高校の大学合格実績の話④

『週刊朝日』』『サンデー毎日が毎年特集している高校別大学合格者数の数字は、両紙ともほぼ同じですが、たまに、違っていることもあります。

 

たとえば、本年度の国立高校の東大の合格者は、4月17日号の『週刊朝日』では19人、4月19日号の『サンデー毎日』では20人となっています。

これは、入力ミスなどの可能性もありますが、おそらく、『週刊朝日』の取材が先に行われ、そのときには19人の合格者が確認でき、その後さらに1人の合格者が確認され、合計20人となったあとで、『サンデー毎日』の取材が行われたのではないかと推察できます。

 

ですから、日付通りに、『週刊朝日』の方が早い時期に取材をしているのだと思われます。

まあ、ただ、それだけのことですが。

 

 

 

合格実績の取材時期、あるいは確認時期というのは、なかなか難しいですね。

時期によって、数が「変化」するからです。

「速報」をチェックするだけでは十分ではないときもあります。

 

 

一部の高校では違っているのかも知れませんが、普通の高校では、受験生の報告を受けて、合格者数をカウントします。

ですから、特に、高校と疎遠になっている浪人生がいて、結果の報告をすぐにしなかったような場合には、数日後、ときには数週間後にならなければその結果が実績に反映されないこともあります。

 

 

毎年週刊誌が特集する「出身高校別大学合格者数」は、世間の関心を集めます。

塾・予備校関係者はもちろん、「大学入試ファン」「大学受験マニア」とも呼ぶべき人たちも注目しています。

 

私は、大学は、受験生の出身高校の情報を持っているのだから、それを集計して公表すればいいのに、と思っています。(まあ、そうなると週刊誌と、一部の高校は困ってしまいますが。)

 

 

週刊誌の取材のあとで、ほとんどの高校が実績を修正しています。

ですから、高校のホームページなどで閲覧できる合格者数は、週刊誌に載っていた数字とは違っていることもしばしばあります。

 

さて、上記のような理由で、大学合格者数は「上方修正」されることが多いのですが、ときに、「下方修正」されることもあります。

 

 

青山高校の2015年度の合格者数の推移を見てみましょう。青山は、「上方修正」のみ行われました。

(「修正」のあった国公立大学と早慶上理MARCH)

 

「修正」のあった大学と、高校側が公式に発表している合格者数、そして( )の中に週刊誌に記載されていた数字からの増減を表示します。

 

横浜市立大 7人(+1)

早稲田大 95人(+8)

慶應義塾大 45人(+9)

上智大 15人(+2)

東京理科大 60人(+1)

明治大 119人(+1)

青山学院大 43人(+2)

立教大 75人(0)

中央大 34人(0)

法政大 49人(0)

 

 

基本的には、ほとんどの高校で、週刊誌に掲載されたものと同じ数字か、加算された数字へと「修正」されています。

 

 

日比谷高校は、特殊な事例といえるかもしれません。

昨年もそうでしたが、今年も大幅に「下方修正」されています。

もちろん、「上方修正」もありましたが、それとともに、国公立大学と MARCHの合格実績を自ら下げているのです。

 

 

筑波大 10人(-2)

埼玉大 3人(+1)

千葉大 16人(+3)

東京海洋大 0人(-1)

東京農工大 4人(+1)

首都大学東京 2人(-1)

横浜国立大 9人(-1)

横浜市立大 2人(-1)

早稲田大 155人(0)

慶應義塾大 131人(+9)

上智大 43人(-9)

東京理科大 74人(-8)

明治大 109人(-11)

青山学院大 30人(-2)

立教大 35人(-6)

中央大 37人(-5)

法政大 21人(-3)

 

 

日比谷高校の公表している合格実績は、「5月8日現在」のものとなっています。

どうして「下方修正」がなされるのかはちょっとよくわからないのですが、もしかすると、日比谷高校の先生方が、「合格者」としてカウントするべきではないと判断した「合格」というものがあったのかもしれません。

他の高校とは違う「不利なものさし」で、あえて合格実績を計り直しているのかもしれません。

 

国公立大学で「下方修正」された大学の「ランク」が少し気になりますね。

 

 

 

私立高校では、やはり「上方修正」される傾向が強いです。

 

 

都立高校で、日比谷と同じように今年の実績に「下方修正」があったのは、戸山、国立、西です。

 

戸山高校は首都大と早慶上智で「上方修正」、東京理科大とMARCHで「-43」の「下方修正」がありました。国立高校は、上記の東大「+1」に加え、東京農工大で「+1」、明治大、青山学院大でそれぞれ「-1」がありました。

 

西高校は、千葉大、東京学芸大、横浜国立大でそれぞれ「+1」、慶應大「+12」、上智大「+2」、東京理科大「+3」ですが、早稲田大で「-8」です。

 

 

西高校の早稲田大「-8」は非常に気になります。

他の私立大学の合格実績が「下方修正」されることはたまにありますが、早慶の合格者数が「下方修正」されるのは極めて珍しいケースです。

 

 

 (ivy 松村)

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