受験パターンについて⑦(都立高校「一般入試」)

⑦都立高校+私立「一般入試」

⑧都立高校+私立「併願優遇」

 

 

都立高校入試については、これまでにも多くの記事を書いてきました。

 

過去の記事を読んでいただく方が、伝わるように思います。

ただ、下記の記事を書いた当時と現在で、私の考えや状況が変わっているところもあります。

(お読みいただくとわかると思いますが、今回のシリーズを書くうえで、「言葉づかい」を変えた部分もあります。)

 

 

塾内生のみなさんには、直接「オンタイム」の情報をお伝えします。

 

ブログをご覧の方には、参考となれば幸いです。

 

 

 

高校受験を見渡す②(併願優遇)

高校受験を見渡す③(私立一般入試と都立高一般入試)

 

「塾の視点」(「都立併願」①)

「入試の経験値」(「都立併願」②)

「私立安心校」(「都立併願③)

 

都立志望の生徒が私立高校を受験するべきである理由

 

 

 

(ivy 松村)

 

 

 

受験パターンについて⑥(都立高校「推薦入試」)

⑥都立高校「推薦入試」+都立・私立「一般入試」

 

 

都立高校の「推薦入試」は、1月26日、27日に行われます。

 

都立高校の「推薦入試」は、「入学の縛り」があります。

したがって、日程に余裕があっても、私立の「推薦入試」とあわせて出願することはできません。

 

ただし、都外の「入学の縛り」のない「推薦入試」であれば、併願受験することが許されます。

 

 

 

都立高校の「推薦入試」は、独特の選抜方法で知られています。

作文か小論文、それに集団討論と個人面接が課せられます。それに「内申点」を合わせて合否判定がなされます。

 

ほとんどの中学生は、「推薦入試」の直前まで、そのような「選考」を受ける準備もトレーニングもしていません。

ですから、地道に体得した成果を発揮するような受験ではなく、個人の「素に近い資質」が、入試得点に色濃く反映されるような受験になります。

つまり、訓練を積んで対応力を鍛える時間がほとんどないために、生来、性格的に「向いている」生徒に圧倒的に有利な入試になるわけです。

特に、集団討論や個人面接は、あがり症だったり、内向的だったり、表現が苦手だったりする生徒には、かなり「ハードル」の高い「試験」となります。

 

 

 

都立高校の「推薦入試」について、「宝くじ」のようなもので、期待せずに、「一般入試」に向けて勉強して行くべきだ、という意見が根強くあります。

 

この考えの背景にあるのは、受験生が「過度の期待」を持ってしまうと、不合格だった場合に精神的ダメージが大きくなってしまう、という憂慮です。

 

しかし、個人的な考えを忌憚なく述べるならば、「そのようなメンタル」の受験生は、そもそも「向いていない」ように思います。

 

 

 

都立高校の「推薦入試」について考察するときには、2つの「ファクター」に注目する必要があります。

 

ひとつは、受験生の「適性」です。

 

そして、もうひとつは、「内申」です。

 

「内申」、当たり前じゃないか、と思われる人も多くいるでしょうが、実は、毎年多くの受験生が「内申」を考慮することなく「推薦入試」に挑みます。

 

合格の可能性が、ほぼゼロの出願が、行われるのです。

 

 

たとえば、立川高校の「推薦入試」では、「内申」が「40」を切っている生徒は、合格の公算がほとんどありません。

 

ですから、「内申」が「40」を切っている生徒は「推薦入試」の出願に慎重になるべきです。

よほど、「自信」があって、「覚悟」がある受験生でなければ、その行為は徒労に終わる可能性が高いわけです。まして、スペシャルな「適性」を持たない生徒は、「逆転」も厳しいわけです。

 

 

多摩地区では、「オール5」=「45」の「内申」を持っている生徒の多くは、国高の受験を考えます。

おそらく、受験者のうち、「オール5」の生徒の数は、国高の方が西高よりも多いはずです。

 

立川や八王子東は、女子は「44」「43」、男子は「43」「42」の受験生が多くなります。

しかし、立川や八王子東の合格者の分布は、国高とあまり変わりません。

 

これらの高校の合格者の分布は、およそ「40」あたりが「ボトム」となっています。

女子の場合は、おそらく「40」以下では、合格率はゼロに近い1ケタとなっているのではないかと思われます。

(八王子東と国立には、ある年に「内申」が「40」を切っている受験生が合格していますが。)

 

 

「データ」等から得られる知見としては、都立の「推薦入試」に抜群の「適性」を持ち、さらに立川高校の評価基準に「運命的な」相性を持つ受験生でなければ、「素内申」が「40」以下の生徒は、出願を見合わせるべきであるということになります。

 

 

 

都立高校の「推薦入試」は、「受けたいかどうか」、ではなく「受かる可能性があるかどうか」に基づいて判断しなければならないと思います。

 

私は、都立高校の「推薦入試」はいいものだと思っていますが、それは「展望」のある受験であることが前提です。

 

毎年、何百人、何千人もの受験生が、むなしい、無謀な挑戦に身を投じます。

「宝くじ」のつもりで期待することさえ「まちがっている」といえるケースも多々あります。

出願することが、そもそも「不合理」なのです。

 

「期待をするな」というのではなく、本来、「出願をするな」というべきなのです。

 

 

 

しかし、では、なぜ、そのような無茶な出願が横行するのでしょうか。

 

その大きな理由は、学校の先生が、「推薦」の「安売り」をしているからなのでしょう。

 

学校の先生からすれば、純粋な「温情」や「配慮」なのかもしれませんが、それは必ずしも受験生に恩恵をもたらすわけではありません。

 

「内申」が「38」の生徒は、上位校の「推薦入試」を受けることになっても、「逆転」はまず不可能なのです。

 

「推薦入試」の実態を知らない受験生は、「チャンスが増えた」と感じ、よろこび、張り切るでしょう。

しかし、ほとんど可能性のない「推薦入試」に向けて、精一杯頑張れば頑張るほど、「一般入試」に向けた受験勉強が削られるわけです。

その「矛盾」に陥っていることを、自覚することさえできないのです。

 

 

都立を第一志望とする受験生は、「推薦入試」を受けるべきかどうか、自分の「適性」と「内申」をよく検討して受験を考えるべきだと思います。

 

そして、その「情報」や「分析」を受験生に知らせることは、学習塾の役割になるでしょう。

 

 

 

ところで、一部の都立高校の「推薦入試」は、ある種の「アナーキー」に陥る危険な兆候が見えます。どうやら、「それ」を狙った出願が功奏するようになってきたみたいです。

武蔵、大泉、富士、白鷗などの「中学併設校」のことです。

 

ここで言及することで、すこしでも「正常」な「選抜」にもどりますように。

 

 

※この記事を書くにあたって、進学研究会さんや新教育研究会さんの資料を参考にさせてもらいました。

 

 

 (ivy 松村))

 

受験パターンについて⑤(私立高校「一般入試」)

b)私立高校「一般入試」

 

 

例年、2月10日から東京都の私立高校入試がスタートします。

 

私立高校入試の「解禁日」が決められているので、この日から一斉に入試期間に突入することになるのです。

そうしなければ、より早い時期から生徒を集めたいと考える私立学校の、「入試日の前倒し競争」が起こってしまうからです。

 

 

東京都と神奈川県の私立高校入試は一体的な制度になっています。

両都県は、10日、11日、12日の3日間に、ほとんどの高校が入試日を設定しています。

13日以降に入試を行う高校もいくつかありますが、「受験パターン」を組むということは、とりもなおさず、この3日間の受験をどうするのかを決めるということになるわけです。

 

 

「勝負事」の基本的な戦略に基づけば、「もっとも重要な一戦」を最後に残すのがセオリーです。

 

しかし、「受験」の場合は、第一志望の高校の受験日が、必ずしも「後」になるとは限りません。

 

多くの高校は、より早い日程に入試日を設定したいと考えています。

そのため、特に「初日」の2月10日には、人気校の入試が集中します。

第一志望校の試験日が2月10日となっている受験生には、「もっとも重要な一戦」が「初日」に訪れることになるわけです。

 

 

これは、精神的に大きな負荷となります。

多くの受験生は、できれば、第一志望の高校を受験する前に、他の高校の受験を経験しておきたいと考えるはずです。

 

つまり、2月10日の前に、「受験」の「需要」があるわけです。

千葉県や埼玉県などの、東京に隣接する県は、入試の「解禁日」を2月10日よりも前に設定しています。そのため、東京都の受験生も、2月10日以前に近隣の県の私立高校の受験をすることができます。

 

東京近郊の県の入試制度は、間接的に、最大の受験人口を抱える東京都の受験事情と「リンク」していると考えることもできそうです。

 

 

 

さて、私立高校入試の「受験パターン」は、大きく2つの「志向性」に分けることができます。

 

ひとつは、「おさえ」、「学力相応校」、「チャレンジ校」というように、「受験パターン」を階層的に設定するオーソドックスな「戦略」です。

 

もうひとつは、数多くの「チャレンジ校」を受験し、「手数」を増やすことで上位校へ進学する可能性を上げようとする「戦略」です。

 

 

 

後者の「受験パターン」は、「大崩れ」したときに、進学のリスクが大きくなります。ですから、この「戦略」は「判断」を間違うとちょっと怖い部分があります。

 

たしかに、受験の一側面は、誤解を恐れずにいえば、「結果オーライ」の「勝負事」であると考えることもできるわけです。合格という「結果」が出れば、どれほど危うい「戦略」であろうと、「正解」であるという人もいるでしょう。

 

 

 

・・・実は、「受験パターン」を組んで具体的に説明しようと思って、例をいくつか挙げて一旦書いてみたのですが、ちょっと、載せづらいなぁ、と思ってしまって、別の地域の例を書こうとも思ったのですが、試作しているうちに、それも微妙だなぁ、と思ってしまって、結局載せないことにしました。

 

かなり枚挙して書こうと準備していたのですが、ちょっと今回はやめておきます。

(塾内生には、よく話しているような内容です。)

 

時間をかけた割には、薄い内容になってしまいました。う~ん。

 

 

(ivy 松村)

 

 

受験パターンについて④(「単願」・「専願」)

⑤私立高校「一般入試」

 

 

a)私立高校「単願」・「専願」

 

 

私立高校の「一般入試」にも、「入学の縛り」がある受験様式があります。

それは、「単願」あるいは「専願」と呼ばれているものです。

 

「単願」「専願」には、大きく分けて以下のようなバリエーションがあります。

 

・「合格の見込み」がもらえる

・「入試得点」に加点してもらえる

 

 

前者は、出願の時点(正確には「入試相談」の時点)で、進学先が(ほぼ)決定となります。

後者は、入試に、有利になります。

 

 

「合格の見込み」が出されるタイプの受験には、出願の「基準」が設けられています。

 

私立の「一般入試」で「合格の見込み」を出す「単願」や「専願」は、およそ「推薦入試」よりも低い「基準」になっています。ですから、「推薦」に「基準」が足りなかった生徒が「単願」「専願」に回って出願するというケースも見られます。

 

 

 

いずれの「基準」も、中学校の「評定」を基本としています。

たとえば、中学の「評定」は5段階・9教科ですから、満点は「45」となりますが、ある私立高校は、評定が「42」以上の受験生に「合格の見込み」を出すわけです。

また別の高校は「40」、また別の高校は「38」というように、高校やコースなどによってそれぞれが「基準」を設けています。

5教科・3教科の「基準」を設けている高校もあります。5教科・3教科それぞれの「基準」のどれかを満たせばよい高校もあれば、いずれの「基準」も満たしていなければならない高校もあります。

 

 

さらに、「評定」以外の「基準」を認める高校もあります。

 

以下のような項目に当てはまる生徒に対して、合計で2点程度の「加点」を認めている高校が多くあります。ざっくりと調べて見つかったものを挙げます。

 

(念のため述べておきますが、当然、それぞれの学校によって「基準」が違います。)

 

 

・漢検、英検、数検などの3級もしくは準2級

・出欠席日数(皆勤など)

・生徒会活動

・生徒会長、生徒会役員

・委員会活動

・委員長、副委員長

・部活動実績

・部長、副部長

・クラス委員

・校外のクラブチームでの大会実績

・コンクールやコンテスト等の実績

・文化活動、芸術活動

・留学、海外生活経験

 

 

 

上記のような、「証明書」を示したり、中学校が「事実」を保証したりすることができるような項目だけでなく、「幅の広い基準」もあります。

 

下記参照:

 

 

・ボランティア活動

・教会活動

・HR活動

・課外活動

・生徒会・委員会・行事等で活躍

・学校内諸活動においてリーダーとしての活動

・茶道・華道・書道などの特技

・学校行事で貢献

・特別活動実績

・中学校長が特に推薦する者

 

 

このあたりの項目の扱いは、かなり「デリケートなもの」になるのだろうと思います。

これまで、自分が中学生活の中で「どう振る舞ってきたのか」によって、その項目が「有効」になるのかどうかが決まるのでしょう。

 

 

また、「縁故関係」の項目を設けている高校も多くあります。

卒業生(同窓生)の子弟や兄弟姉妹、在校生の兄弟姉妹に加点がもらえるわけです。

 

この項目に「違和感」を覚える人もいるかもしれません。

しかし、実は、欧米の私立学校(や私立大学)では、日本とは比較にならないほど公然と、縁故入学が認められています。これは、(政府が設置するのではない民間の)私立学校の「設立理念」や「運営目的」、「存在意義」などと関係しています。

(これに関しては、また、機会があれば書こうと思います。)

 

 

 

自身が第一志望としている私立高校に、「単願」や「専願」の制度が設けられている場合には、当然、その「基準」を満たすための努力が必要になります。

 

一般的に、「フリー」の受験よりも、「単願」「専願」で受験するほうが合格の可能性が高くなります。

 

特に、「合格の見込み」がある「単願」「専願」の出願は、ある受験生にとっては、自分の学力相応以上の高校に進学するチャンスとなります。

 

とにかく、「基準」を満たすことができるように準備していかなければなりません。

 

 

一方、自校を第一志望とする生徒に対する「加点措置」を行うというタイプの「単願」「専願」の場合は、結局「入試得点の勝負」となるわけですから、他の「一般入試」を受験する場合と同様に、得点力を上げるための「受験勉強」をしていかなければなりません。

 

 

 (ivy 松村)

 

受験パターンについて③(私立高校推薦入試+一般入試)

④私立高校「推薦入試」+私立高校「一般入試」

 

 

私立高校を第一志望とする生徒は、「推薦入試」での合格を目指します。

しかし、難関校の「推薦入試」は、「一般入試」以上に過酷です。

 

「入試得点」で合否判定を行う「推薦入試」は、例年激戦となります。

学力の高い受験生が多数応募してくる倍率の高い入試となるので、「厳しい結果」がもたらされることを覚悟して挑まなければなりません。

 

 

「厳しい結果」を精神的に引きずってしまう生徒には、「推薦入試」などを受けさせないほうがいいという意見もあります。最近の私は、そういう意見にも一理あると思えるようになってきました。確かに、「そういう生徒」が増えています。

 

それでも、私立高校への進学を希望する受験生は、「推薦入試」を受験スケジュールに組み込むべきです。

 

 

都内の私立高校の「推薦入試」は、本年度は1月22日か1月23日に行われます。

「推薦入試」で合格を手にすることができれば、そこで受験が終了となります。

一方、「厳しい結果」となった場合には、2月10日以降の「一般入試」に「再挑戦」することになりますが、それは必ずしも「不利な材料」であるとは限らないのです。むしろ、重要な「布石」となります。

 

 

「推薦入試」の受験が可能であるということは、第一志望の高校を、2度受験する機会が得られるということです。

それは、単にチャンスが多くなるというだけでなく、他の受験生に先駆けて受験を経験できるということでもあります。

さらに、再受験の優遇措置は、「一般受験」の際に非常に大きなアドバンテージとなります。

 

つまり、私立高校の「推薦入試」は、以下のような意味を持つわけです。

 

 

・「合格」の機会を増やすことができる

・受験の「経験値」を上げることができる

・「二回目」の受験が有利になる

 

 

もちろん、「推薦入試」を突破して合格を手にすることが、もっとも理想的です。

しかし、私立高校の「推薦入試」は、現実的に、「一般入試」のためのステップであるという捉え方が必要です。

つまり、「一般入試」まで戦う「心構え」を持って、「推薦入試」を受験しなければならいということです。

 

 

 

私立高校の「推薦入試」は、多くの場合、受験資格となる「基準」が設けられています。

志望校が「推薦入試」の「基準」を設定している場合には、まずは、その「基準」を満たし、「推薦入試」の受験資格を得なければなりません。

 

 

そもそも、「推薦入試」の位置づけは、「成績の優秀な生徒を、中学校が、高校に推薦する」というものです。

学校の成績が優れている生徒に有利な制度になっているのは、ある意味で、必然です。

そのために、受験資格に「内申」等の基準が設けられたり、入試得点に「内申点」が加点されたりするわけです。

 

ですから、原理的にも、「推薦入試」を希望する生徒は、学校の成績をおろそかにしてはならないわけです。

 

まずは、「基準」に届く成績を収めなければなりません。

そして、「推薦入試」にオールインするのではなく、「推薦入試」→「一般入試」というプロセスを踏まえて、受験の戦略を立てていくことが重要です。

 

 

(ivy 松村)

 

受験パターンについて②(私立高校推薦入試)

③私立高校「推薦入試」(合格の「見込み」あり)

 

 

私立高校の推薦入試は、その内容から4つに分類できます。

 

 

一.「入学の縛り」あり・「合格の見込み」あり

二.「入学の縛り」あり・「合格の見込み」なし

三.「入学の縛り」なし・「合格の見込み」あり

四.「入学の縛り」なし・「合格の見込み」なし

 

 

都内の中学生が都内の私立高校の「推薦入試」を受ける場合には、合格者は必ず入学の手続きをしなければならいことになっています。

つまり、日野市や八王子に住む受験生が、都内の私立高校の「推薦入試」に出願するには、その高校が第一志望の高校であることが前提となります。

 

 

高校入試を総括しているのは各都道府県の教育委員会で、それぞれの自治体によって入試制度が異なっています。「推薦入試」に関する取り決めは、それぞれの地域内でのみ有効となります。そのため、自校の所在する地域の受験生と、地域外の受験生とで受験の「要項」を変えている高校もあります。

 

学校関係者や塾関係者の間で、「入学の縛り」のある受験様式を「推薦A」、「入学の縛り」のない受験様式を「推薦B」と言うことがあります。

また、「単願推薦」および「併願推薦」と呼ぶこともあります。

 

県内の受験生は「推薦A」(単願推薦)のみの受験しかできないけれど、県外の受験生は「推薦B」(併願推薦)を受けることができるようになっている高校があるわけです。

 

 

上述のとおり、都内の私立高校の「推薦入試」には、必ず「入学の縛り」があります。

したがって、上に挙げたの分類のうち、「三」と「四」(ほとんどありませんが)は、東京都外の私立高校に限られます。

 

都内の私立高校の「推薦入試」を受けるのは、その高校に100パーセントの入学の意志がある生徒だけです。

 

 

 

さて、ほとんどの私立高校の「推薦入試」には、出願の「基準」があります。

そのうち、一部の高校は、「基準」を満たし「推薦入試」の受験が確定すれば、合格の「見込み」を得ることができるわけです。

 

その「基準」に、検定や部活動などの実績を加えてくれる高校もありますが、基本的には「内申」の点数をもとに設定されています。

 

ですから、「合格の見込みありの推薦入試」を受けたいと考えている受験生は、やはり「内申」を確保するための勉強が重要になります。

 

しかし、無論、「推薦入試」を受ける「基準」に達することができなかった場合、「一般入試」での合格を目指すことになるわけです。「推薦」の「基準」を確保することが厳しいと想定される状況では、「一般入試」を視野に入れて受験を組み立てるほうが現実的です。

 

この受験パターンのもとでは、個別の学習計画が求められます。

状況や見通しを踏まえて、受験勉強の配分を決めていきましょう。

 

 

 

(ivy 松村)

受験パターンについて➀(スポーツ推薦)

英検の一次試験の結果が公表されました。

 

3級以上の受検者は、全員合格です。

4級、5級の受検者には、個別に結果をお知らせします。

 

3級の受検者は、この後、11月6日(日)の二次試験を突破すれば、検定級を取得することができます。

これから、二次試験対策を行っていきます。

 

過去に、私が二次試験対策をして、合格できなかった生徒は一人だけです。

その生徒は、小学校6年生のときに英検3級を受検しました。

そのときの二次試験では、ちょっと「不親切な面接官」に当たってしまって、うまく力を出せませんでした。

次の機会に、再度二次試験対策をみっちりやって、無事合格を果たしました。

 

それ以外では、全員合格を手にしています。

二次試験の受検者は、これからの二週間、しっかりとついてきてください。必ず合格に導きます。

 

 

 

保護者面談期間がまもなく終わります。

日程の都合もあって、来週に面談をさせていただくご家庭もありますが、「面談期間」は明日で終了します。

 

 

受験学年の生徒のご家庭とは、受験校や受験日程、受験パターン等について、具体的なお話しをさせていただきました。

 

 

10月になって、高校の説明会も本格的に始まりました。

高校の先生方も、当塾まで高校のご案内にお越しくださいます。

 

今週と来週で、ほとんどの中学校の合唱祭が終わります。

(七中は、再来週になっていますが。)

 

「受験勉強」に本腰を入れる時期です。

 

 

 

これからの勉強の方針や内容について、受験パターン別に書いておこうと思います。

 

 

・高校入試のおもな第一志望校別の受験パターン

 

①私立高校「スポーツ推薦」

②都立高校「スポーツ推薦」

③私立高校「推薦入試」〈合格の「見込み」あり〉

④私立高校「推薦入試」+私立「一般入試」

⑤私立高校「一般入試」

⑥都立高校「推薦入試」+都立・私立「一般入試」

⑦都立高校+私立「一般入試」

⑧都立高校+私立「併願優遇」

 

 

 

①私立高校「スポーツ推薦」

 

「スポーツ推薦」で進学を狙う場合には、必ず高校と「相談」をしなければなりません。

大前提として、高校側に、スポーツ選手としての「実力」を認めてもらう必要があります。

学校側に生徒を受け入れる「準備」があるかどうかを確認しないまま「スポーツ推薦」の受験をすることはできません。

 

多くの高校の「スポーツ推薦」で、スポーツの実績に加え、「内申」等の学力の「基準」が設けられています。

学校の成績が「基準」に届かなかったり、また、何らかの事情で中学が「推薦」をしない場合には、「推薦入試」を受けることができなくなります。その場合には、「一般入試」を受けることになります。

きちんと「相談」をしていれば「大丈夫」なところもありますが、高校によっては入学が厳しくなる場合もあります。

 

まずは、高校としっかり「相談」をすること。それから、必要な「基準」を確保することが大事です。

万が一を考えて、「一般入試」を視野にいれながら、学校の「内申」を上げていくための勉強に重心を置いて学習をしていくことになります。

 

 

 

②都立高校「スポーツ推薦」

 

都立高校の「スポーツ推薦」には、「実技検査」があります。

そこで「実力」を認めてもらうことができれば「合格」できると思い込んでいる人は、ちょっと「勘違い」をしているかもしれません。ほんの数十分の準備運動程度のパフォーマンスで、スポーツの「実力」をはかることは困難です。

 

都立高校は、事前に合格の「見込み」を出すことはありません。

「推薦入試」を実施して合否を判定するということになっていますが、入試当日になって、会ったこともない生徒がやって来て「実技検査」や「面接」を受けるとしても、部活の顧問の先生にとっては、「判断材料」が少なすぎるわけです。

 

「推薦入試」の日までに、高校に、自分の「実力」を知ってもらう必要があります。大会等での実績があれば、それをもとに「相談」をすることができるでしょう。また、「部活体験」は、「実力」を見てもらう機会となります。

そうしたスポーツの「実力」と、学力や人物等を「総合的」に「判断」してもらって、合否が決まるわけです。

 

「推薦入試」の「受験勉強」としては、やはり、「内申」を確保することが第一です。

 

しかし、都立の「スポーツ推薦」は、原則的に「結果の見通し」を事前に知らされることがないので、合格を手にするまでは、「一般入試」に回る可能性を十分に考えなければなりません。

 

都立高校の「一般入試」は、当然ですが、「内申」に加えて「入試得点」が求められます。

ですから、「スポーツ方面」の進路を希望する生徒であっても、定期テスト対策やスポーツのトレーニングに比重を置き過ぎることなく、ある程度入試対策にも時間をとって、バランスよく勉強することが大切になります。

 

 

(ivy 松村)

 

 

十月メモ

英検も終わり、今週から保護者面談期間です。

 

まだ、保護者面談のお申込みを受付けております。希望日をまだ提出されていない方は、お早めにお申込みください。

 

 

 

明日が八王子七中の中間テストの最終日となり、塾生全員の定期テストが終わります。

 

中学生は、「定期テストレポート」を忘れないように提出してください。

また、中間テストの平均点や学年の点数分布表をお持ちくださるようお願いします。

 

それと、各中学・各学年のテストをコピーさせてもらいたいのですが、とっておく必要のないという人は、後日寄付していただけるとありがたいです。

 

よろしくお願いします。

 

 

 

中1・中2は、今週の土曜日が月例テストの実施日となっています。

6時10分までに集まるようにお願いします。

 

小6都立中コースの月例テストも行われます。

普段通りの2時から実施で、終了後に少し解説を行います。

 

 

中3は、16日、23日の日曜日に「高校入試特訓講座」を開講します。

Vもぎ、Wもぎを受ける人は、「試験漬け」の一日となって大変だと思いますが、気合で挑んでいきましょう。

 

 

 

中3は、中断していた過去問演習やリスニング対策、英語文法問題演習が再開します。

 

さらに、水曜日に、授業や「日曜特訓」以外の過去問演習を行っていきます。

 

授業内外を問わず、過去問を解くときには、以下のルールに則って行うようにしてください。

 

・間違えた問題について、レポートにまとめること

・得点を「得点記入表」に書き入れて、合否判定を行うこと

・問題や解答用紙はまとめてファイリングしておくこと

・厳密に採点すること

 

 

 

中2の選抜クラスは、今週の月曜日が祝日で休校となったため、先週の授業時に課題を出しています。

しっかりと取り組むようにしてください。

 

 

定期テスト勉強の兼ね合いで、先週の英語の授業内に演習プリントを行っていない人は、それも忘れずにやってください。

持ってきてくれれば採点しますが、来週の授業までに答えを確認したい人がいるかもしれないので、念のために、ここに答えを載せておきます。

 

 

 

疑問詞演習➀

1) What

2) Whose

3) Who

4) Which

5) When

6) What

7) Who

8) Where

9) Whose

10) What

11) Which

12) What

13) Why

14) Where

15) Who

16) When

17) What

18) Who was

19) Why did

20) What are

21) Where is

 

 

疑問詞演習②

1) How long

2) How much

3) How many

4) How old

5) How long

6) How often

7) How far

8) How high

9) How tall

10) How much

11) How tall

12) How much

13) How old

14) How many times

15) How many times

1) How

2) How

3) How

4) What time

 

 

疑問詞演習③

1) What is that?  It is a dog.

2) Who took this picture?  My uncle did.

3) Who is your math teacher?

4) Who was running in the park?  Mike was.

5) What happened to you?

6) What is her favorite subject?

7) What does he want?

8) What are you doing?

9) What did you do yesterday?

10) What can we do for you?

 

 

疑問詞演習④

1) What season do you like?

2) What subject was he studying?

3) What color is your mother’s car?

4) What time shall we meet tomorrow?

5) Which bus goes to Hachioji?

6) Which baseball team did they like?

7) What kind of books do you read?

8) Which train should I take?

9) What clubs do you have in your school?

 

 

疑問詞演習⑤

1) How many balls do you have?

2) How many bags did she have?

3) How much coffee is there in the cup?

4) How much juice may I drink?

5) How many letters did you get from him?

6) How much money do you have?

7) How many students went to Germany?

8) How many times a week does Yuki call him?

9) How many years did your uncle live in France?

 

 

疑問詞演習⑥

1) あなたのお姉さんはどんな具合ですか。  彼女は病気で寝ています。

2) シドニーの天気はどうでしたか。  晴れでした。

3) 彼女はどうやってその知らせを知りましたか。

4) 彼はどうやってそれらの箱を運びましたか。

5) あなたはふつう、夕食後にどのように時間を過ごしますか。

6) How did they make the table?

7) How is the movie?  It is interesting.

8) How do you go to school?  By bus.

9) How did he come here?  He came here by train.

10) How will you go to Germany next year?

 

 

 

疑問詞は、夏期講習で、時間を割いて学習した単元ですが、参加できなかった人もいれば、うろ覚えになったりしている人もいるようです。必ず確認しておきましょう。

 

 

 

来週あたりから、各中学校で合唱コンクールが行われます。

伴奏者に選ばれた人は、夏ごろからその準備に追われているそうですね。

本番に向けて練習に熱が入る時期です。

がんばってください。

 

その分、勉強もしっかりやりましょう。

 

 

(ivy 松村)

 

un vaquero de Japón

もう、10年以上前ですが、メキシコを旅行しました。

 

そもそもはアメリカに住む友人を訪ねることが目的だったのですが、ついでにキューバに行こうという計画になり、キューバの対岸にあるカンクンというメキシコの都市を訪れたのです。

 

 

さて、メキシコの独立記念日、そんなわけで、私はたまたまカンクンに滞在していました。

毎年、独立記念日の前の日の夜、メキシコ各地では盛大に独立を祝います。

カンクンは、メキシコ有数のリゾート地です。その町の中心部でも、やはり華やかな「前夜祭」が催されました。

 

 

ビールを飲んだりタコスを食べたりしながら花火を眺めていると、メキシコのお兄ちゃんたちが何やらチケットを見せながら、こっちにこい、と私を誘うのです。

 

何だかよくわからないまま、ついて行ってみると、「ロデオ大会」の会場に着きました。

 

 

会場の真ん中に「機械の牛」が設置されていて、その背にまたがった出場者が、どれだけ振り落とされずにいられるかを競うのです。

 

 

多分、昔は「本物の牛」でやっていたのだろうと思います。

 

 

 

彼らは、私に「出場しろ」というのです。

 

私に、先ほどの「チケット」を10枚ほど手渡し、これで1回出場できるので、あっちに行って出場の手続きをしろというのです。

 

 

きっと、お店などで買い物をするとその「チケット」がもらえて、10枚集めると、「ロデオ大会」に出場できたり、何か食べ物と交換できたりするのでしょう。何か、日本の商店街のお祭りと似ていて、親近感がわきます。

 

 

カンクンは、アメリカ人やヨーロッパ人が多く訪れるリゾート地ですが、東洋人は珍しかったのだろうと思います。それで彼らは、ちょっと、その奇妙な日本人を構ってみたかったのかもしれません。

 

 

 

私は、出場してみることにしました。

 

 

「機械の牛」だからといって決して安全というわけではありません。

その動きは、獰猛な牛そのものです。まったく「リアル」な牛の動きが再現されています。

 

見ていると、出場者はだいたい2、30秒ほどで振り落とされていました。

 

 

鐙や手綱もなく、ただ、突起した「牛」の背の部分を両手でつかんで、暴れる牛にしがみついていなければなりません。

 

 

 

「オーレ‼」

 

mexico

 

 

 

その「機械の牛」は、私を振り落とそうと、急な方向転換を繰り返したり、しつこく飛び跳ねたりしました。

 

開始後20秒くらいに、多くの挑戦者を脱落させた、「回転」と「跳ね上がり」のコンビネーションがやってきます。

なんとか、耐えきりました。

 

40秒を過ぎたあたりから、「連続高速旋回」が始まります。

しがみついてこらえていると、聴衆から拍手が沸き起こりました。

 

あともう少しで1分というところで、振り落とされてしまいました。

 

でも、私の記録はけっこう良かったみたいで、私が退場するまで、聴衆が拍手や口笛でたたえてくれました。

私を出場させてくれたお兄ちゃんたちも、祝福してくれました。

 

 

なかなか貴重な体験でした。

 

 

 

あれから時が経って、私は塾の教師をしていますが、今でも、振り落とされないように、何かにしがみついているような気がします。

 

 

 (ivy 松村)

「誓いの水」と、「因習」と

この塾には給水器が置いてあって、夏の暑い日などに紙コップに冷たい水をなみなみと注いでゴクゴクと飲み干すと、生き返ったように爽快な気分になります。

 

 

最近はずいぶん涼しくなってきて、そのおかげで、温かいコーヒーやお茶がおいしくなってきました。給水器は給湯機能も付いていて、温かい飲み物を楽しむことができるのです。

また、カップラーメンを食べることもできます。ミネラルウォーターで作るカップラーメンは、ちょっとしたぜいたく品です。

 

 

生徒たちはみなこの「水」が大好きで、休憩時間などにはわいわいと教室から出てきて、「お水で一息」入れています。

ときに給湯器の周りは、あたかも「社交場」のようになり、おしゃべりや息抜きをする生徒たちであふれかえることもあります。

 

 

 

夏期講習に入る前だったので、7月頃だったと思うのですが、あるクラスの全員が課題をやって来なかったことがありました。私もさすがに怒って、クラス全員に「説教」をしました。

 

それで、一人ひとりに「誓い」を立ててもらったのです。

今度課題をやって来なかったら、どうするのだ、と。

 

 

私は、「誓い」を立てるという行為をけっこう気に入っていて、たまに自分でも「誓い」を立てることがあります。

必ず自分で決意した行動をやり切るのだと、心に刻むのです。

 

 

すると、生徒たちは、「居残り勉強をします」とか「反省文を書きます」などと言うのです。いやいや、「誓い」というものは、そういうものじゃないよ、といいました。

 

少し考えて、今度は、「倍の量の課題をやります」とか、「一週間テレビを我慢します」などと言うのです。う~ん、それもちょっと違います。

 

 

「誓い」というのは、「やらなかったときのペナルティー」ではなくて、必ずやり遂げるために、心に「重し」を作ることです。

「やらないかもしれない」ことを「前提」にしてはだめなのです。

 

「誓い」を立てるときには、それが自分にとって大きな「負荷」となるようなものでなければなりません。どれほど「過酷」なものであっても、必ずやり遂げるのだから、問題ありません。その「誓い」が「過酷」であればあるほど、その「誓い」は本物なのです。

 

 

ただし、注意しなければならないことがあります。達成するのに、自分の「意志」以外の要因が存在するものに対しては、「誓い」を立ててはいけません。

「必ず1位になる」というような「誓い」を立てるのは間違っています。

「誓い」は、自分の意志で決めたことをやり遂げるために立てるのです。

 

 

 

あらためて出された課題は、テキスト3ページ分の問題をやってくることです。

 

「これだけ言って、次回やって来ないことなんて、天地がひっくり返ってもありえない。君たちは、今日、家に帰ってすぐにでも課題を終わらせるだろう。もう、必ず、100パーセント、なにがあっても、石にかじりついてでも課題をやってくることは間違いないのだから、どどーんと大きく、『誓い』を立てよう。」

 

 

すると、「もし、次回課題をやって来なかったら、スマホを取り上げてもらう!」とか、「今後毎週10ページ宿題をする!」といった「誓い」が述べられました。

 

うーん、なんだかまだ、ちょっとしっくりこないけど。

 

 

 

そんな中、ある生徒が、緊張した面持ちで、自らの「誓い」を立ててくれました。

 

 

「もし、次回課題をやって来なかったら、今後、塾で水を飲まない!」

 

 

「? !」

 

 

一瞬、何のことだかわからなかったので、よくよく聞いてみました。

彼は、塾の給水器で水を飲むのが大好きなのです。

 

もし、次回自分が課題をやって来なかったら、今後「塾での一番の楽しみ」を我慢するのだという「誓い」を立てたのです。

 

 

私はあわてて、

「いやいや、それはだめだ、水はしっかり飲みなさい。別の『誓い』を立てなさい。」

といいました。

 

 

塾生のみなさんは、思う存分、水を飲んでください。

 

 

 

ふと、思い直してみると、昔は「水を飲む」ということが悪でした。

運動部の部活動では、水を我慢して練習するのが「常識」でした。学校の体育の時間でさえ、水は戒められました。

 

今から思えば本当にばかげた「因習」ですが、大真面目に、水を飲むと運動のパフォーマンスが低下すると考えられていました。

 

数世代前のスポーツの世界には、「渇きとの闘い」がありました。

 

「水の禁制」は、日本のスポーツの歴史に大きな影を落としています。

その発想がどこからきたのか、その有力な説のひとつを読んだことがあります。

それは、「軍隊」の行動様式がスポーツ指導理論に移植されたのではないかというものでした。

 

非科学的な、間違った指導理論が横行していた時代です。

異常な観念に基づいた訓戒によって、一体どれほどのスポーツ選手が、その才能を散らしていったことでしょう。

 

 

 

20世紀末ごろからスポーツの「枠組み」が大きく変わってきました。

レクリエーション、アクティビティとしての個人のスポーツ活動や、プロスポーツ興行が社会・経済・文化的に大きな意味を持ちはじめました。

その結果、産業・学問の領域で急速に研究が進みました。

いまやスポーツは、「単なる運動」ではなく、科学的、理論的、効率的に「組織化」されるべき対象です。

 

日本人にとって、20世紀のスポーツと21世紀のスポーツは、ほとんど別の概念であるといっても過言ではないと思います。

 

 

現代に、「水を飲むな」と叫ぶスポーツ指導者はいません。

むしろスポーツ中に水分を補給することは、欠くべからざる「常識」です。

 

 

全く科学的根拠のない「迷信」は、完全に否定されました。

 

 

 

しかし、ふと、現代でも、「水の禁制」のような「迷信」が存在するのではないのだろうか、と思いあたりました。

 

受験の世界にも科学性が欠如した「因習」が存在します。

 

そのひとつは、「天声人語の要約」です。

 

 

そのことは、以前にもこのブログに書いたことがあります。

そのときは、少し婉曲的に書きましたが、今回は明瞭に書くことにします。

 

 

 

一体どういう思考経路によって、そのような勉強方法が成立するのか。

 

一部の塾講師や受験指導者のあいだで、いまだに作文や記述対策として、「天声人語の要約」が有効だと言われていますが、それが、古い「因習」にとらわれたものであると考えればよくわかります。

 

 

「天声人語の要約」は、非常に古い時代の受験勉強のやり方が踏襲されてきたものなのでしょう。おそらく、1950年代とか、それくらいの時代で、参考書や問題集も満足に手に入らないころに、新聞のコラムを受験勉強に援用したのが始まりだったのだと思います。

 

今の時代、作文や記述の教材が「天声人語」である「必然性」はほぼゼロに近いといえます。

他に、もっと効果的でよりふさわしい文章を手に入れることができます。

 

 

 

「天声人語」は、入試によく出題される、と喧伝されています。

私は、それは「眉唾」だと思っています。調べても見つかりません。

 

だいたい、「新聞のコラム」の文量で、まともな入試問題が作れるのでしょうか。

もし「天声人語」を「課題文」として作成された入試問題があるのだとしたら、それは「特殊」な問題です。出題される可能性がほとんどない「特殊」な出題に対応するために「天声人語の要約」を延々と練習するのは、それこそ「特殊」な勉強です。

 

また、「新聞のコラム」は「特殊」な文体で書かれます。読解や要約の練習をするにしても一般的な評論や論説文を用いたほうがよいと、私は思います。

 

そして、「新聞のコラム」はかなり「センシティブ」な内容を取り上げることがあります。

もちろん、新聞記者が、政治や社会の問題に切り込み、議論を喚起しようとするのは、ある意味で当然のことです。

しかし、これは「受験」の話です。まともな学校は、「センシティブ」な内容の文章を入試問題に使わないと思います。そんな文章を読んで要約するのは、時間の無駄です。

 

どうしても「要約」をやりたいのであれば、そういった主題のコラムを除いて、一般性のある内容のコラムを選りすぐったほうがよいでしょう。

それでも、ちょっと考えれば思いつきますが、その労力を使って、一般的な評論や論説文を探したほうが建設的です。どこにでもある平凡な国語の問題集を買えば、より適切な内容で適度な量の文章が手に入ります。

 

 

 

100パーセント、絶対に、「天声人語」が入試問題に出されることはない、とはいいません。

都立中や都外の公立中の適性検査などで、「天声人語」ではない別の新聞のコラムの文章を使った入試問題を見たことがあります。同じように「天声人語」を使った入試問題も存在するのでしょう。しかし、それは「特殊」な問題です。それを「基準」にして、「だから『天声人語』を要約しよう」などといっている人がいたら、ちょっと理解に苦しみます。

 

少しばかりどこかの学校の「過去問」を集めて確認してみれば、本当に「天声人語」が入試によく使われているのかどうか、すぐにわかります。また、ほんの少しだけ常識的な思考を働かせてみれば、まともな学校が「新聞のコラム」を入試問題に使うのかどうか、わかります。

 

 

それでも、世の中には、毎年あるいは頻繁に「天声人語の要約」を入試問題に採用している学校があるのかもしれません。そんな「特殊」な学校を受験する予定の人は、「天声人語の要約」の練習をすることが最も重要な入試対策となるでしょう。

しかし、自分の受ける学校が「天声人語」を出題しないのだとしたら、「天声人語の要約」は、「的外れな行動」になると思います。

 

 

 

「天声人語」を売りたい人、「天声人語」を読ませたい人。

そして、何も考えずに、ただ「昔からそういう勉強方法がある」というだけのことで、「因習」を引き継ぐ人。

 

そういった人たちによって、21世紀になっても「渇き」を我慢させられている子供たちがいるのかもしれません。

 

 

 

この塾では、思う存分、「水」を飲むことができます。

 

 

(ivy 松村)