難しいテストの方がいい

各中学・学年の期末テストの平均点が発表されはじめましたので、それぞれ報告してもらっています。

 

やはり、中学校の定期テストが、全体的に難化しているようです。

平均点は、一昔前よりも下がっているようです。「ゆとり」が払拭されたことも大きいと思います。

 

 

各中学・学年の期末テストの中で、私が「いい問題」だと思ったものは、どれもがかなり低い平均点となっていました。

 

理由のひとつは、単純な暗記では解答できないような、思考力や読解力、表現力を問う問題を私が好んでいるからだろうと思います。

そして、そういった問題は、多くの生徒にとっては苦手な問題となるのでしょう。

 

また、もうひとつの可能性は、学校の授業とテスト問題が対応していないということです。

 

生徒に作問をした先生のことを訊いてみると、「個性的」な人が多いように思いました。テスト問題はきっちりと作るけれど、普段の授業はそこまで綿密に組み立てていないという先生もいるのかもしれません。

良問であっても、その知識や解法を、生徒にていねいに教えていなければ、当然テストで生徒が点を取ることはできません。

 

さらに、普段授業を担当している先生と作問をされた先生が異なることが原因となっている場合もありそうです。大きな規模の中学になると、学年のひとつの教科を複数の先生が担当することになります。先生同士のすり合わせがきちんとなされていないと、授業内容とテスト問題がまったく異質なものになることもあります。

 

 

 

一応念のために付け加えておきますが、それぞれの中学で「やばい先生」がいることも、もちろん把握しています。普段の授業でどのようなことをどのように習っていて、そのうえでどのようなテストが出されたのかも、理解しています。

 

ここで、どの先生がどうなのか、を書き連ねても生産的ではありません。

それよりも、学校の先生に、しっかりと「評価」を受けるためにできるだけのことをしていこうというメッセージを伝えたいと思っているのです。

(婉曲に、注意点や問題点も匂わせているつもりですが。)

 

 

 

「難しいテスト」を生徒のみなさんは嫌なものだと思うでしょうが、ちょっと考え方をかえてください。圧倒的に、疑いようもなく「難しいテスト」のほうがいいに決まっているのです。(もちろん、奇問や悪問を並べたような低質なテストは、論外ですよ。)

 

高い点数のほうが「見栄え」がいいでしょうから、テストの前は、なるべく簡単なテストであってほしいと、多くの人が願います。

しかし、本当に大事なのは、「点数」ではなく、全体の中での自分の「位置」です。

 

たとえば、あるテストが、努力した人も、努力しなかった人も、同じように高得点の取れる簡単なものだったとします。

一部の人には魅力的に思えるでしょうが、テストのためにしっかりとした準備をしてきた人には損害しか生み出しません。

 

 

がんばった人と、がんばらなかった人の差が、くっきりあらわれるようなテストのほうが、テストの役割をしっかり果たしているといえます。

 

生徒の学力をより確実に計りたいという先生であれば、やはり、学力の差がくっきりと現れるテストを作るはずです。私も、学校の先生と同じ立場であれば、努力をしなかった人は、簡単に点を取れないようなテスト作ると思います。

 

テストは、実力を「試す」ものなのですから。

 

 

 

中間テストで5科450点以上の点数を取っていた人は、みな若干点数を落としていましたが、それだけでは成績が低下したとはいえません。

学校が公表する平均点や得点分布グラフを見て、自分の「位置」を確認しておきましょう。

相対的な学力を見ることも重要です。

 

もちろん、点数を取り切れなかったことは反省材料ですので、次はしっかり点数がとりきれるように改善して挑みましょう。

 

 

 

「点数」は、やる気や励みをもたらすものでもあります。

 

ある生徒は、中間テストで5科449点でしたが、期末では453点となりました。

やはり「点数」が上がるのはうれしいものですが、「450点」という「大台」を越えたとなると、喜びもひとしおです。

 

今回の期末では、5科400点越えの生徒も多くいましたが、399点、398点、394点と悔しい点数になってしまった人もいました。

やはり「大台」というのは意識してしまいますよね。

そのくやしさを、エネルギーに変えていこう!

 

すでに、2学期の中間に向けて勉強を始めている人もいます。

 

 

 

学校のテストは、「点数を取らせてあげるテスト」から「学力を計るテスト」へと変質しつつあるように思います。

 

「点数」ばかりにとらわれるのもよくありませんが、点数にこだわりを持つことも大切です。

どんな問題が出てきても、〇点とる!と目標を決めて挑むようにしましょう。

 

 

 

1、2年生は、今週の土曜日が1学期最後の月例テストです。

期待していますので、張り切って挑んでください。

 

 (ivy 松村)

1学期、期末テストのラプソディ②

日野のある中学校の中1国語で出た問題は、ちょっと議論になるかもしれません。

 

文法問題で、主語を特定する問題が何問か出されました。

主語が省略されている場合には×を書き入れなさい、という指示がなされています。

 

その中のひとつに

 

「何だこの車!」

 

という文がありました。

 

後で生徒にきいたのですが、テレビCMのフレーズなのだそうです。

(私はテレビを全く見ないので、流行に疎いのです。)

作問された先生のユーモアがあらわれていると思います。

 

生徒は「×」を書き入れたのですが、正解は「車」だということです。

 

先生の説明の通り、この文は倒置文であると解釈できます。

 

そのうえで、「車」という名詞が主語の役割を果たすには、助詞が必要です。

もし、「車は」というように「は」が付けられているのであれば、これを主語であるとみなすことができます。

しかし、この文では、「車」が主語であることを示すべき助詞が省略されてしまっているので、明確に「車」が主語であるとは言い切れません。

 

必ず主語を書き入れなければならないとしたら「車」を指定するしかありませんが、「×」という選択肢がある以上、私もやはり「×」を選ぶと思います。

 

たとえば、この文の場合、「何だこの車の色は!」という原形があって、そのうちの「の色は」が省略されているととらえることもできます。

そうすると、「車」は主語であるとはいえなくなります。

 

 

日本語は、助詞という「機能語」の働きによって、名詞の「格」を決定する「膠着語」というタイプの言語です。

「格」とは、簡単にいえば、文の中での名詞の役割のことであり、主語も「格」の一種です。

 

日本語が助詞の存在によって主語を表示する言語であるということは、逆にいえば、助詞がなければ主語かどうかは判断できないということなのです。

 

もちろん、口語では、助詞は頻繁に省略され、その際には私たちは文脈で「格」を判断します。しかし、これは国語の文法問題なのですから、「厳密な文」が用いられなければならなかったのではないかと思います。

 

(ちょっと混乱させてしまうかもしれませんが、補足しておきます。「は」という助詞は、主語を示すことが多いので「格助詞」だと勘違いしやすいのですが、実は「副助詞」です。このあたりの説明は、知れば知るほど複雑になります。)

 

 

ちなみに、現代英語は「孤立語」というタイプの言語で、「語順」で格を示します。

そのため、語順を操作することができず、倒置を自由に行えません。

だから、英語の文法問題で「整序(並べ替え)問題」というものが成立するのですね。

 

(言語学などを学んだ人で、英語を「屈折語」だと教わった人もいると思いますが、その特性を考慮すると、現代英語は「孤立語」であるとみなすほかはありません。)

 

 

 

文法問題以外では、この中学の試験問題には良問が多くありました。

登場人物の心情を問う記述問題は核心を突くもので、しかも採点基準がしっかりとしていて信頼できるものでした。全体の作りは非常にていねいで、しっかりと生徒の学力を評価できるものになっていると思いました。

 

 

 

その他、日野の中学校の中1英語の問題で、「象形文字(ヒエログリフ)」「トンパ文字」「英漢字」を答えさせる問題が出ていました。教科書に出ていた内容なので、授業で説明しているのでしょう。多分、「サービス問題」なのだと思います。

 

別の中学では、「英語」のテストで、数ある外国語の中で「英語」を学ぶ意義を述べる記述問題が出されました。

 

 

八王子の中学校の中3英語では、受動態の文を含む3文で、日本文化を紹介させる英作文が出題されました。

当然、都立高校入試を想定されてのことでしょう。

 

一方で、そこまで難度が高くはありませんが、私立高校入試によく出てくる「空欄補充」や「整序」「同意文」なども出題されました。

 

作問をされた先生は、 かなり構成に気を使って作られていると思います。

 

 

 

あらためて、中学の先生方は、手間暇かけて試験問題を作っていらっしゃるのだなと感じました。

 

しかしまた、今回に限りませんが、定期テストの内容が、授業での説明と対応していないものもあって、一生懸命勉強した生徒がちょっとかわいそうに思うこともあります。

また、試験範囲の指示があいまいで、テスト勉強に支障が出た生徒もいます。

あるクラスだけ進度に遅れが出てしまい、解説もないままテストを受けなけばならないこともあります。

 

 

なかには、塾でテスト対策しても点数を取れない問題を作る、と宣言する先生もいらっしゃるようです。実際の問題を見ると、「それほど」ではなくてホッとしましたが、ちょっと考え方、見方を変えていただけると、うれしく思います。

塾で勉強を教わることは「ずる」ではありません。

大事なのは、本質的な学力を身につけた生徒に、正当な評価が与えられることです。

それこそが、公正な教育というものではないかと思います。

 

私は、塾は、学校の「敵」として存在するのではなく、学校の勉強を「補完」する役割を担っているのだと思っています。

一人の生徒が、「正統」な学力を身につけて成長していけるのであれば、塾で学ぼうと、親に教わろうと、通信教育で勉強しようと問題ないと思っています。

 

 

とはいうものの、教育に対する考え方や実践方法は、人によって千差万別ですから、なかなか大変です。だからこそ、定期テストの度に、さまざまな問題が生み出されるのでしょう。

 

 

 

「定期テスト対策」と一口に言いますが、中学の先生の指導方針によっては、教材会社の「ワーク」をやるだけでは対応できない場合もけっこうあります。塾の方でも、いろいろ試行錯誤が必要だと思っています。今後も、腰を据えて指導していきたいと思います。

 

 

生徒たちがどんな問題に挑み、何に直面し、何に困惑しているのか、やはり実際のテストを見なければわからないものですよね。

生徒が「どんな問題を正解し、どんな問題を間違えたのか」を知らないまま、ただ得点だけを聞き取って、一喜一憂することのないようにしたいですね。

 

 

(ivy 松村)

 

1学期、期末テストのラプソディ①

今回の1学期の期末試験でも、ユニークな出題がみられました。

特に、社会は先生方の「個性」が出やすい教科なのかもしれません。

 

 

日野のある中学の中1社会の問題。

 

「時差」の問題が出題されました。

「時差」は、通常中2で出題される内容です。実際、別のいくつかの中学校の2年生の問題に「時差」がでました。

中高一貫校であれば、中1で学習することもあるかと思いますが。

半信半疑で生徒に教えたのですが、そのまま出ていました。

しかも、日本と「西経」の時差を出す問題でした。

「西経」は、日付も変わるので、中2でも最初は理解が大変です。

私が教えた生徒は「時差」の問題は全部正解できたそうですが。

 

また、熱帯、乾燥帯、温帯、亜寒帯、寒帯の雨温図と、都市名(国名)を照応させる問題が出されたのですが、「完答」で配点が「8点」でした。

私だったら、それぞれ1点ずつにしたかもしれません。残り3点は、もう1問作るか、別の問題に振り分けたと思います。

 

 

別の日野の中1社会の問題では、「ジッグラト」を答えさせる問題が出ました。

ちょっとマイナーな出題でしたが、「いいところ」をついていると思います。

 

〈余談ですが、私はずっと『ジグラット』と発音していて、生徒たちはなんか変だと思っていたようです。生徒にも(ちょっと自慢して)伝えましたが、実は、昔「ジッグラト」を見に行ったことがあるのです。私が見たのはイランにあるもので、教科書のものとは違いますが。

現地の発音や英語の発音では『ジグラット』というのです。それがずっと頭の中に残っていたのです。

それで、本物を見て来たといってるくせに発音を間違えている変な人、状態になっていましたが、日本以外では、私の発音の方が通用するのです!(言い訳)

今度写真をお見せしましょう。〉

 

 

記述問題でも、なかなか鋭い問題が出ています。

中国の史書の記述によって、古代の日本の様子がわかることを答えさせる問題が出ました。

また、聖徳太子が小野妹子に持たせた親書に、隋の皇帝の煬帝が激怒した理由を述べさせる問題も出ています。

さらに、聖徳太子~天智天皇~天武天皇の時代を通して、天皇を中心とした律令国家の体制が整えられていったことを書かせる問題も出題されました。

 

ただ、この中学では、ちょっと気になる問題がありました。

大化の改新の年号が問われたのですが、これは、現在の歴史学の研究によれば、「646年」からはじまったと説明されています。

しかし、大化の改新を「645年」とする通説も、世間には根強く残っています。

あえて問題にしたのかもしれませんが、やはりちょっと混乱が起きかねない設問のように思いました。

 

 

八王子のある中学校の中2社会の問題は、相当の学力がなければ太刀打ちできない問題でした。

驚愕するレベルの内容です。

記述の量と内容が、ちょっと信じられないくらいのボリュームです。

 

・朝鮮通信使の目的を答えさせる記述問題。

・絵踏の目的を答えさせる記述問題。

・参勤交代の内容を答えさせる記述問題。

・武家諸法度で城の修理や新たな築城が制限された理由を述べる記述問題。

・江戸時代にオランダが交易を許可された理由を述べる記述問題。

・元禄文化の特徴を答えさせる記述問題。

・寛政の改革と天保の改革における帰郷政策の相違点を答えさせる記述問題。

・異国船打払令が緩和された理由を述べさせる記述問題。

・江戸ではおもに金、大阪ではおもに銀が流通していた理由を述べさせる記述問題。

・江戸時代の諸改革の中で、自分が良いと思うものと悪いと思うものを挙げさせ、その理由を答えさせる記述問題(配点:5点×2)。

 

これとは別に、選択問題が14問、語句筆記問題が21問あります。

 

この中学に通う生徒が「社会が苦手」とよく言っているのですが、何とかして克服させてあげたいと思っています。

 

 

八王子の別の中学の中3社会の問題は、なかなか重厚な作りでした。

 

ヨーロッパ諸国が、産業革命の後に帝国主義政策をとったことで、アジア・アフリカ地域にどのような影響がもたらされたのかを、50字程度で記述する問題が出されました。(原材料・市場・植民地という言葉を用いて)

 

整序問題では、

 

・蛮社の獄→安政の大獄→桜田門外の変→薩英戦争

・薩長同盟→大政奉還→王政復古の大号令→戊辰戦争

 

を、それぞれ時代順に並び替える問題が出されました。

生徒は苦戦していたようですが、作問の意図が明快な、良い問題だと思いました。

 

 

別の中学校では、毎回時事問題が何問か出されるのですが、その中に「個性的」な問題があったみたいです。

 

サッカー女子ワールドカップで、日本女子代表が破った相手国名を選ぶ問題でした。

(調べる気にもなれないので、いまだに知らないままです。)

また、「三菱重工の子会社」が開発した国産ジェット機の名前を答えさせる問題もありました。

 

 (ivy 松村)

 

印象深かった期末試験問題

現在、各中学校の1学期の期末試験の問題を確認中です。

まだ、目を通せていないものや回収できていないものもありますが、確認した中で、印象深いものがいくつかありました。

 

 

英語では、四中の2年の問題が印象的でした。

相当綿密に作りこまれています。率直に、感銘を受けました。

コンセプトも明快です。

「listening」、「grammar」、「reading」、「writing」の各技能を判定する問題を、バランスよく配分しています。

 

いつも、生徒がリスニングに苦戦していたのですが、今回は少し手ごたえがあったみたいです。

 

 

国語では、横山中の3年の問題が印象的でした。

何問か「個性的」な問題もありましたが、私立高校受験を想定していらっしゃるのかと思われる問題も見受けられました。

 

横山中は中間テストがなかったので、2年生の3学期の内容も試験範囲に含まれていました。

八王子市の中学は光村図書の教科書を使っていますが、2年生の教科書に掲載されている大岡信の「言葉の力」と、3年生の教科書に掲載されている森崎和江の「朝焼けの中で」をふまえて、「言葉と私」という題名の200字作文が出題されました。

はっとさせられるコンビネーションで、お見事だと感じ入りました。

 

公立中学の国語の試験で200字程度の作文の出題をよく見かけるようになりました。

当然、都立高校入試を想定されての作問だと思います。

作文の採点は非常に大変です。しかし、あえて作文を生徒に課されているのだと思います。

別の中学の2年生の問題にも200字の作文が出題されました。

 

 

社会では、平山中の1年の問題が印象的でした。

平山中は中間テストもありましたが、その内容も期末試験の範囲に含まれていたので、非常に広範なテスト勉強が求められました。

テストの構成は、基本的な問題と、理解度や学習量によって得点に差が出る問題とのバランスがうまくとれたものになっていると思いました。

 

あえて、租・庸・調などを記号問題に配して、語句筆記問題として「出挙」を出題されていました。これには、思わず唸らされました。

 

その他、鎌倉時代の二毛作、定期市に関する微細な知識が問われました。

平安京遷都の理由とその際の「改革」が問われています。

そして、「氏姓制度」を答える問題が出されました。

実は、これらの知識は、難関私立中学受験では、必ず押さえなければいけないものなのですが、公立中学の社会の教科書の内容からすると、やや高度な知識であるといえるかもしれません。(念のため述べておきますが、これらは「良問」だと思います。)

 

問題の構成や出題の形式なども、何か、非常に「しっくり」くるのですね。

僭越ながら、よく存じ上げている背景をお持ちなのかもしれないと思った次第でした。

 

 

 

時間をかけて、じっくり練り上げられた試験問題を作ってくださる先生に教えてもらえるのは、とても恵まれたことです。

 

次回はしっかり準備をして、高得点を目指そう!

 

 (ivy 松村)

内申点の重要性と定期テスト対策

ようやく、すべての中学校の期末試験が終了しました。

生徒のみなさん、本当にお疲れ様でした。

 

 

全体的な印象として、定期テストが難化していると感じました。

 

保護者の方や塾の教師で、まだ「ゆとり」の頃の定期テストのイメージを持っている人がいらっしゃたら、認識を改めなければならないと思います。

 

問題を見ると、中学の先生方が、張り切ってテストを作成されているのが伝わってきます。

一筋縄ではいかない骨太の問題も数多く見受けられました。

 

実技教科は、「マニアック」な出題をする先生がいらっしゃいますね。

また、社会や国語でも、かなり驚かされる出題が目立ちました。

 

 

 

当然のことながら、都立高校を第一志望に考えている生徒は、中学の成績をできる限り高く保っておかなければなりません。

 

都立高校の「受験」は、中学校の内申点に左右されます。

しかし、焦点は、もはや「入試」における得点に内申点が含まれるというような素朴な事実ではありません。内申点によって、ほぼ、受験校が「振り分けられる」ような時代になってきているということです。

 

「リアリティー」の重心は、内申点の「1」の差が合否を分ける、という観念ではなく、内申点の「1」の差によって受験校が決まる、という認識に移りつつあります。

 

これまでは、内申点を持っていないと「勝負に勝てない」という話だったのですが、今は、「勝負できない」という事態になっているのです。

 

 

 

本年度は、特別選考の廃止と、実技教科をより重視した点数配分とする受験制度への変更がありました。また、今後数年は、マークシート方式の導入によって、問題が易化するのではないかと考えられています。そうなると、「持ち点」のない受験生の「一発逆転」はより厳しくなっていくでしょう。

 

 

さらに、都立高校受験の「激戦化」もあいまって、今後の都立高校受験の流れは、より「安全志向」になっていくと思います。

 

トップレベルの「偏差値」を有した生徒でも、八王子東や立川、国立を狙うのではなく、町田や日野台、「三北」を受験するようなことが、一般的になってくるかもしれません。

 

 

 

最近3年間の、多摩地域の高校の偏差値の推移を見てみましょう。

(晶文社「高校受験案内」2013→2016)

 

武蔵北    (男)65→67      (女)65→67

町田       (男)64→66      (女)64→66

小金井北 (男)62→66      (女)62→66

日野台    (男)61→62      (女)61→64

調布北    (男)61→64      (女)60→61

昭和       (男)58→60      (女)58→61

多摩科技 (男)55→61      (女)55→61

 

 

 

都立の上位校志望者が飽和しているので、志願者の「玉突き」が起き、「2番手校」(共通問題上位校)が軒並み「水準」を上げています。今後は、その影響がさらに「下部」へと波及することとなりそうです。

 

つまり、都立高校受験全体が、難化→安全志向の「玉突き」に巻き込まれることになると考えられるのです。

 

 

高校受験は、大学受験とは違い、「浪人」の選択が現実的ではないので、「保守的」な戦略が基調とならざるを得ません。「合格したい高校」ではなく、「合格できる高校」を受験する決断が非常に重くなってくるのです。

 

 

 

もし、立川高校にぎりぎり合格できるかどうかという生徒が、立川を受けたいと言い出したとしたら、私は、頭の中にいくつかの受験パターンを思い浮かべます。立川高校に相応する私立高校を押さえることが、受験の戦略の基礎になります。しかし、その「ぎりぎり」のラインが高騰しています。

 

一方で、私たちの考え方とは違い、「お決まりの併願優遇パターン」で受験をさせる塾もあるのだろうと思います。立川高校を受ける受験生は、判を押したように「この私立高校」だと。しかし、こちらも、都立高受験が厳しくなってきていることを感じ取っているはずです。

 

考え方は両者対照的ですが、「安全策」へと移行する場合には、結局、同じ方策を取ることになります。立川高校の受験を取りやめ、都立の受験校を「下げる」のです。

 

 

最近、週刊誌の大学受験の高校ランキングの「決定版」や、合格者数以外のランキングなどの特集で、気になったものをパラパラと見たりするのですが、私立高校のなかには、都立高校にずいぶん差を開けられたところもあります。

 

「併願優遇の私立高校」と、立川高校の大学合格実績をよく比べてみると、たぶん、びっくりされるのではないでしょうか。

 

大学の進学実績を比べた場合、100:30ぐらいになるかも知れません。生徒数やその他の条件をそろえた場合には、その比率はさらに大きなものになると思われます。さらに、授業料や校風などの面での負担も考えられます。

 

 

「賭け」としては、あまりにも「リスキー」なのです。

都立高受験がダメだったときの「デメリット」が大きすぎるのです。

 

そして、「安全策」で「2番手校」を受験し、そこに進学する方が、「メリット」が存外に大きいのです。「併願優遇の私立高校」と比べても、進学実績は2倍以上にはなるでしょう。

 

 

 

以前であれば、入試問題の「得点力」を極限まで磨くことで、立川高校の合格を勝ち取るという戦略が「セオリー」でした。合格の可能性をより確実に担保するものは、内申点ではなく、「得点力」だったのです。

 

「自校作成」時代の立川高校の問題は、年度にもよりますが、全体として、国語の点が取りやすく、数学が難しい傾向にありました。ですから、特に数学の得点力が高い生徒は、少々内申点が乏しくても、「特別選考枠」を狙って強気の受験を提案することができました。

 

要するに、内申点を上げるために定期テストの勉強をするよりも、問題演習をこなして「得点力」を上げる「受験勉強」が「有効」だったのです。

 

 

しかし、今は状況が変わってきています。

 

内申点が「足りない」という状況は、立川高校の合格点に届くかどうか、という問題に直面しているのではなく、立川高校を受験するべきかどうか、という命題を突きつけられるということなのです。

 

(いうまでもないことですが、これは「合格できると言えるかどうか」という問題ではなく、「合格できると思えるかどうか」の問題です。)

 

 

 

ivyは、最も定期テスト対策に力を入れている塾のひとつであると自負しています。

 

定期テストの2週間以上前から定期テスト対策用の教材を配ったり、対策講義を行ったりします。

土日や授業のない曜日に、補習や解説授業が行われます。

 

テストの1週間前は、通常授業の時間を、テスト勉強に使えるようにします。

 

そうすると、生徒は1週間分の授業料の「対価」を受け取っていないではないか、と突っ込まれそうです。

少し説明します。

 

ivyの中学部は、「月例テスト」を授業日以外に行っています。

それに対し、多くの塾は、「授業内」で塾のテストを行っています。

3教科のテストに3時間かけるとすると、毎月あたり0.5週間分の「ロス」を出していることになります。そうすると、年11回の「月例」テストを行うとして、5.5週分、つまり1か月半の授業時間を浪費して、テストを実施しているということになります。

 

ivyは、なるべく入試に近い形で、3教科を連続で受験する経験を積んでもらいたいと思っています。ですので、原則として、毎月第2土曜日に、「月例テスト」のために生徒に集まってもらっています。もちろん、都合のつかない場合には、別日での受験も認めています。

 

ivyが、1週間分の授業時間を使って中学校の定期テスト勉強を行うのは、1、2学期に2週ずつ、3学期に1週ですから、年に5週です。

 

 

しかし、あえていうなれば、実際には、「授業」の時間は減っていないのです。

私は社会の担当ですから、できる限りの時間を取って、学校別の社会の講義を行いましたが、合計で、この2週間の「授業」時間は30時間を超えていると思います。

杉田先生の数学や理科の講義にしてもそうです。

 

その他、生徒の要望にそって、問題や教材、プリント等を用意しました。

1人あたり50枚近くのプリントを渡していると思います。

 

 

 

ivyが定期テスト対策に力を入れるのは、いまや、それが「受験の一部」であるといっても過言ではないからです。

 

 

生徒たちは、真剣に取り組んでいました。

3年生は、勉強の「やりかた」を少しつかんできたように思います。

しかし、1、2年には、まだ、「定期テストの勉強の仕方」が理解できていない人もいますね。

その度ごとの経験を無駄にせず、正しい勉強法を身につけてもらいたいと思います。

それもまた、定期テスト勉強の意義です。

3年になるまでに「形」ができてくるといいなあ、と思っています。

 

(ivy 松村)

 

テスト勉強の日々

小山中と四中は、今日で期末テスト終了です。

二中、七生中、打越中、ひよどり山中、横山中、川口中は今日が初日です。

平山中は明日からスタートとなっています。

金曜日には、すべての学校の期末試験が終わります。

 

 

怒涛の一週間でした。

 

ほとんどの生徒が毎日、テスト勉強に取り組みました。

1人あたり、だいたい毎日5時間くらい塾に滞留していたでしょうか。

 

前の土日も、部活や試合などがありました。

十分にテスト勉強の時間が取れない生徒たちも、7時、8時くらいから塾に来て、遅くまで勉強していました。

 

午前中から来る生徒、お昼過ぎから来る生徒、夕方から来る生徒、夜になってくる生徒、一日が目まぐるしく過ぎていきました。

 

中3生たちは、連日、11時近くまで、残って勉強しています。

私も、夜9時半過ぎから社会の解説をするのが、最近の日課のようになってきました。

 

あと2日で、喧噪の日々が終わってしまうのも、寂しい気がします。

(静かに勉強している時間を「喧噪」であると感じてしまうのも、不思議な気がします。)

 

 

 

テスト間際になって、プリントが欲しい、問題が欲しいという声が多くなってきました。

コピー機がフル稼働しています。

 

もちろん、それはやる気のあらわれなのでしょうが、一方で、学習計画の面で課題が残りました。

もっと早く要望を伝えてもらいたかった、と思います。

 

直前になって、あわただしく取り組みを始めるのは、やはり、問題です。

2学期以降には改善していきましょう。

(とはいえ、テスト前に、しっかりと試験範囲の単元をおさえきることができたのは、よかったと思います。)

 

 

今まで以上に、充実して準備できた人も多かったはずです。

 

塾に行けば、すでに誰かが勉強を始めています。落ち着きもするし、やる気もみなぎってきます。

学年の垣根がない、というのがこの塾の特長だといえると思いますが、それぞれの生徒が、仲良く刺激し合って、より自分を高めていこうという雰囲気が出来上がっています。

 

 

 

実は、定期テストは、準備をしっかりしさえすれば、結果がよかろうと、悪かろうと、どう転んでも「プラス」になるのです。

 

人を成長へと導くのは、「自信」と「くやしさ」です。

 

「くやしさ」を健全なエネルギーに変えられる人間は強くなれます。

しかし、「くやしさ」は、真剣にならない人間には訪れません。

 

 

逆に、いい加減な準備のままテストを迎えてしまうと、結果がよくても、「マイナス」となります。

そのせいで、テストを「なめる」でしょう?

いい加減な取り組みは、勉強を「麻痺」させるだけです。

 

 

それでも、教師の心情としては、常によりよい点数を取ってほしいと思ってしまうものです。

なかなか達観することができません。

 

思いっきり、力を出し切って、納得のいく点数を取って、みなさんの「基地」に帰ってきてください。

そわそわしながら待っています。

 

 

(ivy 松村)

 

連絡「月例テストの日程と、期末のテスト勉強」

6月13日(土)に実施される予定の中学部の「月例テスト」(学力診断テスト)ですが、本日生徒のみなさんにお伝えした通り、希望者は「前受験」できるようになりました。

 

期末テストが近づいているので、早めに塾の「月例テスト」を終えて、中学校の「テスト対策のための勉強時間」を確保できるようにするためです。

 

6月6日(土)を実施日としますが、それ以外の平日に受験を希望する人は、相談してください。

 

平日受験の場合には、英語のリスニング問題を選択できない可能性があります。

なるべく全員にリスニングの問題を受けてもらえるようにしたいと思っていますが、状況的に無理な場合には、「発音問題」の方を選択して受験してもらうことになります。

 

 

もちろん、6月13日(土)に受験することも可能です。あらためて、全員に希望日を確認しますので、そのときにまた、伝えてください。

 

 

 

期末テストに向けて、そろそろギアをあげていきましょう。

授業のない日、土日にも教室を開放しますので、テスト勉強に活用してください。

 

「テスト範囲がまだわからない」という言葉は禁止です。

 

聞かれたら、「たぶん、この辺りまでが範囲に含まれそうだ」ということを教えてください。

 

テスト範囲が発表されていないことは、こちらもわかっています。

テストまでの残りの授業数や、先生のペースなどを勘案すれば、おおまかな予想をたてることができるはずです。

今、自分が何の単元の何の項を勉強しているのかを意識していない、ということがないようにしてください。

 

 

テスト範囲が確定してからテスト勉強をはじめようとする人は、ちょっと勘違いしています。期末試験は、特に科目数も多くなるので、早めに取り組みをはじめなければ、十分な準備をすることができません。

今からはじめたとしても、遅れをとってしまっているくらいです。

早速はじめましょう。

 

 

・学校のプリントやノートを加工した「対策プリント」をつくってほしい人は、早めに相談してください。作成には時間がかかります。

 

 

・教科書準拠の対策プリントや、参考資料が欲しい人は、具体的なページや単元を伝えて下さい。次の日以降に取り組むものを、前もってもらうようにしてください。

(「今から」やる問題が欲しい、という要望を出してくる人は、計画的な学習を行っていないことを自覚する必要があります。)

 

 

・補習や解説を希望する人は、必ず申し込んでください。

特に実技教科などは、みなさんが、学校で習ったことを理解し切っているかどうかを、こちらで把握することが難しい場合があります。手助けが必要であっても、それを伝えなければ、「放置」されてしまう危険があります。

 

 

・質問や相談は、手が空いているときに来てもらえれば、時間を取ることができます。

授業後に質問したり勉強したりしたい人は、11時前までは、教室を使っても大丈夫です。

(1時間以上残って勉強したい人は、お家の人に許可をもらって、そのことを申告してください。)

 

 

・テスト直前、テスト期間中でも単語テストや漢字テスト、語句プリントを行います。

手を抜かないで取り組んでください。

 

 

 

・期末テスト日程

 

※小山中              6月22日(月)、23日(火)、24日(水)

 

※日野四中           6月23日(火)、24日(水)

 

※日野二中           6月24日(水)、25日(木)

 

※川口中            6月24日(水)、25日(木)、26日(金)

 

※七生中              6月24日(水)、25日(木)、26日(金)

 

※打越中              6月24日(水)、25日(木)、26日(金)

 

※横山中              6月24日(水)、25日(木)、26日(金)

 

※ひよどり山中     6月24日(水)、 25日(木)、26日(金)

 

※平山中            6月25日(木)、26日(金)

 

 

 (ivy 松村)

Let’s get together for studying !

毎週火曜日と土曜日は「勉強会」を開催しています。

本日は、学校の授業に対応した「勉強会」を行いました。

 

5月の連休明けに、すぐ中間テストが行われる学校もあります。

今のうちから計画的に学習するように伝えています。

 

今日は、なぜか、中間テストのない学校の生徒が多く来ました。

 

 

 

中2の生徒は、中学校の英語のテキストの精読と解説を行いました。

塾ですでに学習した過去形の内容ですので、文法的な説明を省くことができました。

「NEW CROWN」にそって、語彙や意味の取り方を中心に勉強しました。

「How can I get to ~?」などの質問や答え方や、「get on /get off」「take」などの使い方を説明しました。

 

「get」はいろいろな使われ方をしますね。

わかったり、できるようになったりすることも「get」で表せます。

 

その他、学校の授業の進め方などを確認して、今後どう勉強を進めていくのかを確認しました。

より高い評定を得るために、どういった取り組みが必要で、「効果的」なのかという話をしました。

 

今日英語を勉強しにきたのは中間テストのない学校の生徒でした。

定期テストまで2カ月の期間があります。

今日から「期末テスト」に向けての対策をスタートさせたわけですが、気を抜かずにしっかりと取り組んでいきましょう。

 

 

 

苦手な数学の克服に取り組んでいた生徒もいました。

「数学が苦手」といいますが、数学との「相性」が悪いわけではありません。

何らかのきっかけによって、数学を受け入れる余裕が失せてしまっているのです。

 

けんかをしてしまった友達と、仲直りをしなければならない状況に似ているかもしれません。

 

「勇気」が必要だと思います。

 

関係を取り戻すためには、相手に突き放されてしまうことを覚悟して、それでも相手を受け入れようと決意し、行動しなければなりません。

間違っても、わからなくても、苦痛でも、数学という教科の存在を認めてあげてください。

誠実な態度によって、かたくなな人の心が開かれていくように、地道な努力によって、数学に親しめるようになるのです。

 

まず、「時間がかかる」という認識を持つことが大切かもしれません。すぐに、「やっぱり嫌だ」という結論を出さないこと。

継続して、数学に取り組んでいきましょう。

 

 

 

中1の生徒たちは、歴史について学びました。

まだ、ほとんど学校では授業が行われていません。

今日は、先取りで4大文明と縄文時代までの内容を講義しました。

 

覚えることがたくさんあって、うんざりしますよね。

どうして、川の名前なんかを覚えなければいけないのか、と思ってしまいます。

 

「ナイル川」という言葉を覚えても、生活するうえで得することなどありません。

 

しかし、「ナイル川」は、「知的世界」へのひとつの入口なのです。

 

「ナイル川」は人類最古の文明の一つであるエジプト文明を生み出しました。

大河が、文明の条件となるのは、農耕を可能にするからです。

川は、植物の生育を促す栄養分を下流に運びます。

雨季によって、水量が増え、洪水が起こり、栄養分が土地にいきわたり、農作物を育てるのです。

洪水の時期を正確に知るために暦(太陽暦)が発達します。

計画的な農業がおこなわれるようになり、みんなで協力して、大規模な農耕を行うために、リーダーが現れます。

貯蔵可能な穀物は、所有の対象になり、「富」になります。

「富」が蓄えられるようになって、「貧富の差」が生まれます。

「富」をたくさん持つことができた人と、そうでない人が出てくるからです。

「富」をめぐって争いが起こり、戦争に発展します。

戦争のために、さらに、強い権力を持ったリーダーが求められます。

こうして、人類の歴史に「王」が登場するのです。

「王」は、権力を使って、自分の墓であるピラミッドを作ったのです。

 

 

知識を広げて、いろいろなことがらと結びつけて、関心を深めながら勉強していくと、「社会科」は、どんどん「面白く」なっていきます。

 

 

 

今後、火曜日、土曜日はできる限り「勉強会」に参加することを勧めます。

参加は自由ですが、前もって相談してもらえると、学習計画が立てやすくなります。

 

それ以外にも、土日に勉強時間が取れない中3生は水曜日に、中2生は金曜日にできる限り自習に来るようにしてください。

 

 

テスト範囲がわからないからまだ勉強を始めなくていい、と考えないように。

テストの1週間前からテスト勉強を始めることがゆるされるのは、一握りの優秀な生徒だけです。

私たち凡人は、「計画性」と「継続性」で彼らに対抗するしかないのです。

彼らのマネをしないように。

 

 

一学期が終わった後で、「勉強する時間がなかった」という言い訳を絶対にしないでください。

それを言われたら、本気で怒ります。

思わず、「Get out !」と言ってしまうかもしれません。 (また「get」を使ってしまう。)

 

 

(ivy 松村)

「暗記から逃げない」

都立高校入試が終わっても、息をつく暇もなく、中1、中2生の期末(学年末)テストでした。

 

ずいぶん前から、生徒たちには、重々に、三学期は都立入試があるので、手厚いテスト対策はできない旨を伝えてありました。

 

今回は、「定期テスト対策」ではなく、「自習」と位置付けて、取り組んでもらいました。

ほとんどの生徒が、可能な限り、ほぼ毎日、自習に来ていました。

 

2学期の期末テスト以降に入塾した生徒には対策授業も行いましたが、「自習の仕方」を教え、実践してもらうことが中心でした。

 

 

定期テスト直前の勉強は、「効率的」に行わなければならないことを伝えました。

基本的に、「まとめノート」のようなものの類は効率的ではありません。

だらだらと「文字を書く」という作業を行っていることで、勉強をやっているという気分に浸っているだけです。

ですから、悠長な「ノート作り」をするのではなく、暗記をするように、と指示しました。

 

「ノートにまとめる」というのは、複雑な内容を、じっくりと体に染み込ませて、理解を深めていくための取り組みです。

授業で説明を受けてから、一週間以内に行うべきものです。

 

定期テスト直前は、即効性があり、得点に直結する勉強をしなければなりません。

 

しっかりと学習を積み重ねてきた人は、最終確認や応用的な内容に踏み込めばいいでしょう。

直前になるまで「放置」していて、追い込まれている人は、必死で「暗記」するべきです。

 

 

この機会に、中1、中2の生徒に「暗記の基本」を教えました。

それほど特別なことではありませんが。

時間当たりに記憶する語の数が最も多くなるような取り組み方をすればよいのです。

 

暗記とは、本質的には、実は、脳から情報を取り出すという作業です。

ですから、一生懸命「収納」するのではなく、思い出す作業の回数や時間を増やすべきなのです。

 

「脳に負荷をかける」ということが重要です。

楽して覚えることを望んではいけません。

中学時代の暗記は、「訓練」ですから、とにかく必死で取り組むことが大切です。

一人ひとり、伝えた暗記のやり方を継続して行ってください。

 

 

 

それにしても、勉強が板についてきました。

みなさんの自習の様子を見ながら、しみじみと感慨にふけっていました。

 

どこかの塾のような、「わかった、できた、楽しい、やる気が・・・」云々の、幼稚なことはほとんど言わない塾です。

勉強の価値に気づいてもらえたら、本望です。

 

 

 

来月からは、新学年です。

 

返却されたテストを持って、塾に来てください。

 

さっそく、次の一年の予定と目標を決めましょう。

 

 

(ivy 松村)

内申点のつけられ方

2学期期末テストが佳境に入っています。終了した学校もありますが、今日が山場の学校がほとんどです。(明日まで続く学校もあります。)

 

テストが終わった生徒には感想や手応えを聞いていますが、今までよりよくできた、という科目が多かったようです。

 

今回は、体育、音楽、美術、技家などの実技教科に力を入れて取り組むようにいいました。

特に、1年、2年は都立高校受験を考えたときには、この四教科の成績は重要になってきます。

 

テスト対策で塾に来た生徒には、実技のワークや対策プリントをやってもらいました。

日曜日に、中3の自習の様子を覗いてみると、教室にいる全員が体育のプリントに取り組んでいて、ちょっと不思議な光景でした。

同じ時間に中1は、美術のプリントに取り組んでいました。

 

生徒全員が体育や美術の問題を解いている塾は、なかなかないと思います。

 

中3の学校のテスト勉強は、実質的に、これが最後になります。

今までになく真剣な顔で取り組んでいました。

 

「2学期の内申」が、都立高校受験の調査書に使われたり、ほとんどの私立高校入試の推薦や単願、「併願優遇」の基準に使われたりします。当然、受験のことを考えたら、この期末試験で少しでも高い点数を取って、内申点を上げておかなければなりません。

生徒たちも、そのことを重々理解しています。今までとは違う緊張感が漂っています。

 

 

 

ところで、「2学期の内申」は、どのようにしてつけられるのでしょうか。

 

もちろん、「2学期の成績」をもとにしてつけられるのでしょう。3年生の2学期の学習態度や課題・提出物、試験の点数をもとに評定が出されるというのが一般的な見解です。

 

しかし、インターネットなどには、「中3の2学期の内申」は1・2年生の成績を加味して出すというような情報が載っています。また、3年の1・2学期の成績を合算して出すという情報もあります。

 

3年の2学期だけの成績で「中3の2学期の内申」を出すという説明には疑問を感じる人も多くいます。もしそうであるならば、「中3の2学期だけ頑張ろう」という考えに行きついてしまうからです。その考えは、好ましいものとも思えません。

 

1年生や2年生のときに努力して取ってきた成績は全く考慮されないのでしょうか。無駄になってしまうのでしょうか。

 

 

 

そのことがずっと気になっていて、ある年に、ある地域の中学校を対象に調べてみたことがあります。

 

結論からいえば、学校の先生の回答は、「2学期の成績だけ」を対象にするというものでした。

 

もちろん、それが「建前」なのか、本当のことなのかは、先生の胸三寸であることに変わりがないのですが、公式に、「2学期の内申」の出し方を確かめることができたのは、収穫でした。

 

 

先生が、2学期の成績以外の要素を含めて「2学期の内申」を出したとしても、結局それは外部の人間にはわかりません。

そもそも、先生も人間ですから、感情や印象などが、評定に影響することもあるはずです。

 

 

現在の中学校の評価システムは、「授業を成り立たせるため」に機能している面があります。学校の先生は、意識的に、ときには無意識的に成績評価を、生徒管理のツールとしています。

 

つまり、よく知られているように、「授業で騒いだりしたら、成績が下がる」という「損益意識」を背景にして、生徒におとなしく授業を受けさせているわけです。

 

逆にいえば、受験で有利になるという「インセンティブ」によって、真面目に授業に取り組むように誘導しているということになります。

 

現在の中2から、都立高校入試の内申点における実技四教科の比重を高くすることが決められましたが、その意図は明らかです。5教科に比べて軽く見られがちなこれらの教科を、生徒に真面目に取り組ませるためです。

 

そう考えると、「中3の2学期の成績だけ」で「中3の2学期の内申」を出すというやり方に説明がつきます。

そう伝えることで、生徒は真面目に、真剣に取り組むからです。今まで不真面目だった生徒も、真面目に取り組むようになります。

 

現実に、好ましい効用があるのであれば、その言説や枠組みには意味があると思います。(こういった実利的な結果を重んじる考え方を「実用主義(プラグマティズム)」ということもあります。)

 

ただ、教育関係者が気を付けなければならないのは「成績のため」に勉強するという意識が強くなりすぎないようにすることです。

そのような意識は、学習の本質を損なう恐れがあります。

何のために勉強をするのか、という意義や動機がゆがめられてしまわないように注意しなければなりません。

 

 

1・2年の成績を「3年の2学期の内申」に含めることは少ないと思います。

参考にすることはあるかもしれませんが。

 

これは憶測ですが、行政からの明確な指示がない限り、忙しい学校の先生が、わざわざ生徒の過去の成績をチェックして、それを含めて内申を出すというような「めんどう」なことはしないと思います。そもそも、3年の生徒の成績を評価するのは、3年の教科担任の先生の裁量に任せられているわけですから、その仕組みにのっとって、粛々と評価を下すものだと思います。

 

 

1・2年の通知表の数字は、「中間地点でのタイム」です。加算されるポイントではありません。

しかし、「ゴール」は突然目の前に現れるわけではありませんから、そこに至るまでの積み重ねを疎かにすることはできません。

ゴールを見据えながら、しっかりと自分の成績と向きあい、過程を大切にしながら取り組みを重ねていく人が、結局、最後に良い成績を残すのだと思います。

 

 

3年の1学期の成績を「2学期の内申」に含める先生はいるかもしれません。原則として、1・2学期をとおして、同じ先生が同じ教科を担当します。1人の教科の担任が、同一の視点でもって評価を与えることができるわけです。

印象なども含めて、連続性のある期間の中で、生徒の成長に評価を与えることは、極めて当たり前の行為だと思います。ですから、「2学期の成績だけ」と言いながら、1学期も含めて「2学期の内申」を出す先生がいたとしても、不思議ではありません。

 

また、学年の各教科の担任の先生が相談したり声をかけ合ったりして「調整」するようなこともあるのかもしれません。

(期末テストの前に、三者面談を行っています。)

 

 

いずれにしても、地域や学校、先生によって、成績に対する考え方や成績の出し方やその基準は違っているはずです。

そして、それらは学校の外にいる私たちにはうかがい知ることのできないものです。

 

 

学校の先生は「2学期の成績」で「2学期の内申」を出す、と明言しています。

それは、今、この瞬間を頑張りなさい、というメッセージです。

 

ですから、私たちにできることは、今、目の前の、「やるべきこと」を真剣に一生懸命やるということだけです。

 

結局、結論はシンプルなものでした。(だから、生徒のみなさんには結論しか伝えませんでした。)

 

生徒のみなさん、頑張ってください。

 

(ivy 松村)