日野四中の内申点について

まもなく1学期の成績が出ますね。特に、3年生は今までになく緊張した面もちです。

 

都立高校の受験を考えている生徒はもちろん、私立の推薦(単願)を考えている生徒にとっても、3年の成績は一大事です。

 

 

以前、「中3の2学期の内申点」がどのように出されるのか、ある地域の中学を調べてみたことがあります。その地域の中学の先生は、「3年の2学期のみの成績」を反映させるとおっしゃっていました。しかし、日野、八王子、町田の多くの中学では、3年生の1学期と2学期の成績を総合して「中3の2学期の内申点」を出すようです。

 

入試に使われるのは「中3の2学期の内申点」です。その数字が自分の「持ち点」になるわけですが、単純計算では、1学期の成績がその「半分」を占めることになります。

もちろん、「きっちり半分」ということはないと思いますが、それでも、受験の行く末を占う重要な指標となることは間違いありません。

 

 

 

ところで、東京都教育委員会は、公立中学校の中学3年生の「2学期の評定状況」を調査し、その結果を公表しています。

 

この調査は、各中学校の評価・評定に対する客観性・信頼性の確保に役立てるという目的で行われています。

公共の場でのチェック機能が期待されているということだと思います。

 

 

 

杉田先生にお願いして、2013年度と2012年度の日野市内の中学を特定する作業を行ってもらいました。ある程度、各年度のデータと元になった中学校を照応させることができたと思います。

 

しかし、いくつかのデータを確定させることができませんでした。

 

理由のひとつは、データが採取された時点の正確な生徒数を把握できないことにあります。

転校などの理由で生徒数に増減が生じている場合、データがまったくかみ合わなくなります。最後は推測で決定することになります。

 

今回のような作業の場合、中学校の生徒数が最も重要な手がかりとなりますが、手元にある資料では、ある年度の大坂上中と三沢中の中3の生徒数は1人の差しかありませんでした。他にも、特定に支障が出るほど、ある中学校どうしの生徒数が近くなっていたケースが複数ありました。生徒数が近い人数になるほど、それぞれの特定は困難になります。

 

また、明らかに誤った数値が記載されていることもあります。データが、出現するはずのない割合となっている場合、データへの信頼を捨てなければなりません。その場合、やはり前後の文脈から憶測で判断せざるを得なくなります。

 

 

以上のことをふまえ、これから掲載するデータに、誤りが生じている可能性があるということをお見知りおきのうえ、ご覧いただきたいと思います。

 

 

 

まず、日野市内の中学校の、最近3年間の内申点の平均です。

 

 

中学校別の9教科合計内申点の平均の推移を見てみましょう。

 

 

 

 中学/年 2012

 2014

  四中 31.2 → 29.9
  二中 29.9 → 29.9
  七生 30.3 → 29.7
  平山 29.5 → 29.0
  大坂上 29.4 → 30.3
  一中 30.2 → 30.1
  三沢 29.7 → 29.6
  三中 30.2 → 29.9

 

 

 

 

大坂上中以外のすべての中学は低下傾向にあります。

データからは、内申点が年々取りづらくなっていることを読み取ることができます。

 

現役の中学生には、強く注意を喚起したいと思いますが、オール3の内申点は「27」となりますから、その数字では、「真ん中」よりも下位にいることになります。

 

四中の内申点の平均が著しく低下しています。

これは、後で述べるように、特定の科目の成績評価が「厳しく」なったためです。

 

以前のブログ記事「はたして、日野四中の成績は厳しくつけられているのか?」でも書きましたが、数年前から四中は「内申点を取るのが厳しい」という噂がありました。ところが実際には、その噂が大きく広まっていた当時は、日野市内で最も内申点の平均が高い中学だったのです。

 

 

 

四中の5段階評定の割合の推移を見てみましょう。

 

 

年/評定 5 4 3 2 1
2014 7.3% 27.7% 56.5% 7.0% 1.4%
2013 11.4% 24.0% 51.4% 11.6% 1.5%
2012 12.0% 30.0% 51.4% 6.1% 0.5%

 

 

 

2012年から2014年の間で「5」の評定の割合が下がり、「3」の評定の割合が上がっているのがわかります。

 

四中の各年度の生徒の「学力」が同程度であると仮定するならば、この数年で「5」を取るのが難しくなったといえます。

四中は、当然、八王子東を志望する生徒が多くいるはずですが、受験相応の内申点を確保するのはかなり大変かもしれません。

 

 

 

四中の各教科の「5」の評定の割合の推移を見てみましょう。

 

 

 

年/教科 国語 社会 数学 理科 音楽 美術 保体 技家 外国語
2014 4.3% 10.2% 10.6% 7.1% 6.4% 6.4% 8.8% 4.4% 7.5%
2013 6.6% 8.3% 25.8% 13.5% 9.6% 8.3% 7.9% 4.4% 18.3%
2012 6.2% 14.4% 27.3% 15.8% 6.3% 9.1% 5.8% 2.9% 20.1%

 

 

 

数学は、2013年までは4分の1以上の生徒に「5」が与えられていましたが、2014年度には約1割にまで低下しています。同じように、英語も2013年は18.3パーセントの生徒が「5」を得ていましたが、2014年には7.5パーセントに減少しています。

理科も、2013年と2014年を比較すると、13.5パーセントから7.1パーセントへと約半減しています。

 

担当の先生が替わったのかもしれません。

 

3年間で「5」の割合が上昇しているのは保体のみで、残りの教科は総じて減少傾向にあります。

 

 

「4」と「3」の割合が比較的高くなっているので、学力中位層には影響が少なかったでしょう。

しかし、学力上位10パーセントから15パーセントぐらいの層の生徒は、それ以前の年度に比べて内申に影響があったかもしれません。

 

 

2014年度に四中の内申点が下がっているのは、もちろん、本当に、学力の高い生徒が減少しているために、成績が「厳しく」なっているという可能性もあります。実際のところは「外部の人間」にうかがい知ることはできません。

しかし、日野市で中学生に勉強を教えている塾の教師の実感としては、四中生の学力が変化したのではなく、評価の基準が変化したのだと感じています。

 

 

塾の教師や保護者の方で、きょうだいや先輩たちの成績と比べて、今の生徒や子供の成績が振るわないことを不思議に思っていた人もいるかもしれません。こうして、成績評価の推移や、また定期テストの問題などを丹念に調べてみると、年々成績を上げるのが大変になってきているのがわかります。

 

中学在学中の「3年間」の間に、学習環境や状況がガラリと変わってしまうことがあり得るのです。

また、都立高校入試制度の変更が相次ぐこの数年は、さらに変化が訪れる過渡期なのかもしれません。

 

 

ともあれ、都立の上位校を狙って、なるべく高い内申点を取りたいと思っている四中の生徒には嫌なデータだったと思います。

もちろん、本年度の内申は今はまだわかりませんが、楽観的に考えることはできないと思います。

 

四中生の中には、このデータを見て「不利」なイメージを抱く人もいるでしょう。

しかし、このような事実は、その受けとめ方によっては、将来を切り拓く鍵になるのだと思います。

 

 

器の小さい人間は、顔をしかめて、「不運」を呪います。

愚痴や不満を醜く並べ立てて、ひととき運の悪さを嘆いた後で、今度は悲劇に浸ろうとします。

しかし、一切、何一つ未来に影響しない行為など無意味です。

 

その数パーセントの座をつかもうとする努力のみが、未来への道筋となります。

まだ、2学期が残っています。がんばってください。

 

 

 

次回は二中を見てみようと思います。

 

 

 (ivy 松村)

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