「入試相談」は締切ではない

昨日、12月15日から中学校と私立高校との間で「入試相談」が始まりました。

 

お互いの間での話し合いが「解禁」されたのです。

昨日から、中学校と私立高校との間で、「受験について話し合いをしてもよい」ということなったわけです。

 

勘違いをされている方もいらっしゃると思うのですが、「締切」ではなく、「解禁」です。

 

 

12月15日になって、「入試相談」が「解禁」されたので、昨日は、中学校の先生方が、各私立高に出向かれて、推薦や単願、併願で受験する生徒について「相談」されているわけです。

 

 

実際には、すでに、受験生の情報は取りまとめてありました。

 

「確約」で受験できるのかどうか、また「確約」の条件で受験するのかどうかは、すでに三者面談で示され、決定しています。「約束」は、「相手方」に聞いたうえでするものですよね。

 

 

この「入試相談」は儀礼的、形式的な慣例のようなものだと考えるとわかりやすいです。

 

日本人の生活上のならわしや商慣習では、物事を「根回し」などによってあらかじめ決めておくということがよくみられます。

この「入試相談」もまた、できるだけ円滑に受験というイベントを運営するための「現場の知恵」であると考えることができます。

 

競争が過熱しないように「ルール」が設定されると、今度は、合理的・経済的な行動が選択されるようになるのですね。

 

 

「入試相談」はほとんど、1、2日で終わってしまいます。中学校の先生は、高校に足を運ばれて、受験生のリストをお渡して、また、すぐに次の高校に向かわれます。高校の先生は、次々に来られる中学の先生をお出迎えして、リストを受け取られるわけですね。

 

 

それで、「入試相談」が終わってしまえば、もう、中学の先生は、「任務を終えた」ことになります。ですから、もう、これ以上高校の先生と「相談」することはしないわけです。

その後、いくら気が変わった、と言っても、受付けてはくれません。

 

12月15日は月曜日でしたから、受験校の決定の最終期限は12日の金曜日という中学校が多かったようです。

 

それは、もし、中学をとおして「入試相談」して欲しければ、それまでに、申し出なさい、という意味での、「期限」なのです。

 

その後では、中学校は関与しませんよ、ということです。

 

 

文言を、そのままの意味でとらえると、12月15日から「入試相談」が行われるのだということになります。

しかし、実際には、始まった瞬間に終わっているわけです。

ですから、始まる前に決めなければならなかったのです。

 

 

 

「入試相談」というのは、平たくいえば、相手方の「高校」と入学に関する「約束」をすることです。中学校は「保証人」ということになるでしょうか。

 

非常に重いものですから、それを反故にすることはできません。

「約束」を破るなどということは、とんでもないことですから、中学の先生も怖い顔で念を押してきますよね。

 

 

しかし、もし、相手の高校と「約束」をしていなければ、何も制約が生じることはありません。

 

はっきりいってしまえば、これから受験校を増やしても、何の問題ありません。

出願までに中学の先生に調査書を書いてもらうようにお願いすればいいだけです。

(学校の先生は露骨に嫌がるでしょうが。)

 

 

 

確認してみましょう。

 

・「確約あり」の推薦

・「確約あり」の単願

 

原則として、変更はできません。これらは、基本的に入学の「約束」をするものだからです。

 

この場合の受験は、進学先を決定する、ということと同義です。出願を決められた方も、よくよく考えての決断だと思いますので、あとは、気が抜けて変な問題を起こしたりしないように、残りの中学生活をしっかりと過ごしていきましょう。

 

高校に提出する作文などがある人は、信頼のおける大人に添削してもらったほうがいいと思います。生来アホな性分の生徒で、「舐めた態度」が作文からにじみ出てしまって、不合格になってしまったケースを聞いたことがあります。

 

 

・「しばりあり」の併願優遇

 

第二志望の「しばり」の場合には、基本的には2校しか受けられません。第3校を受けることができて受かったとしても、そこに進学することはできません。

 

都立高校と「確約」併願優遇のセット受験である「都立併願」の場合には、都立高校の受験をさしかえることはできます。また、推薦入試を受けることもできます。

 

これから、新たに受験校を増やすことは、学校の先生は認めないでしょう。

 

このタイプの受験を選択した受験生は、もう、後はひたすら都立入試対策をするのみです。

 

 

・「しばりなし」の併願優遇

 

「併願優遇」は、高校によって中身がちがうので、混乱しやすいのですが、入学義務が全く設定されていないタイプの「しばりなし」の高校の場合には、受験校を増やすことができます。

 

 

・「オープン入試」

 

受験校を増やしたり変えたりできます。

 

 

 

 

 

 

えてして、学校の先生は、「受かっても行く気がない高校を受ける意味あるのか」というようなことを言って受験校を減らそうとしますが、ちょっとおかしな質問であることに気づいてください。

 

「どうしても行きたいと思っている第一志望の高校があるけれど、余裕で受かるような簡単なところではない、第一志望に受からないかもしれないから、別の高校を受けておく」のですよ。

 

もちろん、第一志望に受かったら、「その高校」に行きません。

でも、それは「行く気がない」とは違いますよ。

 

どうして、学校の先生が、「その高校に行かなくてすむ」ことを100パーセント保障できるのでしょうか?

 

学校の先生は、「高校」と名の付く「行くところ」があればそれでいい、と考えています。極論すれば、第一志望がダメでもいいと考えています。

ですから、自分でリスクを管理しておかなければならないのです。

 

 

 

 

今お話しさせてもらっている内容は、要は、場合によってはまだ受験校を変更できますよ、という話なのですが、もちろん、土壇場でころころと計画を変えてしまうのはあまりよくないことだと思います。

ただ、場合によっては、臨機応変に行動するべきときもありますから、一応、可能性の話をしているのです。

 

 

いろいろなところから、12月15日を過ぎたら受験校の変更ができない、といういい方をされて、誤解している人が結構いるのではないかと思います。

 

もし、今になって、受験校の変更はできないかと考えている人がいらっしゃったら、よく、自分の受験パターンを思い返してみましょう。

 

 

 

ところで、「解禁」で思い出したのですが、東京都の私立高校一般入試は2月10日から「解禁」になります。ところが、他県では、それ以前に入試日が設定されていることがあります。

 

神奈川の私立高校は東京都と一体的な入試日程なので利用しにくいのですが、千葉、埼玉、山梨は日程がずれています。ですから、受験パターンに組み込むことができるのです。

 

東京西部の日野や八王子、町田の中学の生徒は、さすがに千葉の高校を受けるということにはなりませんが、山梨東部、埼玉南部の高校は、通学可能範囲ですので、選択肢に入ってきます。

 

2月10日以前に、合格を確保しておきたいときには、いくつかの高校を受験することになります。

 

また、東京都の中学生は、他県の「併願推薦」を受けることができるので、基準を満たしている受験生は、推薦と一般のどちらかで、「おさえ」をつくることができます。

 

都外のこうした地域には、「確約あり」で「しばりなし」の「併願推薦」や「併願優遇」の受験ができる高校がいくつかあります。

 

これは、割と知られた話で、多摩地域の進学塾では、一般的に、受験生に同じような話をするはずです。(知らない塾は、ちょっと微妙ですよね。)

 

 

山梨の高校は、基本的には、内申の基準に届いていれば、中学校の「入試相談」で「併願推薦」あるいは「併願優遇」の「確約」をもらえます。

 

 

埼玉の高校は、以前は中学校による「入試相談」を受けつていなかったのですが、現在は対応している高校もあります。確認してみたところ、さすがに遠く、直接中学の先生に「入試相談」に来てもらうのは申し訳ないということで、その場合は、郵送でリストを受け付けてくれるということでした。(そういうと、中学の先生に嫌がられないのですね。)

 

埼玉の私立高校はこれまで、中学校をとおした「入試相談」という制度に対応していませんでした。そのため、「併願」の「相談」をするためには、基本的に、受験生・保護者(あるいは塾)が高校に行き、直接「入試相談」を行うのが通例となっています。「個別相談」と呼ばれるものです。

 

これは、面倒なことのように思えますが、一方でメリットもあります。

 

つまり、埼玉(そして山梨)の私立高校は、東京都の中学校の「入試相談」に対応することはあっても、現在のところ、その枠組みやスケジュールに拘束されないということです。

 

 

内申以外の基準で「併願」を認めてもらえることがあります。

そして、12月15日を過ぎてしまった現在でも、これから、まだ「併願」で受験できる可能性が残っているのです。

 

 

山梨や埼玉の高校では12月後半になっても「個別相談会」などを行っています。(1月までやっているところもあります。)

 

(また、調べてみたところ、東京の高校でも、まだこれから「個別相談会」を行うところがありますね。ただ、東京の高校は・・・)

 

 

 

今はもう、学校をとおしての「入試相談」はできませんが、個別に受験生の「相談」にのってもらう機会がまだあります。

 

 

 

ivyの生徒は、受験パターンをほぼ固め終えて、本番に向かっていくだけです。

 

 

あとは、このブログに何かのきっかけでたどり着いた「だれか」にとって、このブログが何か有用な情報となれば幸いだと思っています。

 

(ivy 松村)

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