩、武蔵、小石川のデータには「欠席率」を掲載しましたが、これには注意すべき点があります。

 

まず、「欠席率」は、「応募者数」で「受験欠席者数」を割って算出します。これは当たり前ですね。

 

それから、「率」=「割合」の概念というか、その「数値」が意味するもの、その「本質」を理解したうえで取り扱わなければなりません。

 

両校のデータを確認してみましょう。

 

本年度の武蔵の男子の「欠席率」は7.4パーセントです。

一方、小石川の男子の「欠席率」は7.8パーセントです。

 

「率」だけを見れば、両校の「欠席の状況」は大差ないもののように思えます。

 

しかし、「人数」を見ると、武蔵の男子の「欠席者数」は21人、小石川の男子の「欠席者数」は41人となっています。

小石川は、武蔵の倍近くの数の「欠席者」を出しているわけです。

 

 

自明のことですが、「欠席率」だけでは正しい分析はできません。

 

 

単純に、小石川の「応募者数」が武蔵の倍近い人数になっているために、「欠席率」が近似しているわけです。

 

 

 

受験にまつわる「数値」を扱う際に、――「倍率」などもそうですが――「率」=「割合」に過度にコミットするのは危険です。「率」だけでは情報を正確に読み取ることができないからです。

 

 

「率」=「割合」は、「抽象的な数値」です。

「人数」は、「具体的な数値」です。

 

 

「人数」を把握しなければ、「受験の実像」はつかめないのです。

ですから、「志願傾向分析」は、必ず「人数」のチェックを行います。

 

特に、都立中受験のような「高倍率」の受験では、算出された「率」による「数値」が、「観念的なラベル」になってしまいやすいので、注意しなければなりません。

 

 

 

ところで、南多摩、武蔵、小石川の「私立中との併願」の状況を探る「資料」は他にもあります。

 

国私立中受験指導に定評のある大手進学塾の合格実績です。

 

SAPIX、日能研、早稲アカの本年度の南多摩、武蔵、小石川の合格実績を見てみましょう。

 

 

南多摩 武蔵 小石川
 SAPIX 1 4 30
 日能研 2 16 26
 早稲アカ ? 13 17

 

 

 

もちろん、南多摩中のある八王子市周辺は、上掲の進学塾が注力して展開している地域ではありません。

やはり、南多摩の合格実績は低調になるわけですが、そういった「立地」や「業界の情勢」をもすべて包含して、それぞれの学校の特徴やコンテクストが形成されるわけです。

 

つまり、南多摩中には「都立専願」の生徒が集まる傾向があり、小石川中には私立中受験のための勉強をしてきた生徒が集まっているわけですが、それが、その学校の「カラー」となっていくということです。

 

 

そして武蔵中は、ちょっと「予断をゆるさない時期」なのだろう、と思います。

 

 

(ivy 松村)

 

 

 

 

都立中学の志願傾向分析①

都立中の受験データを比べてみましょう。

 

すべての都立中のデータを分析しましたが、全部扱うと「ゴチャゴチャ」してしまうので、南多摩、武蔵、小石川を比べてみましょう。

 

 

今回は、「受験欠席」のデータです。

 

応募した人数のうち、試験を受けなかった人数です。

 

 

まず、南多摩です。

 

 

年度

   受験欠席

     欠席率

  男   女   計
29   9   6 15 2.5% 1.4% 1.9%
28 10   8 18 2.5% 1.6% 2.0%
27   4   8 12 1.0% 1.6% 1.4%
26   7   6 13 1.6% 1.1% 1.3%
25   7 11 18 1.3% 1.7% 1.5%
24 13 18 31 2.4% 2.8% 2.6%
23   8 19 27 1.4% 2.6% 2.1%
22 12 18 30 1.8% 2.1% 1.9%

 

 

 

次に、武蔵中です。

 

 

年度    受験欠席      欠席率
  男   女   計
29 21 15 36 7.4% 6.0% 6.7%
28 10 9 19 3.2% 3.4% 3.3%
27 21 15 36 6.2% 5.9% 6.1%
26 15 15 30 4.7% 6.0% 5.3%
25 24 17 41 6.3% 4.8% 5.6%
24 23 22 45 6.0% 6.1% 6.0%
23 27 21 48 6.2% 5.0% 5.6%
22 32 22 54 6.6% 5.0% 5.8%
 21 33 40 73 4.6% 6.1% 5.3%
20  52 44 96 5.7% 4.6% 5.1%

 

 

 

そして小石川中です。

 

 

年度    受験欠席      欠席率
  男   女   計
29 41 37 78 7.8% 7.8% 7.8%
28 45 44 89 8.2% 9.4% 8.7%
27 29 27 56 5.8% 7.1% 6.3%
26 27 43 70 4.8% 9.8% 7.0%
25 24 51 75 4.6% 11.2% 7.6%
24 50 36 86 8.1% 7.0% 7.6%
23 53 43 96 7.4% 7.7% 7.6%
22 34 34 68 5.5% 6.7% 6.0%
 21 34 35 69 4.9% 6.5% 5.6%
 20 81 42 123 9.8% 5.1% 7.5%

 

 

 

3校のうちで、もっとも「受験欠席」が少ないのが南多摩です。

もっとも多いのが小石川です。

 

 

受験を欠席する理由として、以下のようなものが考えられます。

 

 

①体調不良、事故、諸般の事情

②受験する気が無くなった

③志望順位の高い中学に合格した

④同日に行われる別の受験を選択した

 

 

 

都立中入試がはじまったころには、とりあえず出願してみよう、というような物見遊山的な応募が見られ、受験者数も膨れ上がりました。それにともなって、気軽に受験を「キャンセル」する応募者が一定数存在しました。現在は、よくも悪くも都立中受験の「シビアさ」が広く知られるようになり、②のような欠席は少なくなりました。

 

 

近年の「受験欠席」の理由のおもなものは③と④になるでしょう。

 

③は、2月3日の朝までに受験結果が判明する「私立中併願受験者」ということになります。

 

私立中入試は2月1日に始まります。

2月1日当日、あるいは、2月2日に「本命」の合格を得た受験生は、「基本的に」都立中の受験を取りやめます。

 

 

また、私立中受験では、「流動的な受験パターン」を組む受験生がいます。

すなわち、2月3日に入試を行う複数の中学にそれぞれ出願をしておき、直前に受験校の「変更」が可能となるように準備しておくような受験パターンです。これは、「ダブル出願」などと呼ばれることがあります。

2月1日、2日の結果などを考慮して、前日や当日に、どの中学を受験するのかを決めるわけです。

 

2月3日は、国立大附属中学の入試日でもあります。

何人かの受験生は、国立、都立、私立の中学を、「同日併願」しているわけです。

 

当然、そのうちの何人かは都立中ではなく別の中学を受験するという戦略を取ることになるので、都立中の「受験欠席」が生じることになります。

 

 

 

以上のような点を鑑みれば、都立中の「受験欠席者数」は、私立中との併願がどれくらい活発なのかを測る指標のひとつであると考えることができるわけです。

 

 

ただし、すこし注意が必要です。

 

「私立中との併願」と一言でいっても、「内実」は様々です。

 

都立中受験者の中には、私立中に進学する意思はまったくないけれども、「調整」のために私立中を受験するようなグループがいます。

また、私立を「本命」とする受験生のなかにも、都立への進学意欲の高い受験生もいれば、万が一の「保険」のひとつと考えている受験生もいます。

 

 

都立中に出願する受験生の中には、たとえば、東海大菅生や八王子学園といった中学と併願受験する受験生がいるでしょう。これらの中学は、「適性検査型」の入試も行っているので、併願のハードルはいっそう低くなります。都立中入試に比重を置いた受験勉強をしていても十分に対応できる併願です。

あるいは、穎明館や桐朋を併願する受験生もいるでしょう。このランクの中学になると、国私立向けの勉強をしていなければかなりきつくなります。

さらに、私立武蔵中あたりになると、今度は都立中入試との親和性が高くなります。

 

 

「都立専願」の受験層が私立に手を広げる、という場合もあるでしょう。

逆に、私立を「本命」とする受験層が、都立に手を広げるという場合もあります。

そして、私立と都立の受験を「一体的」にとらえている受験層があるわけです。

 

こうした多様な受験の「戦略」を、すべてまとめて「私立中との併願」と言ってしまうのは、少し乱暴なのかもしれません。

 

 

私は、このブログで「都立中の私立併願」についての記事を何回か書きましたが、私が「論点」としているのは、どちらかというと、国私立中入試を照準とした勉強をしてきた受験生が都立中受験をどのくらい「視野」に入れているのか、というものです。

 

「正味」の話をしてしまえば、「都立専願」の受験生が私立中を「併願」することについては、都立中の「受験動向」を探るうえで、それほど深い考察や分析にはならないわけです。「併願」してもしなくても、「状況」は変わりません。

 

(こういういい方をすると短絡的な誤解をする人がいるので付け加えますが、「都立中受験」は、非常に重要なテーマであり続けます。)

 

 

 

※都立中の受験は「受検」と表記する慣例があるということなのですが、この種のテーマを論じるときには使いわけが煩雑になってしまうので、 すべて「受験」に統一しました。まあ、正直、もう全部「受験」でいいのではないかと思っていますが。

 

 

 

 (ivy 松村)

 

 

 

都立高校の最終応募状況②

八王子東、立川、国立の3校の応募人数を確認してみましょう。

 

 

まず、男子です。

 

 

 男子 29年度 28年度 増減
八王子東 177 188 -11
立川 220 208 12
国立 207 241 -34
 計 604 637 -33          

 

 

次に女子です。

 

 女子 29年 28年 増減
八王子東 168 187 -19
立川 182 185 -3
国立 186 220 -34
 計 536 592 -56          

 

 

 

男子は、八王子東、国立ではなく、立川を志望する受験生が増えていることがわかりますが、3校全体で志願者をつなぎとめられなくなって、「流出」を招いています。

 

女子は、いっそう全体の志願者数が減少し、より「人員」の流出が大きくなっていることがわかります。

 

その一部は国分寺に流れています。

本年度、国分寺高校の、女子の応募が増加しています。

 

 

国分寺高校の年度ごとの応募状況を確認してみましょう。

 

  男子   女子
年度 倍率 人数合計 人数 割合 人数 割合
29 1.79 451 238 52.8% 213 47.2%
28 1.74 438 248 56.6% 190 43.4%
27 1.67 420 245 58.3% 175 41.7%
26 1.77 446 271 60.8% 175 39.2%
25 2.24 493 289 58.6% 204 41.4%
24 1.94 427 270 63.2% 157 36.8%

 

 

 

国分寺は、男女合同で合格者を出す高校ですが、従来、男子の応募が女子を大きく上回っていました。

上の表を見ると、年々女子の応募人数が増え、本年度は応募者に占める女子の割合が半数近くになっていることがわかります。

 

 

国分寺は、志願変更によって、応募者を減らし、倍率を1.82から1.79に下げています。

内わけを見ると、男子は「-1」、女子は「-6」です。

 

 

 

ざっくりとした「目安」ですが、都立の上位校は、だいたい倍率が1.8を超えてくると流出が活発になります。

また、1.4を下回ると、志願変更が刺激されるようです。

 

 

昭和の倍率上昇や、小金井北の倍率下降は、まったくの予想どおりでした。

 

昭和・男子 1.23→(+10)1.30

昭和・女子 1.16→(+24)1.36

 

小金井北・男子 1.85→(-15)1.70

小金井北・女子 2.00→(-15)1.84

 

 

小金井北を含めた、いわゆる「三北」とよばれる3校は、「都心の影響」を受ける立地なので、来年度の動向が少し気になります。

 

調布北の女子が、1.37→(+16)1.55となっています。

武蔵野北の女子は、1.92→(-9)1.84です。男子との「格差」が出ています。

 

調布北の男子は、1.32→(+1)1.33、武蔵野北の男子は1.39→(+5)1.44でした。

 

 

調布北、武蔵野北の男子の倍率は、大きく変動しませんでした。

特に調布北の来年の倍率は気になります。

 

 

 

「共通問題上位校」を追う位置の高校群になると、倍率1.6後半ぐらいが流出の「目安」になります。

 

 

南平・男子 1.68→(-11)1.60

南平・女子 1.73→(-7)1.67

東大和南・男子 1.69→(-13)1.59

東大和・男子 1.71→(-18)1.53

 

 

 

その他、気になったのは、武蔵の女子、1.58→(+9)1.87です。

 

武蔵は、1.6を下回ると、「ねらい目」だと目されるのかもしれません。

武蔵は、大学合格実績が伸長しています。

今後、トップ校を狙う学力の生徒にとって、特異な位置づけの高校になりそうです。

「受験倍率」がどれくらいになるのか、少し気になりますが。

 

 

(ivy 松村)