「学校の三者面談」に備えて、ivyでは、中3のご家庭と面談を行っています。
ほぼ受験プランが固まった受験生もいれば、もう少し熟慮されたいというご家庭もありました。
ある中学校では、先週の金曜日に仮内申を伝えてもらえるはずだったのに、週が明けてもまだ生徒に伝えられていません。
一方、別の中学では、先週の金曜日に仮内申が伝えられ、月曜までに受験校を決めて書面で提出するように指示があったそうです。
いずれの中学校も、ちょっと雑というか、乱暴な印象です。
それでも、高校受験は、基本的には、中学校をとおして出願しなければならないので、それぞれの中学校のやり方にしたがって進めていかなければなりません。
早いところでは今週から「学校の三者面談」がはじまります。
そして、多くの生徒は来週中に行うことになっています。
この12月の「三者面談」で、ほぼ受験校を確定することになります。
特に、「確約」のある推薦、単願、併願などで出願することを決めた場合、もう後戻りができない可能性が非常に高くなるので、慎重に考えなければなりません。
この「三者面談」の対応を誤ると、その後に禍根を残すことになってしまうことがあります。
円滑に受験校が決まればいうことはありませんが、場合によっては、希望の受験プランに「待った」がかけられることもあります。あるいは、思惑とは違った形の受験を強く勧められることもあると思います。
また、受験校を減らすようにと言われることもあります。
「学校の三者面談」は多くの方が思っているよりも、ずっとシリアスで怖いものです。
もしも、学校の先生が、「生徒にとって最良の受験の形を提示してくれるものだ」と思っている人がいたら、その考えは改めなければなりません。
このブログで、何度も何度も書いてきましたが、学校の先生は、「学校の先生の論理」で動いています。はっきりいいますが、「生徒のことが第一」ではありません。
また、受験に関することで、学校の先生が知らないこともたくさんあります。
そのうえで、学校の先生の仕事ひとつに、「中3の生徒の受験校を決める」というものがあります。
その仕事は、かなりの重圧の中で取り組まなければならないもので、学校の先生たちは、「早く片づけてしまいたい」と思っているものなのです。
残念ながら、「学校の三者面談」は、学校の先生が親身にアドバイスをしてくれる、といったようなものではありません。
学校の先生の頭にあるのは「クリア」することです。ですから、生徒の受験校――というよりも「進学先」――を「決め」にかかります。
何も「対策」を立てずに「三者面談」に臨んでしまうと、あっという間に型にはめられてしまいます。
おおげさな、と思う方がいるかもしれませんが、受験に携わる仕事をしている塾の教師が、受験校を決定するその瞬間を真剣に考えないわけにはいきませんし、また、おおげさに考えることのデメリットも思いつきません。
もちろん、すべての学校の先生が、常に的外れなことをいうわけではありません。
「その可能性が怖い」のです。
中学校の先生にご尽力いただいたおかげで、将来に道を開くことができた生徒もたくさんいます。
ここで私が示唆しておきたいと思っているのは、学校の先生はダメだということではありません。
そうではなくて、意見や価値観の相違によって、受験プランに強い異議が突きつけられたり、ある形へと誘導されたりすることがありえるのだということです。
そして、そのための心の準備があった方がよいということです。
杞憂に終わって、やっと安心するようなことも世の中にはあるものです。
(ivy 松村)