入試の「加点制度」について

私立高校入試の「加点制度」について考えてみましょう。

 

まず、「加点制度」には、「内申」によって「加点」が与えられるものがあります。

それには、「入試相談」をとおす形式のものと、そうでない形式のものがあります。

 

たとえば、法政大学高校は、「内申」によって入試得点に「加点」を行いますが、「入試相談」の必要はありません。

 

一方、帝京大学高校も「内申」によって入試得点に「加点」を行います。しかし、こちらは「入試相談」が必要です。帝京大学高校の受験は、「併願優遇」の「基準」に届いていれば「加点」がもらえることになっています。

これは、いわゆる「加点タイプの併願優遇」です。「併願優遇」と名の付く出願は、必ず「入試相談」が必要なので、中学校の三者面談の際に「併願優遇」で受験したいと伝えておかなければ、「基準」に届いていたとしても、「加点なし」の受験になってしまいます。

 

 

「併願優遇」は、「優遇の内容」によって、2つのタイプに分けられます。ひとつは、「合格の確約」があるタイプです。そして、もうひとつが「加点」がもらえるタイプになるわけです。

 

また、帝京大学高校の「併願優遇」は、「入学の縛り」もありません。

 

帝京大学高校の「併願優遇」は、内申の高い受験生に「加点」を与えるが、合格しても「入学の縛り」がない、というものになります。

 

つまり、法政大学高校と帝京大学高校の受験は、ほとんど同じ「構図」の受験であるというわけです。その違いは、「入試相談」を行って出願するかどうか、というものです。

 

ただし、その加点の仕組みは大きく違います。

法政大学高校の「加点制度」はその区分が細かく設定されています。

帝京大学高校の場合は、「基準」が一律に設けられていて、しかも、それはなかなか「ハイレベル」です。

 

法政大学高校の「加点制度」はホームページに詳細が載っています。

帝京大学高校の「基準」は、学校か塾に聞いてみるとわかると思います。

 

 

「加点」の要素のひとつとして、「内申」を考慮する高校があるということですね。

 

 

 

次に、「入学の縛り」を受け入れる「対価」として得られる「加点」について考えてみましょう。

 

多くの私立高校は、自校への入学を最優先に考えている受験生を「優遇」する制度を設けています。

典型的に、「専願・単願」と呼ばれる出願形式です。

 

「単願・専願」には、2つのバリエーションがあります。

ひとつは、「合格の確約」が得られるものです。この場合、通常は、出願の「基準」が設けられています。

 

もうひとつは「加点」が得られるものです。

受験生は、「合格すれば、必ず入学する」という約束をすることで、入試に有利な「下駄」をはかせてもらえるわけです。

 

もし、第一志望の高校がこの制度を設けている場合には、これを利用しない理由は見つかりません。

 

 

さらに、「加点タイプの単願・専願」を用意している高校について、考えてみましょう。

 

「単願・専願」で出願する受験生に「加点」を与える高校は、その「序列」に傾向が見られます。「難関校の一歩手前」くらいの「ランク」の高校が目立ちます。

 

あまり「ランク」の高くない高校の場合、「加点」ではなく、「合格の確約」を出して、入学する生徒を多く集めようとします。したがって、「加点タイプの単願・専願」が採用されません。

 

また、「ランク」の高い高校の場合は、その高校を第一志望とする受験生が多く集まるので、「単願・専願」というような「インセンティブ」が、適切に機能しません。

 

したがって、「単願・専願」の出願に対して「加点」を行うのは、中位・中堅という位置付けの高校が多くなるわけです。

 

 

「加点タイプの単願・専願」の「受験」も、「入試相談」が必要な場合とそうでない場合があります。

そのうち、「加点タイプの単願・専願」であるという「建前」になっていても、実質的に「合格の確約」を出すような高校の場合には、必ず「入試相談」をすることになります。

 

 

 

「加点」の3つ目の項目は、「複数回受験」です。

 

MARCHの付属校などの人気のある私立上位校の推薦入試の多くは、ほぼ一般受験と同じ形式の「受験」となります。つまり、受験者のうち、合格点に達した者が合格し、そうでなかった者が不合格になるわけです。

結局のところ、こうした高校の推薦入試は、「複数回受験」の機会として機能します。

 

推薦入試が不合格となり、一般受験を受けることになった受験生に対して、「加点」を行う高校がありますが、これは、「複数回受験」をする受験生に対して行う「優遇措置」であると考えることができるわけです。

 

しかし、こうした高校は、推薦入試を出願することができる「内申」の「基準」を設けていることがほとんどなので、本質的には、「内申」と「専願・単願」(推薦入試には「入学の縛り」があるので)を複合させた二重の「指定条件」を満たした生徒に対して行う「加点」であるとみなすべきなのかもしれません。

 

 

また、一般受験でも、複数回の受験日を設けている高校で、2回目(さらに3回目)の入試得点に、「加点」を与える高校もあります。

 

 

 

まとめてみましょう。

 

入試の「加点」の項目は、以下の3つになります。

 

 

①内申

②単願・専願

③複数回受験

 

 

「加点」は、「受験」において、説明不要の、簡潔明瞭な「アドバンテージ」となりますが、それを得るためには、何かしらの「対価」が必要になるわけです。

 

また、「加点」に関しては、その「情報」を持っていなければ、その「権利」を持っていても活用することができません。

 

学校や塾、高校の説明会などをとおして、詳細な情報を集めたうえで検討することが大切です。

 

 

(ivy 松村)

 

 

合格の確約を出す「受験」について考えてみる

「合格の確約」を出す「推薦入試」「単願・専願」「併願優遇」について考えてみましょう。

 

そのためには、便宜的に、「用語」を下記のように定義してみるとわかりやすくなると思います。

(スポーツ推薦や自己推薦等の特殊なものを除いて考えてみます。)

 

 

・「選抜」…入学者を募集し、「合否判定」を行い、合格者に入学の許可を与える

・「受験」…応募した入学希望者の「学力審査」を行う

・「入試」…「学力審査」の方法の一形態、通常はペーパーテストを行う

 

 

今、ここでは、「入試」と「受験」と「選抜」は等式で結ばれる概念ではありません。

「入試」の上位概念が「受験」です。さらに、「受験」の上位概念が「選抜」です。

 

 

「受験」とは、端的に、「学力審査」を課す、あるいは、「学力審査」を受けることをいいます。

 

その「学力審査」の方法は、必ずしも「入試」であるとは限らないということに留意しなければなりません。

 

 

 

「入試」を行わない「受験」が存在します。

 

たとえば、大学受験における「指定校推薦」は、「入試」によって学力を測っているわけではありません。別の形で「学力審査」を行い、合否を判定しているわけです。「指定校推薦」は、学業やその他の活動における「取り組みや業績」を審査し、評価したうえで合格を出すわけです。

 

 

「入試」は、受験生の学力を審査する方法のひとつです。

「学力審査」の方法は「入試」だけではありません。

「入試」とは別の方法で学力を測る「受験」もあるわけです。

 

 

 

「学力」をどうとらえるのか、という問題も絡んできます。「一発勝負のテスト」に強いことが、「学力」の必須条件ではないと考える人も多くいます。また、「運」の要素も入り込んできます。

 

一般的な「入試」である「一発勝負のテスト」では、受験者の総合的な「学力」を適切に測ることができないという考えには、一定の「理」があります。

 

定期テストや授業の課題をしっかりとこなすという「学力」を評価したいと考える高校もあるわけです。もしかすると、「一発勝負のテスト」よりも確かな「学力審査」ができるといえるかもしれません。

 

 

 

「入試」にとらわれない「受験」が想起されます。

形式的に「入試」と名づけられた「試験」を実施しながら、それとは別の基準で「学力審査」を行い、合否を判定する「選抜」です。

 

 

 

よく見渡してみれば、中・長期的な取り組み、積み上げた業績・成果を評価し、合格を与えるような「選抜」は、広く世間一般で行われていることに気づきます。高校受験に即していえば、「中学校の成績」を評価して、「合格の確約」を出すような形態の「受験」です。

 

要するに、「合格の確約」を出す「推薦入試」や「単願・専願」、「併願優遇」などは、「中学校の成績」にもとづいて「学力審査」を行っているといえるわけです。

 

 

さて、ここで重要なのは、これらの形態の「受験」は、「試験」の得点を考慮しないという点です。いわゆる「合格の確約」を出すような「受験」は、「試験」の結果を前提としていません。「中学校の成績」という別の基準を焦点としているからです。

 

また、この場合、「受験」と「選抜」は一体的です。出願資格が、「学力審査」を担っているわけです。そして、出願資格を満たせば、合格が与えられます。

 

「合格の確約」をもらえる「推薦入試」や「単願・専願」、「併願優遇」などは、出願時点で合格を得ることができるわけですが、それは、その時点ですでに「学力審査」を終えて、「合否判定」が完了してしまっているからなのです。

 

これらの形態の「受験」では、一応「試験」を受けることが義務づけられていますが、もちろん、学力を審査することが目的ではありません。

それは、ある種の「儀礼的行為」であると解釈しなければなりません。

 

もしかすると、「受験料」を徴収する名目のためなのかもしれません。

その上で、「試験」という可視的な「儀式」を経て、高校に進学するというプロセスを受験生に提供する意味合いがあるのでしょう。

 

 

 

それでも、釈然としない人もいるでしょう。

それは、「入試」を絶対の基準にして「受験」を考えているからなのだろうと思います。

 

「入試」にもとづいた「学力審査」こそが、もっとも公平な「受験」であり、その結果に準じて「合否判定」を行わなければならないという社会通念が強くあるのも事実です。

 

しかし、上述してきたように、「入試」は「学力審査」の方法のひとつであって、唯一の方法であるというわけではありません。

ですから、「中学の成績」をもとにして「合格の確約」を出すような「受験」に対して、「試験の得点」を論拠にして論難しようとするのは、どちらかというと的外れな考えです。

 

「入試」を絶対視する考え方は、「受験」(あるいは「選抜」)という制度を画一的に捉え過ぎているように思います。

 

「入試」を基準にして「受験」を考えると、さまざまなものを見落としてしまうでしょう。

 

 

 

(ただし、一点、念を押して付け加えなければなりません。「完全に」公的な資金によって運営されている公立学校の「選抜」は、やはり、誰もが納得のいく形を追求しなければならないと思います。ですから、都立高校および国立大附属高校は、「入試」に比重を置いた「受験」を行わなければならないと考えます。)

 

 

 

(ivy 松村)

 

 

受験パターンについて④(「単願」・「専願」)

⑤私立高校「一般入試」

 

 

a)私立高校「単願」・「専願」

 

 

私立高校の「一般入試」にも、「入学の縛り」がある受験様式があります。

それは、「単願」あるいは「専願」と呼ばれているものです。

 

「単願」「専願」には、大きく分けて以下のようなバリエーションがあります。

 

・「合格の見込み」がもらえる

・「入試得点」に加点してもらえる

 

 

前者は、出願の時点(正確には「入試相談」の時点)で、進学先が(ほぼ)決定となります。

後者は、入試に、有利になります。

 

 

「合格の見込み」が出されるタイプの受験には、出願の「基準」が設けられています。

 

私立の「一般入試」で「合格の見込み」を出す「単願」や「専願」は、およそ「推薦入試」よりも低い「基準」になっています。ですから、「推薦」に「基準」が足りなかった生徒が「単願」「専願」に回って出願するというケースも見られます。

 

 

 

いずれの「基準」も、中学校の「評定」を基本としています。

たとえば、中学の「評定」は5段階・9教科ですから、満点は「45」となりますが、ある私立高校は、評定が「42」以上の受験生に「合格の見込み」を出すわけです。

また別の高校は「40」、また別の高校は「38」というように、高校やコースなどによってそれぞれが「基準」を設けています。

5教科・3教科の「基準」を設けている高校もあります。5教科・3教科それぞれの「基準」のどれかを満たせばよい高校もあれば、いずれの「基準」も満たしていなければならない高校もあります。

 

 

さらに、「評定」以外の「基準」を認める高校もあります。

 

以下のような項目に当てはまる生徒に対して、合計で2点程度の「加点」を認めている高校が多くあります。ざっくりと調べて見つかったものを挙げます。

 

(念のため述べておきますが、当然、それぞれの学校によって「基準」が違います。)

 

 

・漢検、英検、数検などの3級もしくは準2級

・出欠席日数(皆勤など)

・生徒会活動

・生徒会長、生徒会役員

・委員会活動

・委員長、副委員長

・部活動実績

・部長、副部長

・クラス委員

・校外のクラブチームでの大会実績

・コンクールやコンテスト等の実績

・文化活動、芸術活動

・留学、海外生活経験

 

 

 

上記のような、「証明書」を示したり、中学校が「事実」を保証したりすることができるような項目だけでなく、「幅の広い基準」もあります。

 

下記参照:

 

 

・ボランティア活動

・教会活動

・HR活動

・課外活動

・生徒会・委員会・行事等で活躍

・学校内諸活動においてリーダーとしての活動

・茶道・華道・書道などの特技

・学校行事で貢献

・特別活動実績

・中学校長が特に推薦する者

 

 

このあたりの項目の扱いは、かなり「デリケートなもの」になるのだろうと思います。

これまで、自分が中学生活の中で「どう振る舞ってきたのか」によって、その項目が「有効」になるのかどうかが決まるのでしょう。

 

 

また、「縁故関係」の項目を設けている高校も多くあります。

卒業生(同窓生)の子弟や兄弟姉妹、在校生の兄弟姉妹に加点がもらえるわけです。

 

この項目に「違和感」を覚える人もいるかもしれません。

しかし、実は、欧米の私立学校(や私立大学)では、日本とは比較にならないほど公然と、縁故入学が認められています。これは、(政府が設置するのではない民間の)私立学校の「設立理念」や「運営目的」、「存在意義」などと関係しています。

(これに関しては、また、機会があれば書こうと思います。)

 

 

 

自身が第一志望としている私立高校に、「単願」や「専願」の制度が設けられている場合には、当然、その「基準」を満たすための努力が必要になります。

 

一般的に、「フリー」の受験よりも、「単願」「専願」で受験するほうが合格の可能性が高くなります。

 

特に、「合格の見込み」がある「単願」「専願」の出願は、ある受験生にとっては、自分の学力相応以上の高校に進学するチャンスとなります。

 

とにかく、「基準」を満たすことができるように準備していかなければなりません。

 

 

一方、自校を第一志望とする生徒に対する「加点措置」を行うというタイプの「単願」「専願」の場合は、結局「入試得点の勝負」となるわけですから、他の「一般入試」を受験する場合と同様に、得点力を上げるための「受験勉強」をしていかなければなりません。

 

 

 (ivy 松村)

 

そうだ、相談に行こう。

この時期には、高校の「説明会」が数多く開かれます。

 

その中身は、大きく分けると3つのタイプがあります。

 

①高校の授業内容や進学実績など、「魅力」を伝えて生徒募集につなげようとするもの

②入試の制度や方針、問題へのアプローチなどを解説してくれるもの

③進学についての相談にのってくれるもの

 

単独でこうした内容のイベントが行われることもありますが、これらの3タイプを組み合わせた「説明会」が開かれることが多いようです。

 

 

①は、どんな高校なのかを案内するものです。

共通問題の都立高校の「説明会」は基本的にこのタイプです。

「耳よりの情報」が得られることは、あまりないと思います。

率直にいって、このような「説明会」に時間を費やすのは、ちょっと時間がもったいない気がします。夏までに見学しておきましょう。

 

②は、入試問題の傾向や、作問の方針などを高校がレクチャーしてくれるものです。採点基準や、得点配分などを知ることができれば、今後の受験勉強に反映させることができるでしょう。また、得点や合否に関するデータを知ることができる場合もあります。

こうした情報は、過去問演習を行う際に有効な情報となるでしょう。

 

③は、「個別相談」あるいは「入試相談」「受験相談」「進路相談」「事前相談」などと呼ばれているものです。受験しようと考えている高校が「個別相談」を行っている場合には、基本的に出向かれたほうがいいと思います。

 

「相談」というのは、もちろん、「悩み相談」のようなものではありません。

高校側に「合格できる可能性」があるかどうか、を判断してもらうというものなのです。判断の基準は基本的には学校の成績ですが、検定や模試などの成績も総合的に評価してもらえる場合があります。

また、「ぜひ、お世話になりたい」という思いを示すことが、高校にとっても、さらに、受験生本人にとっても重要であることが多いと思います。「なんとしても行きたい」とう思いを「相手」に受け止めてもらうことは、受験に向けての取り組みによい影響をもたらすかもしれません。

 

推薦や単願・専願での受験を考えている生徒で、複数回「個別相談」に行くような例は結構あります。仮内申が出る前と出た後で状況が変わっていることがあるわけですね。また、12月中に「成績」の状況が変わることもあるわけです。結局、一般入試を受けることになったとしても、それが無駄にならなかったということもあるかもしれません。

 

その他、特待生や奨学生など、授業料の優遇の制度について詳しく聞くことができます。

大学進学の実績を上げようと努力をされている私立高校は、優秀な生徒を多く集めたいと考えています。高校側に、そういった生徒であると評価してもらえたときには、授業料の優遇を受けながら「特進クラス」などで手厚い指導を受けることができるかもしれません。

もしかすると、「微妙な都立高校」に進学するよりも、何倍もよい進路となる可能性もあります。

 

「特待生」などの制度は高校によって大きく違っています。

出願の前に「相談」が必要な場合、出願の際に認められる場合、あるいは、入試の成績がよかった生徒に権利が与えられる場合など、様々な形式があります。

また、その内容や基準、審査の方法などは、やはり高校の入試担当の先生に直接聞く方が、詳細をわかりやすく知ることができると思います。

 

当塾にも、入試担当の先生がお見えになって、「特待生」などの制度を詳しく説明してくださることがあります。話を聞かせていただいて、本当に魅力的だなあ、と思うこともけっこうあります。

 

 

 

12月になると、中学校の三者面談が始まりますが、この三者面談で私立の受験校を固めることになります。都立高校は2月に入ってからでも志願変更が可能ですが、私立の推薦、単願・専願、併願優遇などの「しばり」があるタイプの入試を、中学校をとおして受ける場合には、ここが「制限時間」になります。

 

 

12月15日に中学校と高校の間で「入試相談」が行われることになっています。

中学で配布される「年間行事予定」の12月15日に、「入試相談」と記してある中学校があります。中学校としても、「入試相談」は重要な行事のひとつであると考えられているということになります。

 

 

中学と高校の間で行われる「入試相談」は、ある意味で、中学をとおして行う「受験生・家庭」と高校の「相談」であるといえます。中学校が仲介して「相談」を行っているわけです。

 

一方、高校が「受験生・家庭」に向けて開く「個別相談」は、ある意味で、中学を介さない直接の「相談」であるといえます。

必ず中学をとおして「相談」をしなければいけないというわけではないので、これは制度外のものではありません。「個別相談」の制度は一般的に認められたものです。特に、埼玉県など、慣例的に中学の「入試相談」が行われてこなかった地域では、必要とされるものだったのです。

 

 

 

通常であれば、中学をとおして「入試相談」をする方が安心できますし、変ないいかたになってしまいますが、「経済的」です。

しかし、スポーツ推薦のようなちょっと特殊な受験を希望する場合や、直接訊いてみたいことがある場合には、高校で開かれている「個別相談」を利用したほうがいいのかもしれません。

 

なかには、中学との「入試相談」は行うけれども、「受験生・家庭」向けの「個別相談」は行っていない高校もあります。その場合には、もちろん、中学の先生に「相談」をお願いすることになります。

 

 

 

新聞報道等で明らかにされたことですが、塾が「入試相談」を行うことがあるようです。

 

塾のテストで推薦、単願・専願、併願優遇を取れると説明を受けている場合には、それは文部科学省からの「通知」を意図的に無視した「ルール違反」をおかしているということになります。

 

 

一応触れておくと、これが「メリット」になるのは、ごく限られた一部の生徒だけです。

 

 

①まず、推薦などを「塾の基準」で得られたとしても、そのほとんどの受験生は中学校の基準をクリアしているので、わざわざ塾をとおして「相談」をする意味がない

 

②そもそも、学力的に、一般受験で合格できるランクの高校が対象となっている

 

③生徒(と受験料)を集めるために、そのようなことを行っている高校(と塾)に、魅力を感じるかどうか

 

④まともな塾であれば、もっとよい高校を知っていて、別の受験パターンを勧めるはずである

 

 

ということで、塾の「入試相談」を使える人は、「そういう高校」に受験料をお支払いになればいいとは思いますが、もう少しまともな受験パターンというものも考えてみたほうがいいかも知れません。

(「そういう高校 」の大学合格実績は、「装飾」をはがしてみると、やはり微妙です。)

 

 

 

明日も「説明会」に行ってくる生徒がいます。

よい情報を持って帰ってきてほしいと思います。

 

中3は昼過ぎから授業をすることになっているので、その分勉強に遅れが生じますが、後からしっかり追いついて来てください。

 

明日は文法問題で、明後日は早実の過去問です。

 

では、明日もお待ちしております。

 

 

 (ivy 松村)

高校受験を見渡す①(推薦入試と単願・専願入試)

高校入試の入試制度のうち、「推薦入試」と「単願」/「専願」についてみてみましょう。

 

 

一.「推薦入試」

 

推薦入試は、合格したときには入学義務が生じます。ですから、原則として「入学を希望する高校」の受験であるということになります。

 

受験をするうえで、推薦入試が戦略的に活用される場合もあります。

都立高校のように、一般入試とは異なった内容・形式の推薦入試を実施している高校の場合には、それぞれの試験に対して相性というものが出てきます。当然、推薦入試のほうが有利になるタイプの生徒もいます。

また、一般的には、内申は高いが得点力が物足りないタイプの生徒は、推薦入試のほうが向いているといえます。

 

そのような観点から、塾の方でも、生徒の個性を考えて、推薦入試を受けてみたらどうかと提案する場合もあります。

 

 

Ⅰ.「都立高校 推薦入試」(合格すれば入学義務)

 

都立高校の推薦入試には出願の基準はありませんが、あまりにも無謀な出願は、学校の先生に許可されないでしょう。

 

Ⅱ.私立高校 推薦入試

 

①「確約あり」(入学義務)

②「確約なし」(合格すれば入学義務)

 

ほぼすべての私立高校では、出願の基準が設けられています。

内申などによる加点措置が設けられている場合もあります。

 

①は「入試相談」を通して出願します。実質上の進路決定になります。

「確約あり」の場合には、学校の先生から、一般受験の出願を見合わせるように指示があるはずです。

 

②は、通常、難関私立高校で行われるものです。その高校を第一志望としていて、かつ、内申などの基準を満たしている受験生は、推薦入試と一般入試、あわせて2度の受験機会を持つことができます。

 

 

高校によっては、推薦入試の結果が不合格であっても、一般入試に向けて大きなメリットが得られる場合があります。

学校によっては、推薦入試の受験者は、一般入試での加点などの優遇措置を受けられます。

 

 

 

二.「一般入試」

 

Ⅰ.「私立高校一般入試」

 

1.単願 / 専願

 

「単願 / 専願」といういい方には、「その高校しか受験しない」「他の高校も受験するが、受かれば、必ずその高校に進学する」というような定義もあるそうですが、内容としては、「その学校だけに進学したい」という意思を明らかにするものです。

推薦入試と同じく、合格したときには入学義務が生じます。ですから、やはり原則として「入学希望の高校」を受験するということになります。

 

多くの高校で、出願に基準が設けられています。

 

①「確約あり」(入学義務)

②「確約なし」(加点などの優遇あり)(合格すれば入学義務)

 

 

①は、「入試相談」を通して出願します。実質上の進路決定になります。

「確約あり」の私立の推薦入試もそうですが、最もスムーズに生徒の進学先を確定させることができるので、学校の先生は、内申点を持った生徒に対して、このパターンを提示することが多いです。

 

②は、合格したときに、必ずその高校に進学するという約束と引き換えに、加点などの優遇措置を受けるものです。

「第一志望優遇」といったような表記の場合も内容はほとんど変わりません。

 

②の体裁となっていても、実質的には「確約」をもらえる場合もあるそうです。

中学校の先生は、リスクを背負った受験をさせることはありませんので、「合格可能性がわからない」場合には、別の「おさえ」の学校を受けるように指示があるはずです。

当然、「おさえ」の学校は、「しばり」がなく、かつ、確実に合格できるところでなくてはなりません。

 

 

 

「推薦入試」、「専願 / 単願」は、合格とともに入学義務が生じます。ですから、入学するのに十分納得がいく高校がその入試制度を行っていて、さらに、出願の基準を満たしている場合に活用するものです。

 

そして、「確約あり」と「確約なし」では意味合いが違うので注意が必要です。

「確約あり」の場合は、成績や(スポーツなどの)能力にによって進路を確定させるもの、「確約なし」の場合は、「第一志望」の受験が「複数回受験」や「加点」といった部分で有利になるというものです。

 

(ivy 松村)