今日は、中2の特訓クラスの生徒と面談を行いました。
その際に、各教科の目標点を達成するために必要な「勉強時間」を出してもらいました。
たとえば、英語の目標点「90点」を取るために必要な「勉強時間」は計6時間、数学の目標点「95点」を取るために必要な「勉強時間」は計5時間…というように。
そうやって、9教科すべての目標点を達成するために必要な「勉強時間」の合計を出し、それを残りの日数で割ってみると…。
1日あたりの「勉強時間」は、7時間とか、8時間とか…。
ちょっと現実的ではありません。
実現が不可能な「計画」ほど、無駄なものはありません。
そうなると、各教科に使える「勉強時間」を減らさなければならないわけです。
目標点を下げるのは、愚かな行動です。
自分が確保できる「勉強時間」を有効に使って、目標点を達成する方法を考えます。
英語の目標点を取るために、6時間使うことができないわけです。
ですから、より少ない時間で、「6時間分」の内容を学習するために、どうすればいいかを考えなければなりません。
まず、無駄を省く。
「次は、何を勉強しようか…」などと考える時間を失くさなければなりません。そのために、「その日」に何を勉強するのか、あらかじめ決めておきましょう。
その「計画」を立てるために、「勉強時間」を消費するのも無駄です。
1日の中で、もっとも「有効に使われていない時間」を活用しましょう。
学校の「休憩時間」。友達とどうでもいい話をして時間を潰すのではなく、「有効」に使ってみてはいかがでしょうか。
あと、ごそごそとカバンをまさぐって、ダラダラと勉強道具を出して、とりかかるまでに何分も時間を消費するのも無駄ですね。
次に、「勉強の濃度」を濃くしなければなりません。
たとえば、1ページ分の英文を覚えるのに15分かけて覚える「予定」を、10分に短縮します。もちろん、「負荷」は大きくなるわけですが、時間を節約できます。
自分の「成長」をリアルにイメージできる人は、「負荷」を段階的に上げていくことで、能力が向上することを知っています。
つまり、10分で覚えようとすれば、10分で覚えられるようになるとわかっているわけです。10分で覚えられるようになったら、さらに、8分で覚えようとします。そうすれば、いずれ8分で覚えられるようになるわけです。
このような「成長のイメージ」は大切です。
これを持たない生徒は、永遠に、15分を基準とします。
「今」は同じくらいの「能力」かもしれませんが、「成長」を重ねることのできる生徒は、いずれ、「半分」の時間で、同じ量の課題をこなすようになるわけです。
「負荷」の増大は、心理的、肉体的な疲労をもたらします。そのため、多くの生徒は「負荷」を大きくすることを嫌がります。
その気持ちは理解できます。
しかし、時間に追われながら課題をこなしたり、問題に対処したりする経験は、自分の「成長」を促すものなのだという認識を持ってもらいたいと思います。
ついでに付け加えて指摘するならば、「時間あたりの処理能力」を上げていくことは、「入試」という観点においても重要なことです。
それから、限られた時間のなかで「成果」を出すには、どのような「やり方」が有効なのか、また、効率的なのか、を理解し、実行することが大切だという話をしました。
「試験勉強のやり方」に関しては、5教科は演習を中心に、実技は「まとめ」を中心に取り組むように話しています。
また、その際の、ノートの使い方を細かく説明しています。
「目標点を取るために必要な勉強時間」という「発想」は、時間に余裕がある段階では、意味があります。
しかし、時間が限られている状況では、使える時間の使い方や「配分」が、戦略的に重要になってきます。
ひとりひとり、残りの「使える時間」を確認しました。
たとえば、1週間後が定期試験日となっている場合、平日に1日4時間、土日に9時間の勉強をするつもりならば、38時間の「勉強時間」を有していることになります。
当然、スマホをいじったり、マンガにふけったり、突然部屋掃除を始めたりしてしまうと、その「持ち時間」は削られていきます。
38時間を「計画どおり」に使うことが前提です。
もし、社会と美術、音楽の目標点を必ず「クリア」したいと考えているならば、これらの教科の「勉強時間」を十分に確保したいわけです。
社会に6時間、美術と音楽に5時間ずつ「配分」すると、残りは22時間です。
それを、たとえば、英数国理に4時間、音楽と技家に3時間ずつ「配分」することができます。
もし、数学が得意で、3時間で十分なのだとしたら、苦手な音楽を4時間にする、というような「微調整」を行います。
全体の「配分」が定まったら、試験日などを考慮しながら、「どの日」に「何時間」、「何」を勉強するのか、具体的な「予定」に落とし込みます。
このとき、注意しなければならないのは、勉強時間をある程度「振り分ける」ことです。
たとえば、音楽に使う「勉強時間」は4時間ですが、これを1日で消化するような「予定」を立ててはいけません。
①金曜日に1.5時間
②月曜日に1.5時間
③水曜日に1時間
というように、4時間を分割して別々の日に振り分けます。
それは、暗記事項などを忘れていないかどうか、の確認をこまめに行うためです。
また、全体の「時間配分」を、勉強の「進捗」によって再度「調整」できるようにするためです。
勉強を進めていくうちに、音楽は4時間では足りなくなった、というような場合は、他の教科の時間を削って、音楽の勉強時間を増やしたり、「やりくり」をして勉強時間を確保するように行動したりして、「調整」を行う必要があります。
全体の「進捗」を「同時進行」で進めていくことで、「ウィークポイント」を探りやすくなり、かつ、「調整」が容易になります。
ひとりひとり、細かに話をしました。
また、クラス全体にも、「計画」を立てることの重要性を伝えました。
しっかりと「計画」を立てて「試験勉強」を進めていきましょう。
来週から期末テストがはじまります。
二中は火曜日からです。
運動会の10日後、というハードスケジュールです。
大変ですが、頑張って乗り越えましょう。
横川中、横山中、みなみ野中は、水曜日からです。
3校は、中間試験がなかったために、試験範囲が広くなっています。
計画的に勉強を進めましょう。
七生中は金曜日に始まって、土日をはさんで月火の日程です。
「間の土日」は、「心理的なトラップ」になりそうなので、気を付けてください。
土日に「依存」し過ぎないように「計画」を立ててください。
3年生の何人かは、部活の「山場」に差し掛かっていて、試験直前に「引退」をかけた大会に挑みます。
本当に、どうにかならないのか、と思いますが、愚痴っていても仕方ありません。
みなさん、ベストを尽くしてください。
そのために、しっかりとした「計画」を立ててください。
頑張れ!
(ivy 松村)