南多摩中の「適性検査Ⅱ」は全問「共通問題」が使用されています。
全体としては「堅い内容」だったように思います。
前年のような「変化球」はありませんでした。
ところで、すごくどうでもいい話かもしれませんが、私、実は、けっこう入試問題を予想するのが得意なのです。昨年も、「歴史」が出題されることを見抜きました。
元来、身のまわりのことや世の中の出来事を考察したり分析したりするクセがあるのですが、入試問題の「出題の流れ」や「作問者の心理」を考えるのが好きなのですね。
「歴史」は、どこかのタイミングで、必ず出題しなければならなかったのです。
「都立中側」からすれば、受検生の「学力」を検査するうえで、「歴史」は、実は「ノイズ」になります。
「歴史」は、初等教育、中等教育では、「知識(つまり、暗記)」中心の学習がメインになります。
ところが、都立中入試では、「知識」に依存する作問は戒められています。
一方で、「歴史」は、「出題範囲」に含まれているため、「無視」できないわけです。
ある意味で、都立中は、国私立中に比べて、作問の自由度が低いといえます。
許容された形式や素材のなかで、「素質」の高い生徒を「選抜」しなければなりません。
科学的、客観的、合理的な思考力を検査するためには、「歴史」ではなく「地理」の問題が適切なのです。
そのため、都立中入試はスタート以来、「地理」に偏った入試問題が続きました。
実際、昨年まで「歴史」の出題がなかったために、ちまたの塾講師の間で、「都立中は『歴史』を出題しない」という「固定観念」が広がりつつありました。
「公立中学」にとって、これは看過できないわけです。
受検生に「歴史を捨てた」受検勉強をされるのは「マズい」わけです。
「出題の流れ」を考えると、「出題者側」は、「歴史」を「投入する」タイミングをうかがっていた、といえるのかもしれません。
共通問題の初年度で「変化球」を出すのは避けたい、だから、共通問題の2年目の昨年に「歴史」が出題されるのではないかと、考えたわけです。
で、今年です。
「出題の流れ」から考えれば、今年は「地理」が出題されるだろう、と予測できるわけです。
私は、気候か、あるいは産業に関するトピックになると予想しました。
また、資料としてグラフが用いられ、「割合」を扱う出題になると見込んでいました。
結論からいえば、「大問2」(文系)は、5~6割くらい当たった、という感じです。
同様に、「大問1」(算数)は、昨年は「条件」「速さ」の出題だったので、ことしは「図形」を予想しました。
そして「大問3」(理科)は、昨年は「生物」だったので、今年は「化学」、したがって「観察」ではなく「実験」が狙われると予想していました。
割とよく当たったように思いますが、それを証言してくれるのは、そのことを伝えた生徒だけで、ブログをお読みになっている方からすれば、「後出し」でしかないのですが…。まあ、一応。
(ivy 松村)