本年度の高校入試の動向

いよいよ入試が近づいてきました。

 

ちょっと、本年度の高校受験について書きたいと思います。

 

ただ、その前に、一言。

 

受験生は読まない方がいいと思います。

 

 

こういう情報を気にする人もいれば気にしない人もいるでしょうが、結局、受験校を決めている人にとっては、ノイズとなるかもしれません。

 

個人的な「思い」として、生徒たちに「強い精神力」を培ってもらいたいという気持ちもありますが、現実を知ることが悪影響になるような人もいるかもしれません。

 

 

私個人は、ある種の「役割意識」のようなものに駆られてこうした記事を書くわけですが、必ず受験生のみなさんに知らせたいものとして書いているわけではないので、無理して目をとおさないでください。

 

 

まあ、そうはいっても、読む人は読むのでしょうから、その場合は、自分の意志で読んでください。

 

 

あと、一点。

ちょっと忙しくて、情報を集めきれていません。

予想や推測も交えて「動向」を書きますが、全てを鵜呑みにしないようにお願いします。

 

 

 

さて、本年度の高校受験ですが、私立を「本命」とする受験生が増えています。

 

私立の推薦入試が終わりましたが、応募者数が分かった高校の、本年度の応募者数と昨年度の応募者数の合計を比較してみました。

 

 

 

2018年度 2017年度 増減
明八 393 304 89
中附 304 231 73
法政 141 84 57
日大二 139 105 34
明明 126 93 33
豊島岡 85 58 27
中杉 268 251 17
青学 198 190 8
慶應女子 109 104 5
中大高 170 189 -19

 

 

本年度の私立高校の推薦入試は、応募者数が増加し、倍率を大きく上昇させた高校があります。

 

特に、明八と中附の人数増が目につきます。

この2校は推薦入試の出願基準が低いために、応募者数がよりいっそう増加しました。

 

 

本年度は、明八、中附、法政など、東京都西部の私立附属校に、推薦入試の応募者の増加が見られました。

一方、都立の推薦入試の応募者が減少しています。

 

もう少し「全体」の状況が見えてこなければ確実なことはいえませんが、少なくとも東京都西部の附属校を対象に、私立志向が伸長しているといえると思います。

 

 

その要因はおもに2つあると考えられています。

 

ひとつは、俗に「授業料無償化」と呼ばれている私立高校の「授業料軽減制度」です。

所得などの「条件」を満たす家庭で、私立高校に通う経済的負担が軽減されるために、私立を志望先に考える受験生が増えていると考えられています。

 

もうひとつは、いわゆる「大学入試改革」です。

本年度の高校受験生は、いわゆる「大学入試改革」が「直撃」する世代です。

そのため、大学受験時に、センター試験にかわる「共通テスト」を受験しなければなりません。不透明感が強い大学受験を敬遠し、附属校を志望する受験生が増えていると考えられています。

 

 

加えて、私は、「好景気」が根本的な要因ではないかと思います。

 

 

統計的な資料がないので実際のところはよくわかりませんが、「授業料軽減制度」を利用して私立に通う生徒は、「併願優遇」などを活発に実施している高校に多いのではないかという気がしています。

 

また、私立高校志望者が増えているのは、都立高校の「訴求力」が弱まっていることの「裏返し」であるともいえると思います。

内申点の換算方法の変更、特別選考の廃止、マークシートの導入など、制度や形式の変更が相次ぎました。

現在の東京都教育委員会は、ある意味で、私立学校を「バックアップ」するような方向性を持っています。

 

 

 

「景気」の影響が強くあらわれる「中学受験」の募集に目を転じてみると、「期待ほど」ではないにしても、順調です。

 

しかし、やはり「都立中」の応募が抑制されていることが見てとれます。

同日に入試日が設定される国立附属中学の応募は「良好」なので、中受は、私国立受験が「盛り返している」ということができそうです。

 

 

中受は、「インターネット出願」が一般化したことで、各校とも「後半戦」の募集に苦戦しています。「状況」を見極めて、ギリギリのタイミングで出願ができるようになったので、「先の受験分」を出願しておく必要がなくなりました。

 

したがって、「中学入試全体」の出願者数は減少するでしょう。

 

 

しかし、2月1日の受験者数は増加しそうです。

 

「状況」をざっくりと見てみると、「人気校」は堅調ですが、中堅校では応募者数が伸び悩んでいる中学もあります。

 

数多くの中学を受験し、合格した中学のうち、「最もよい中学」に入る、というような受験が減ってきているのかもしれません。

 

ある一定ランクの中学に入れなければ、高校受験で「リベンジ」する、という受験が少しずつ増えているように思います。都立高校が、その「受け皿」として機能し始めているからです。

 

そのため、中堅以下の中学の募集が低調になっているのではないかと考えます。

 

 

 

さて、高校入試ですが、ちょっと「難しい部分」が出てきそうです。

 

私立の附属校で、推薦受験者に「優遇措置」を取っている高校がありますが、そういった高校の推薦受験者が増えるということは、そのアドバンテージを持った受験生が多く一般入試に回ってくるので、一般入試は苛烈な戦いになるでしょう。

 

 

また、私立高校受験全体でも、「推薦」や「単願・専願」、「併願優遇」などの制度を活用する受験生が増加すると、「フリー」の受験の「枠」が狭まり、厳しい戦いとなります。

 

 

 

都立高校のことも少し。

 

八王子東の人気が上がりそうだと予想した人は多いと思います。実は、私もそうです。

中学の「志望校調査」では、男子1.38、女子1.43でしたので、「それほど」ではありません。

しかし、会場模試などのデータを見てみると、「潜在的な志望者」はかなり多いと感じます。

 

八王子東の場合は、ここでは書きませんが、「募集」が「あまり上手ではない」ところがあります。

 

おそらく、「人員」は国立に流れています。

国立は、(ちょっとセコいところもありますが)大学合格実績がよかったことが、非常に大きな求心力を発揮しました。

 

これから都立の推薦の合格発表があり、私立の一般入試があります。

その「状況」次第では、八王子東の応募に変化があらわれるかもしれません。

 

(ivy 松村)

 

まもなく都立高校入試

まもなく都立高校入試です。

 

 

都立高校入試に向けて、かなり入念な準備をしてきました。

 

過去問は、20年分以上解きました。

社会は、25年分くらい解いたでしょうか。

 

 

社会は、安定して90点以上取れるようになっています。

まあ、本番で、少しぐらいあせっても、気にせずに。

 

ですが、できれば最高点を狙ってほしい。

 

あんまり「都立の形式」に慣れすぎるのも怖いので、「調整」で、他県の入試問題も解きました。

 

 

もちろん、油断は禁物ですし、油断していなくても足元をすくわれる可能性もあります。

 

適度な緊張は、必要な「装備」です。

緊張を身にまとって、挑んでください。

 

 

 

折に触れて、本年度の都立高校入試の「予想」を話しています。

 

本年度は、昨年度と比べて「形式」や「内容」に変更がありそうです。

 

 

社会や英語で「時系列順に並べ替え」の問題が出されるかもしれません。

 

まあ、「形式」については、いろいろと話した通りです。

 

 

 

別に見なくていいのですが、東京都教育委員会が平成28年11月30日に発表した出題形式に関する情報の中に、本年度の問題の「方向性」がちょっとだけ示されています。

 

(別に、確認しなくていいですよ。ただの「話題」ですから。)

 

 

 

これは個人的に気になったことで、このことについてついでに書きたくなってしまったわけですが、同日の発表には、「ひらがなのルビを振った解答用紙」のサンプルが掲載されていました。

 

見て、ちょっとびっくりしたのですが、「問」は、「もん」と読むのですね。

 

「もんいち」「もんに」「もんさん」「もんし」「もんご」…ですか…。

 

 

外国籍の受験者は、漢字にすべてひらがなのルビを振った問題を使うこともできるのだそうです。

しかし、もしかすると、日本籍の受験者にも、「その問題」が必要な受験生がいるかもしれません。

「外国籍の受験生だけズルい」ということにはならないのでしょうか。

 

そもそも、「高校入試」って、何なのでしょう?

…というようなことを考えさせられました。

 

 

 

また、本年度の入試の「方向性」について、昨年度の第9回の東京都教育委員会の定例会の議事録にも、少し「ヒント」があるように思いました。

 

(別に見なくていいですよ。ただの「世間向けの話題」なので。ほとんどすべての人は「ヒント」を読み取れません。)

 

 

 

すみません。どうでもいい話でした。

 

 

 

だいたい必要なことは伝えました。

必要のないことは伝えていません。

 

 

 

「やり切れなかったこと」もいくつかありますが、それも計算したうえで、やるべきことはやり切りました。

 

紆余曲折ありましたが、十分な学力を身につけて入試本番を迎えられました。

私立の「おさえ」もしっかり確保できています。

この数か月の経験は、今後の人生の「基準」となるでしょう。

 

一瞬一瞬を、真剣に噛みしめながら、最後の準備をしていきましょう。

 

 

身につけた力を出し切れることを願っています。

 

 

 

がんばりましょう。

 

 

 (ivy 松村)

 

Go ahead. / Go ahead!

本年度の私立中受験が終了しました。

「数日」を戦い抜く覚悟で挑みましたが、初日で終えることができました。

 

 

本当にどうなることかと心配していましたが、無事、合格を手にすることができました。

この一年、本当に紆余曲折がありましたが、頑張り続け、確かな学力を身につけて本番を迎えることができたと思います。

 

 

おめでとうございます。

 

 

「中3生」も後に続きましょう。

 

 

 

明日は、都立中の入試です。

 

がんばれ!

力を出し切ってください。

 

 

(ivy 松村)

 

Here we go!

私立高校の推薦入試がはじまります。

 

面接や作文等が課せられる受験生は、面接、作文に力を入れて準備してきました。

 

また、英数国の試験に挑む受験生は、「最初の本番」を迎えます。

 

 

 

今日は、英語の演習の授業で、「適語補充」と「整序英作」の特訓プリントをおこないました。

 

「推薦入試」の直前、月並みに授業をこなすのであれば、サクサク解ける問題でお茶を濁すのですが、「それなり」のものを用意しました。

 

 

暗記しておかなければならない連語や、体に染み込ませてあるはずのパターンの構文など「とらなければならない問題」を落としまくっていました。

 

 

まあ、ボロボロでしたね。

 

「やばい」わけですが、それでもまだ、どうなるか、わからないのが、「最近の入試」です。

 

 

 

授業でも、ず~と言っていますが、「最近の入試」は、「パターン」や「知識」を使って正解を見つけるような問題が減少しています。

 

「意味」(内容、文脈、関連性、イメージ)と「形」(構文、語形、配置、構成)を手がかりにして、答えを導き出すのです。

 

 

「今」の時点で「装備」が不足していることは否めません。

 

しかし、勝敗を決する「決め手」となるのは、「装備」の多寡ではありません。

 

 

必要なものは、「意志」と、「分析」と、「粘り強い思考」、そして、その3つが作用することでもたらされる、ほんの少しの「ひらめき」です。

 

 

 

やり残したことがあっても構いません。さらに、勉強を続けるつもりで。

まだまだ「先」のある戦いです。まずは、力試しに。

しかし、同時に、勇気をもってぶつかっていこう。

 

 

 

・試験問題の全体の「量」と「構成」の把握を怠らないこと。

・「おさえる問題」、「捨てる問題」、「勝負の問題」、想定しながら答えを考えること。

・時間配分と「解く順番」を意識すること。

・ラインや記号、メモ等を駆使して、視覚的に情報を整理したり比較したりすること。

・あきらめないこと。

 

 

(ivy 松村)

 

 

入試の「加点制度」について

私立高校入試の「加点制度」について考えてみましょう。

 

まず、「加点制度」には、「内申」によって「加点」が与えられるものがあります。

それには、「入試相談」をとおす形式のものと、そうでない形式のものがあります。

 

たとえば、法政大学高校は、「内申」によって入試得点に「加点」を行いますが、「入試相談」の必要はありません。

 

一方、帝京大学高校も「内申」によって入試得点に「加点」を行います。しかし、こちらは「入試相談」が必要です。帝京大学高校の受験は、「併願優遇」の「基準」に届いていれば「加点」がもらえることになっています。

これは、いわゆる「加点タイプの併願優遇」です。「併願優遇」と名の付く出願は、必ず「入試相談」が必要なので、中学校の三者面談の際に「併願優遇」で受験したいと伝えておかなければ、「基準」に届いていたとしても、「加点なし」の受験になってしまいます。

 

 

「併願優遇」は、「優遇の内容」によって、2つのタイプに分けられます。ひとつは、「合格の確約」があるタイプです。そして、もうひとつが「加点」がもらえるタイプになるわけです。

 

また、帝京大学高校の「併願優遇」は、「入学の縛り」もありません。

 

帝京大学高校の「併願優遇」は、内申の高い受験生に「加点」を与えるが、合格しても「入学の縛り」がない、というものになります。

 

つまり、法政大学高校と帝京大学高校の受験は、ほとんど同じ「構図」の受験であるというわけです。その違いは、「入試相談」を行って出願するかどうか、というものです。

 

ただし、その加点の仕組みは大きく違います。

法政大学高校の「加点制度」はその区分が細かく設定されています。

帝京大学高校の場合は、「基準」が一律に設けられていて、しかも、それはなかなか「ハイレベル」です。

 

法政大学高校の「加点制度」はホームページに詳細が載っています。

帝京大学高校の「基準」は、学校か塾に聞いてみるとわかると思います。

 

 

「加点」の要素のひとつとして、「内申」を考慮する高校があるということですね。

 

 

 

次に、「入学の縛り」を受け入れる「対価」として得られる「加点」について考えてみましょう。

 

多くの私立高校は、自校への入学を最優先に考えている受験生を「優遇」する制度を設けています。

典型的に、「専願・単願」と呼ばれる出願形式です。

 

「単願・専願」には、2つのバリエーションがあります。

ひとつは、「合格の確約」が得られるものです。この場合、通常は、出願の「基準」が設けられています。

 

もうひとつは「加点」が得られるものです。

受験生は、「合格すれば、必ず入学する」という約束をすることで、入試に有利な「下駄」をはかせてもらえるわけです。

 

もし、第一志望の高校がこの制度を設けている場合には、これを利用しない理由は見つかりません。

 

 

さらに、「加点タイプの単願・専願」を用意している高校について、考えてみましょう。

 

「単願・専願」で出願する受験生に「加点」を与える高校は、その「序列」に傾向が見られます。「難関校の一歩手前」くらいの「ランク」の高校が目立ちます。

 

あまり「ランク」の高くない高校の場合、「加点」ではなく、「合格の確約」を出して、入学する生徒を多く集めようとします。したがって、「加点タイプの単願・専願」が採用されません。

 

また、「ランク」の高い高校の場合は、その高校を第一志望とする受験生が多く集まるので、「単願・専願」というような「インセンティブ」が、適切に機能しません。

 

したがって、「単願・専願」の出願に対して「加点」を行うのは、中位・中堅という位置付けの高校が多くなるわけです。

 

 

「加点タイプの単願・専願」の「受験」も、「入試相談」が必要な場合とそうでない場合があります。

そのうち、「加点タイプの単願・専願」であるという「建前」になっていても、実質的に「合格の確約」を出すような高校の場合には、必ず「入試相談」をすることになります。

 

 

 

「加点」の3つ目の項目は、「複数回受験」です。

 

MARCHの付属校などの人気のある私立上位校の推薦入試の多くは、ほぼ一般受験と同じ形式の「受験」となります。つまり、受験者のうち、合格点に達した者が合格し、そうでなかった者が不合格になるわけです。

結局のところ、こうした高校の推薦入試は、「複数回受験」の機会として機能します。

 

推薦入試が不合格となり、一般受験を受けることになった受験生に対して、「加点」を行う高校がありますが、これは、「複数回受験」をする受験生に対して行う「優遇措置」であると考えることができるわけです。

 

しかし、こうした高校は、推薦入試を出願することができる「内申」の「基準」を設けていることがほとんどなので、本質的には、「内申」と「専願・単願」(推薦入試には「入学の縛り」があるので)を複合させた二重の「指定条件」を満たした生徒に対して行う「加点」であるとみなすべきなのかもしれません。

 

 

また、一般受験でも、複数回の受験日を設けている高校で、2回目(さらに3回目)の入試得点に、「加点」を与える高校もあります。

 

 

 

まとめてみましょう。

 

入試の「加点」の項目は、以下の3つになります。

 

 

①内申

②単願・専願

③複数回受験

 

 

「加点」は、「受験」において、説明不要の、簡潔明瞭な「アドバンテージ」となりますが、それを得るためには、何かしらの「対価」が必要になるわけです。

 

また、「加点」に関しては、その「情報」を持っていなければ、その「権利」を持っていても活用することができません。

 

学校や塾、高校の説明会などをとおして、詳細な情報を集めたうえで検討することが大切です。

 

 

(ivy 松村)

 

 

合格の確約を出す「受験」について考えてみる

「合格の確約」を出す「推薦入試」「単願・専願」「併願優遇」について考えてみましょう。

 

そのためには、便宜的に、「用語」を下記のように定義してみるとわかりやすくなると思います。

(スポーツ推薦や自己推薦等の特殊なものを除いて考えてみます。)

 

 

・「選抜」…入学者を募集し、「合否判定」を行い、合格者に入学の許可を与える

・「受験」…応募した入学希望者の「学力審査」を行う

・「入試」…「学力審査」の方法の一形態、通常はペーパーテストを行う

 

 

今、ここでは、「入試」と「受験」と「選抜」は等式で結ばれる概念ではありません。

「入試」の上位概念が「受験」です。さらに、「受験」の上位概念が「選抜」です。

 

 

「受験」とは、端的に、「学力審査」を課す、あるいは、「学力審査」を受けることをいいます。

 

その「学力審査」の方法は、必ずしも「入試」であるとは限らないということに留意しなければなりません。

 

 

 

「入試」を行わない「受験」が存在します。

 

たとえば、大学受験における「指定校推薦」は、「入試」によって学力を測っているわけではありません。別の形で「学力審査」を行い、合否を判定しているわけです。「指定校推薦」は、学業やその他の活動における「取り組みや業績」を審査し、評価したうえで合格を出すわけです。

 

 

「入試」は、受験生の学力を審査する方法のひとつです。

「学力審査」の方法は「入試」だけではありません。

「入試」とは別の方法で学力を測る「受験」もあるわけです。

 

 

 

「学力」をどうとらえるのか、という問題も絡んできます。「一発勝負のテスト」に強いことが、「学力」の必須条件ではないと考える人も多くいます。また、「運」の要素も入り込んできます。

 

一般的な「入試」である「一発勝負のテスト」では、受験者の総合的な「学力」を適切に測ることができないという考えには、一定の「理」があります。

 

定期テストや授業の課題をしっかりとこなすという「学力」を評価したいと考える高校もあるわけです。もしかすると、「一発勝負のテスト」よりも確かな「学力審査」ができるといえるかもしれません。

 

 

 

「入試」にとらわれない「受験」が想起されます。

形式的に「入試」と名づけられた「試験」を実施しながら、それとは別の基準で「学力審査」を行い、合否を判定する「選抜」です。

 

 

 

よく見渡してみれば、中・長期的な取り組み、積み上げた業績・成果を評価し、合格を与えるような「選抜」は、広く世間一般で行われていることに気づきます。高校受験に即していえば、「中学校の成績」を評価して、「合格の確約」を出すような形態の「受験」です。

 

要するに、「合格の確約」を出す「推薦入試」や「単願・専願」、「併願優遇」などは、「中学校の成績」にもとづいて「学力審査」を行っているといえるわけです。

 

 

さて、ここで重要なのは、これらの形態の「受験」は、「試験」の得点を考慮しないという点です。いわゆる「合格の確約」を出すような「受験」は、「試験」の結果を前提としていません。「中学校の成績」という別の基準を焦点としているからです。

 

また、この場合、「受験」と「選抜」は一体的です。出願資格が、「学力審査」を担っているわけです。そして、出願資格を満たせば、合格が与えられます。

 

「合格の確約」をもらえる「推薦入試」や「単願・専願」、「併願優遇」などは、出願時点で合格を得ることができるわけですが、それは、その時点ですでに「学力審査」を終えて、「合否判定」が完了してしまっているからなのです。

 

これらの形態の「受験」では、一応「試験」を受けることが義務づけられていますが、もちろん、学力を審査することが目的ではありません。

それは、ある種の「儀礼的行為」であると解釈しなければなりません。

 

もしかすると、「受験料」を徴収する名目のためなのかもしれません。

その上で、「試験」という可視的な「儀式」を経て、高校に進学するというプロセスを受験生に提供する意味合いがあるのでしょう。

 

 

 

それでも、釈然としない人もいるでしょう。

それは、「入試」を絶対の基準にして「受験」を考えているからなのだろうと思います。

 

「入試」にもとづいた「学力審査」こそが、もっとも公平な「受験」であり、その結果に準じて「合否判定」を行わなければならないという社会通念が強くあるのも事実です。

 

しかし、上述してきたように、「入試」は「学力審査」の方法のひとつであって、唯一の方法であるというわけではありません。

ですから、「中学の成績」をもとにして「合格の確約」を出すような「受験」に対して、「試験の得点」を論拠にして論難しようとするのは、どちらかというと的外れな考えです。

 

「入試」を絶対視する考え方は、「受験」(あるいは「選抜」)という制度を画一的に捉え過ぎているように思います。

 

「入試」を基準にして「受験」を考えると、さまざまなものを見落としてしまうでしょう。

 

 

 

(ただし、一点、念を押して付け加えなければなりません。「完全に」公的な資金によって運営されている公立学校の「選抜」は、やはり、誰もが納得のいく形を追求しなければならないと思います。ですから、都立高校および国立大附属高校は、「入試」に比重を置いた「受験」を行わなければならないと考えます。)

 

 

 

(ivy 松村)

 

 

「もう、受験しかない。」

代ゼミに、荻野暢也先生という「超人気有名講師」がいます。

 

荻野先生がインタビューの中で、受験に必要なものは「知能」と「性格」であるとおっしっていました。

 

「両方ない人は無理。(受験に)向かない。どっちかがないと、だめ。」

 

 

「真理」だと思いました。

 

 

ある塾の先生は、受験生には「素直さ」が大切であるとおっしゃっていました。また、別の先生は「共感力」の重要性を解いておられました。

 

結局「同じこと」について話されているのだろうと思います。

 

 

 

受験向きの「性格」について考えてみると、それは、2つの「品性」に集約されると思います。

 

ひとつは、真面目に、愚直に、決め事を守り、コツコツと取り組む意志や心構え。地道な努力が「学力」を育みます。

 

もうひとつは、人を信じる、自分を信じる、嫉妬しない、愚痴を言わない、ズルをしない、言い訳をしない、というような「性根」や「気立て」の部分になるのだろうと思います。

 

 

私は、後者は結構重要な「要素」だと思っています。

大局的にみると、何事であっても、「力」の源泉となるのは「成熟した魂」ではないかという気がします。

 

 

 

数年前に、ある小6の生徒を教えました。

 

 

その生徒は、「自慢したがり」でした。何をしゃべるときにも、自慢を織り込まなければ気が済まない性格でした。

いつも不満そうな、つまらなそうな顔をしていて、褒められたときと自慢するときだけ嬉しそうにする子でした。

 

クラスの中で「孤立」していました。

 

そして、ひどい成績でした。

偏差値は30点台。志望校判定はいつも「D」でした。

 

 

 

あるときに、その生徒を呼んで話をしました。そして、落ち着いて勉強できるような家庭の状況ではないということを知りました。

 

したければ受験してもいい、でも、家族がバックアップしてあげられるような余裕はない・・・。

 

どうしたい?ときくと、受験したい、と彼女は答えました。

 

 

「私には、もう、受験しかないから。」

 

 

それから、彼女の受験がはじまりました。

毎日、夕方4時半から10時までずっと1人で勉強していました。

最初に塾に来て、最後に帰る生徒になりました。

誰とも話さず、ずっと1人で問題を解いていました。

 

 

そのころになって、私は、彼女のある「長所」が際立つようになっていることに気づきました。

マス目いっぱいにゆっくり、大きく、力強くバランスよく「描かれる」そのおおらかな字。「お」や「わ」という字にあらわれる大きな「カーブ」は、「芸術的」だとさえ思いました。

 

 

入試の日、私は、彼女が受験する中学の校門の前にいました。

他の受験生たちは、家族に連れられて緊張した面持ちで校門に吸い込まれていきました。

彼女は、やはりただ1人でやってきました。そして、私と握手をした後に、笑顔で「行ってきます!」といって、颯爽と校内に入って行きました。

 

 

合格発表の日、電話の向こうで、彼女は泣いていました。

 

 

彼女は、ただ1人で黙々と勉強をつづけました。

そして、入試の日にほほ笑み、合格した日に、心から泣くことができたのでした。

 

 

 

(ivy 松村)

 

 

きみやとくらむ

2月になると、ある和歌を何度もつぶやいてしまいます。

 

 

 

袖ひちてむすびし水のこほれるを春立つけふの風やとくらむ

 

 

(夏の日に)袖をぬらすようにして両手ですくえた水が

 

(冬の間に)氷ってしまっているのを

 

春のおとずれの(立春の)今日の風が

 

(今まさに)とかしているのだろうか

 

 

 

紀貫之の代表作です。

 

 

歌に詠みこまれた夏→冬という季節の移ろいを、どうしても夏期講習・冬期講習になぞらえてしまいます。

 

そして、「氷をとかす春の風」というのは、私たちにとって、やはり特別な「隠喩」であると感じずにはいられません。

 

 

 

何度つぶやいたとしても、その度に、この歌のもつ「力」に感じ入ってしまいます。

 

 

貫之は、視覚や聴覚によってではなく、「想像力」によって「春のおとずれ」を知覚しています。

 

 

「風やとくらむ」の「らむ」は現在推量の助動詞です。

 

「今ごろ~しているのだろう」と訳されますが、自分から遠くは離れた場所にいる人や、遠く離れた場所で起こっている出来事について、思いや考えを巡らせるときに使われる表現です。

 

 

「風やとくらむ」・・・今ごろ風が(氷った水を)とかしているのだろうか。

 

 

「想像力」を喚起された私は、ある情景に思いをはせます。

いや、むしろ、ある情景が思い浮かんでしまうからこそ、この歌をつぶやいてしまうのかもしれません。

 

 

・・・生徒たちは、今まさに、入試問題を「といている」のだろうか。

 

 

 

24日は、都立高校の入試ですね。

 

25日に、国公立大学の二次試験がはじまります。

 

 

がんばってください。

 

 

 

「そのとき」に、きっと私は、この歌をつぶやいているはずです。

 

 

(ivy 松村)

 

 

都立中受検、終了

都立中の受検が終わりました。

 

 

この1年、さまざまなことを乗り越えて、この「最後の章」にたどり着きました。

受験指導をする機会をいただけたこと、その場に立ち会えたことをうれしく思います。

 

 

作文の授業で、ずっと繰り返し伝えてきたのは「成長」ということの「意味」と「価値」についてでした。

 

今日という日が、自分をどれだけ成長させてくれたのか、いつか気づく日が来るでしょう。

 

この素晴らしい経験を後押ししてくださり、支えてくださったお家の方に、必ず、感謝の気持ちを伝えてください。

 

 

 

手ごたえを感じている問題もあれば、手がつかなかった問題もありました。

 

期待や不安、安堵や後悔、全部含めて「受検」です。

あとは6日後を待ちましょう。

 

 

おつかれさまでした。

 

 

(ivy 松村)

入試の日

2月3日がやってきて、入試本番です。

 

ドキドキしますね。

 

 

定番の、緊張をほぐす方法がいくつかあります。

 

①まわりの受験生を「野菜・果物」にたとえる。

②アホっぽい受験生を探す。

③宇宙の神秘について思いを巡らせる。

 

など。

 

 

あと、シンプルに「笑う」という方法もあります。

 

 

人間の体は、笑いながら緊張できないようになっています。

無理にでも、声を出して笑ってみましょう。

 

「はーっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ・・・!」

 

 

きっと、まわりの人から「おかしな人がいる」と思われるでしょう。

(やっちまったな~‼)

 

 

 

今日の授業でも言いましたが、「緊張」は悪者ではありません。

 

「緊張」は、がんばりたいという気持ちのあらわれです。

 

緊張していても、あせる必要はありません。

「緊張」といっしょに戦って、力を出し切れるのなら、それでいいのです。

 

 

 

疲れてきたら、背伸びをして深呼吸をしましょう。

体の血液を循環させて、脳に、酸素を送り込みます。

 

 

思いっきり力を発揮して、帰ってきてください。

 

待っています。

 

(お守りと「ハンコ」を忘れずに)

 

 

(ivy 松村)