国語 解説「漢字の音訓」

漢字には主に2通りの発音があります。「音読み」と「訓読み」です。

 

・音読み……昔の中国語の発音を再現した読み方

・訓読み……漢字の意味にそった日本語をあてた

 

 

音読みは、「古代中国語」の発音ですから、いってみれば「外国語」ということになります。

ですから、その発音は「日本語の意味」を表していません。

「読み」から意味を類推することができない読み方が、基本的には音読みです。

 

 

訓読みは、昔からある日本語を書き表すのに漢字を用いたものです。

同じ意味内容を持った日本語と漢字を結びつけて、日本語の発音で漢字を読んでいるものです。

つまり、外国の文字である漢字を、日本語を書き表すのに利用しているということになります。

「読み」から意味を類推することができる読み方が、基本的には訓読みです。

 

 

音読み サン セン ソウ モク・ボク ジン・ニン ニチ・ジツ
漢字
訓読み やま かわ くさ ひと

 

 

「サン」と言われても何のことだか迷ってしまいます。

しかし、「やま」と言われれば、隆起した地形や岩土の盛り上がりのことだと了解できます。

 

音読みは、読みが示す「対象」をイメージすることができません。

一方、訓読みは、読みと意味内容が一致しているということになりますね。

 

 

 

ただし、注意が必要です。

長い歴史の中で、音読みの語彙が、日本の生活や文化の中に根付き、身近なものとなっていることがらについて、音読みであるにもかかわらず、訓読みであると勘違いしてしまうことがあります。

 

たとえば、「茶」という漢字は「チャ」という音読みしかありませんが、これを訓読みであると思い込んでいる人もいるかもしれません。

「茶」という飲み物、あるいは植物は、日本文化あるいは日本人にとって、あまりにも身近なものとなってしまっているので、「日本語の発音」のように感じてしまっているのです。

 

 

反面、音節の短い訓読みなどは音読みと間違えやすいので注意しましょう。

 

 

 

◆訓読みと間違いやすい音読み

 

茶(チャ) 肉(ニク) 本(ホン) 絵(エ) 客(キャク)  気(キ)  服(フク) 券(ケン) 札(サツ)

駅(エキ) 番(バン) 菊(キク) 王(オウ) 台(ダイ) 列(レツ) 席(セキ) 具(グ) 区(ク)

恩(オン) 会(カイ) 経(キョウ) 曲(キョク) 軍(グン) 師(シ) 賞(ショウ) 情(ジョウ) 図(ズ)

税(ゼイ) 象(ゾウ) 台(ダイ) 段(ダン) 敵(テキ) 毒(ドク) 熱(ネツ) 票(ヒョウ) 棒(ボウ)

門(モン) 役(ヤク) 漁(リョウ) 礼(レイ) 列(レツ) 和(ワ)  差(サ) 半(ハン)  損(ソン)

得(トク) 楽(ラク) 苦(ク) 死(シ)  欲(ヨク) 愛(アイ)  徳(トク) 悪(アク)  天(テン) 地(チ)

陸(リク) 脳(ノウ) 肺(ハイ)  胃(イ)  液(エキ) 骨(コツ)  脈(ミャク) 金(キン) 銀(ギン)

鉄(テツ) 年(ネン)  週(シュウ) 晩(バン) 別(ベツ)  逆(ギャク) 式(シキ)  線(セン)

円(エン) 辺(ヘン) 点(テン) 角(カク)  球(キュウ) 劇(ゲキ) 詩(シ)  芸(ゲイ)

一(イチ) 二(ニ) 三(サン) 四(シ) 五(ゴ) 六(ロク) 七(シチ) 八(ハチ) 九(キュウ)

十(ジュウ) 百(ヒャク) 千(セン) 万(マン)

など。

 

◆音読みと間違えやすい訓読み

 

相(あい) 天(あま) 息(いき) 市(いち) 初(うい) 魚(うお) 氏(うじ) 内(うち) 産(うぶ)

上(うわ) 重(え) 小(お) 大(だい) 主(おも) 面(おも) 折(おり) 日(か・ひ) 貝(かい)

角(かど) 門(かど) 金(かな) 株(かぶ) 神(かん) 生(き) 黄(き) 君(きみ) 際(きわ) 毛(け)

小(こ) 木(こ) 粉(こ) 言(こと) 事(こと) 異(こと) 声(こわ) 逆(さか) 酒(さか)

幸(さち) 路(じ) 品(しな) 下(しも) 代(しろ) 州(す) 巣(す) 助(すけ) 背(せ・せい)

関(せき) 銭(ぜに) 手(た) 束(たば) 度(たび) 血(ち) 乳(ち) 常(つね) 角(つの) 面(つら)

十(と) 戸(と) 常(とこ) 共(とも) 供(とも) 問(とん) 名(な) 菜(な) 何(なに・なん) 荷(に)

新(にい) 主(ぬし) 音(ね) 野(の) 羽(は) 葉(は) 歯(は) 場(ば) 畑(はた) 機(はた) 初(はつ)

辺(べ) 火(ほ) 程(ほど) 目(ま) 真(ま) 身(み) 実(み) 群(むら) 室(むろ) 女(め) 矢(や)

屋(や) 家(や) 湯(ゆ) 世(よ) 代(よ) 夜(よ) 我(わ) 輪(わ)

など。

 

 

「音読み」「訓読み」をしっかり見分けられるようになりましょう。

 

(ivy 松村)