各中学・学年の期末テストの平均点が発表されはじめましたので、それぞれ報告してもらっています。
やはり、中学校の定期テストが、全体的に難化しているようです。
平均点は、一昔前よりも下がっているようです。「ゆとり」が払拭されたことも大きいと思います。
各中学・学年の期末テストの中で、私が「いい問題」だと思ったものは、どれもがかなり低い平均点となっていました。
理由のひとつは、単純な暗記では解答できないような、思考力や読解力、表現力を問う問題を私が好んでいるからだろうと思います。
そして、そういった問題は、多くの生徒にとっては苦手な問題となるのでしょう。
また、もうひとつの可能性は、学校の授業とテスト問題が対応していないということです。
生徒に作問をした先生のことを訊いてみると、「個性的」な人が多いように思いました。テスト問題はきっちりと作るけれど、普段の授業はそこまで綿密に組み立てていないという先生もいるのかもしれません。
良問であっても、その知識や解法を、生徒にていねいに教えていなければ、当然テストで生徒が点を取ることはできません。
さらに、普段授業を担当している先生と作問をされた先生が異なることが原因となっている場合もありそうです。大きな規模の中学になると、学年のひとつの教科を複数の先生が担当することになります。先生同士のすり合わせがきちんとなされていないと、授業内容とテスト問題がまったく異質なものになることもあります。
一応念のために付け加えておきますが、それぞれの中学で「やばい先生」がいることも、もちろん把握しています。普段の授業でどのようなことをどのように習っていて、そのうえでどのようなテストが出されたのかも、理解しています。
ここで、どの先生がどうなのか、を書き連ねても生産的ではありません。
それよりも、学校の先生に、しっかりと「評価」を受けるためにできるだけのことをしていこうというメッセージを伝えたいと思っているのです。
(婉曲に、注意点や問題点も匂わせているつもりですが。)
「難しいテスト」を生徒のみなさんは嫌なものだと思うでしょうが、ちょっと考え方をかえてください。圧倒的に、疑いようもなく「難しいテスト」のほうがいいに決まっているのです。(もちろん、奇問や悪問を並べたような低質なテストは、論外ですよ。)
高い点数のほうが「見栄え」がいいでしょうから、テストの前は、なるべく簡単なテストであってほしいと、多くの人が願います。
しかし、本当に大事なのは、「点数」ではなく、全体の中での自分の「位置」です。
たとえば、あるテストが、努力した人も、努力しなかった人も、同じように高得点の取れる簡単なものだったとします。
一部の人には魅力的に思えるでしょうが、テストのためにしっかりとした準備をしてきた人には損害しか生み出しません。
がんばった人と、がんばらなかった人の差が、くっきりあらわれるようなテストのほうが、テストの役割をしっかり果たしているといえます。
生徒の学力をより確実に計りたいという先生であれば、やはり、学力の差がくっきりと現れるテストを作るはずです。私も、学校の先生と同じ立場であれば、努力をしなかった人は、簡単に点を取れないようなテスト作ると思います。
テストは、実力を「試す」ものなのですから。
中間テストで5科450点以上の点数を取っていた人は、みな若干点数を落としていましたが、それだけでは成績が低下したとはいえません。
学校が公表する平均点や得点分布グラフを見て、自分の「位置」を確認しておきましょう。
相対的な学力を見ることも重要です。
もちろん、点数を取り切れなかったことは反省材料ですので、次はしっかり点数がとりきれるように改善して挑みましょう。
「点数」は、やる気や励みをもたらすものでもあります。
ある生徒は、中間テストで5科449点でしたが、期末では453点となりました。
やはり「点数」が上がるのはうれしいものですが、「450点」という「大台」を越えたとなると、喜びもひとしおです。
今回の期末では、5科400点越えの生徒も多くいましたが、399点、398点、394点と悔しい点数になってしまった人もいました。
やはり「大台」というのは意識してしまいますよね。
そのくやしさを、エネルギーに変えていこう!
すでに、2学期の中間に向けて勉強を始めている人もいます。
学校のテストは、「点数を取らせてあげるテスト」から「学力を計るテスト」へと変質しつつあるように思います。
「点数」ばかりにとらわれるのもよくありませんが、点数にこだわりを持つことも大切です。
どんな問題が出てきても、〇点とる!と目標を決めて挑むようにしましょう。
1、2年生は、今週の土曜日が1学期最後の月例テストです。
期待していますので、張り切って挑んでください。
(ivy 松村)