平成29年度の南多摩中適性検査①

本年度の南多摩中の適性検査について書きます。

 

 

まず、「適性検査Ⅰ」ですが、「記述問題」が2題だされました。

 

〔問題1〕は、「①問題を解く」ということと、「②問題を提起する」ということを「③比べて」、「問題を提起した人の方が偉い」と筆者が述べる「④理由」を説明します。

 

したがって、解答の「形式」は以下のようになります。

 

 

「問題を解くということは~であるが(~であるのに対し)、問題を提起するということは~から(であるため)。」

 

 

または、

 

「~するだけで終わってしまう「問題を解く」ということ(人)に比べて、~しようとする「問題を提起する」ということのほうが~からである。」

 

というような形式でもよいでしょう。

 

 

3段落目、「問題の提案」=「問題の提起」という対応に気づけば、この段落の内容を使って解答を組み上げればよいということがわかります。

 

「解答例」では、「問題を解く」という内容を説明するうえで、6段落目の「与えられた質問に答える」という箇所が用いられていますが、3段落の「他人が求めることに答えるだけ」という部分を使えば、より簡潔にまとめられるように思います。

 

その直後の「自分にとってもっとも快適な生き方があるはずなのに、それをさぐってこなかった」という箇所をつかって、「もっと快適な生き方をさぐる」ことが「問題を提起する」ことであるという説明が可能です。

 

 

「解答例」では、

 

・「問題を解く」→「かんたん」

・「問題を提起する」→むずかしい」

 

という「説明」になっていますが、個人的には、「問題を提起する」ということは「主体的」な行いであるからだ、という「説明」のほうがしっくりきます。

 

あるいは「積極的」「能動的」「建設的」「生産的」といった言葉を使ってもよいでしょう。

 

 

 

〔問題2〕は、傍線の直前「答えがあるかもわからない。もしあっても、たくさんある中から選ぶのは大変。だったら、質問なんかしなくてもいい……。」という箇所を使って解答を作ります。

 

また、3段落目「面倒くさい」、6段落目「そもそも質問をしないという態度」というワードを使ってもよいでしょう。

 

7段落目に「質問とは、思考停止を脱却することです」とあるので、「質問をしない=思考停止」という内容を書けば得点になるはずです。

 

 

 

〔問題3〕は、いわゆる「作文」ですが、構成が指定されています。

構成の指定によって、受検生は「自動的」に「作文」を書くことができます。

これは、「記述問題」が2題用意されたために、「作文」の負担を軽くするための措置だったのかもしれません。

 

 

受験業界では、よく、「作問者の意図を考えるように」、というような「指導」が行われます。

「作問者の意図」を考慮して「作文」の内容を検討するのであれば、「周りに質問をすることで、状況の改善をはかったり、打開策を探ろうとしたりする」という「解答の方向性」が求められているように思います。

 

 

 

それにしても、今年は、即日「解答例」がリリース されたので、「検討」が容易になって、助かりました。

 

 

 (ivy 松村)

 

 

平成28年度の南多摩中適性検査

本年度の南多摩中の適性検査について、少し書きます。

 

 

「適性検査Ⅰ」の作文は、ある意味で南多摩らしい問題でした。

昨年の「変化」から、従来の方向に回帰した印象です。

 

 

「適性検査Ⅱ」は、昨年に比べて難化した印象ですが、「文系」が得意な生徒に有利な構成になっていたと思います。

逆にいえば、「理系タイプ」の受検生は苦戦した人も多かったのではないかと思います。

 

 

 

「大問1」の問1、問2は、「図1」と同じようにマス目を数行書いて、条件にしたがってA車、B車、C車を前進させて「状況」を視覚化していけば、比較的容易に答えが出せます。

 

問2は問1よりも条件が複雑になりますが、〔ルール④〕を簡潔に設定すれば10回以内で答えを出せるので、「内容と手順」が理解できれば、時間的な負担はそれほど大きくなりません。

 

また、問3も、定規を使って、条件通りに①と②の間を通るように車③の棒線を引いたりすることで、「時速」の候補を絞り込むことができます。ある程度「見当」をつけて、「横に3マス、縦に5マス」進めばよいと気付くことができれば、解答に近づけます。

 

「理系」が苦手な生徒にとっては、時速を求めて「部分点」を確保できれば、非常に大きな加点となります。

 

 

「大問1」は、「手作業」によって解答を導くことができるものでした。

普段は「算数」で点数を落としてしまうタイプの生徒のなかで、今回の問題が有利に働いた受検生がいるかもしれません。

一方で、問2の説明を理解しきれなかったり、問3に対応できなかったりした受検生も、多くいたのではないかと思います。

 

 

 

「大問2」の問1では、「歴史」の出題がありました。

 

「歴史」の問題は初出だったので、対応できなかった受検生も多かったと思います。

 

ちなみに、私は、本年度「歴史」が出題されると予想していました。

1月14日のブログに書いています。いやあ、本当に出てしまいましたね。

 

 

しかし、この問題は難しかったと思います。

 

年表の貴族・武士の政権の変遷という「テーマ」を読み取ることが求められていますが、これはちょっと厳しかったかもしれません。

 

ほとんどの受験生は、年表で挙げられている2人の「3代将軍」のうち、金閣を建てたのは足利義満であると知っています。

しかし、解答に「何」を書いていいのかわからなかった受検生が多かったはずです。

 

問題の構造に気づいた一部の生徒は、1394年のできごとを解答に組み込んで、部分点を得たかも知れません。

 

おそらく、「武士」と「貴族」というワードを用いていれば、まとまった得点になるのでしょう。

 

また、「寝殿造」が貴族の邸宅であることもヒントになっていますが・・・。

 

 

問2は、「右京」と「左京」が、右左「逆」となること、「大通りごと」の区画になることに注意しなければなりませんでした。

 

 

ちなみに、公立中高一貫校受検対策の教材に「アインストーン」というものがあるのですが、改訂される前の古い版に、類例が載っていました。

同じように西本願寺と東寺の住所を問う問題です。

それをやったことのある受検生は有利だったかもしれません。

 

 

 

問3は、「数値」の問題ですが、計算が、複雑ではありません。

やはり、「文系より」の生徒に有利だったと思います。

 

解答には、「堰の改良」が「カラフトマス」が川を遡上できるようにするためのものであることを書く必要があります。

 

 

 

「大問3」は理科ですが、「生物」だったので、やはり、「理系」全般が苦手な受検生にとっては「助かる」出題になりました。

 

問1は、幼虫の4個目の節の模様に惑わされなければ、正解を導くことができます。

問2は、「割合」を見落としてしまう受検生がいるかもしれません。

問3は、「最後」の問題ですが、「手につく」問題なので「先」に解いておくべき問題でした。

 

 

 

全体としては、昨年度に比べて「難化」したように思いますが、やはり、受検生の「タイプ」によって、本年度の問題の印象は大きく変わると思います。

 

ボーダーはあまり高くならないような気がしていますが、どうでしょうか。

 

 

いずれにしても、「取り急ぎ」のチェックです。

見落としや勘違いがあるかもしれませんが、ご容赦ください。

 

 

 

(ivy 松村)