「試験勉強」の計画

今日は、中2の特訓クラスの生徒と面談を行いました。

 

その際に、各教科の目標点を達成するために必要な「勉強時間」を出してもらいました。

 

たとえば、英語の目標点「90点」を取るために必要な「勉強時間」は計6時間、数学の目標点「95点」を取るために必要な「勉強時間」は計5時間…というように。

 

そうやって、9教科すべての目標点を達成するために必要な「勉強時間」の合計を出し、それを残りの日数で割ってみると…。

 

1日あたりの「勉強時間」は、7時間とか、8時間とか…。

 

 

ちょっと現実的ではありません。

 

実現が不可能な「計画」ほど、無駄なものはありません。

 

そうなると、各教科に使える「勉強時間」を減らさなければならないわけです。

 

 

目標点を下げるのは、愚かな行動です。

自分が確保できる「勉強時間」を有効に使って、目標点を達成する方法を考えます。

 

 

英語の目標点を取るために、6時間使うことができないわけです。

ですから、より少ない時間で、「6時間分」の内容を学習するために、どうすればいいかを考えなければなりません。

 

まず、無駄を省く。

 

「次は、何を勉強しようか…」などと考える時間を失くさなければなりません。そのために、「その日」に何を勉強するのか、あらかじめ決めておきましょう。

 

その「計画」を立てるために、「勉強時間」を消費するのも無駄です。

 

1日の中で、もっとも「有効に使われていない時間」を活用しましょう。

学校の「休憩時間」。友達とどうでもいい話をして時間を潰すのではなく、「有効」に使ってみてはいかがでしょうか。

 

 

あと、ごそごそとカバンをまさぐって、ダラダラと勉強道具を出して、とりかかるまでに何分も時間を消費するのも無駄ですね。

 

 

 

次に、「勉強の濃度」を濃くしなければなりません。

 

たとえば、1ページ分の英文を覚えるのに15分かけて覚える「予定」を、10分に短縮します。もちろん、「負荷」は大きくなるわけですが、時間を節約できます。

 

 

自分の「成長」をリアルにイメージできる人は、「負荷」を段階的に上げていくことで、能力が向上することを知っています。

つまり、10分で覚えようとすれば、10分で覚えられるようになるとわかっているわけです。10分で覚えられるようになったら、さらに、8分で覚えようとします。そうすれば、いずれ8分で覚えられるようになるわけです。

 

このような「成長のイメージ」は大切です。

これを持たない生徒は、永遠に、15分を基準とします。

 

「今」は同じくらいの「能力」かもしれませんが、「成長」を重ねることのできる生徒は、いずれ、「半分」の時間で、同じ量の課題をこなすようになるわけです。

 

 

「負荷」の増大は、心理的、肉体的な疲労をもたらします。そのため、多くの生徒は「負荷」を大きくすることを嫌がります。

 

その気持ちは理解できます。

 

しかし、時間に追われながら課題をこなしたり、問題に対処したりする経験は、自分の「成長」を促すものなのだという認識を持ってもらいたいと思います。

 

 

ついでに付け加えて指摘するならば、「時間あたりの処理能力」を上げていくことは、「入試」という観点においても重要なことです。

 

 

 

それから、限られた時間のなかで「成果」を出すには、どのような「やり方」が有効なのか、また、効率的なのか、を理解し、実行することが大切だという話をしました。

 

「試験勉強のやり方」に関しては、5教科は演習を中心に、実技は「まとめ」を中心に取り組むように話しています。

また、その際の、ノートの使い方を細かく説明しています。

 

 

 

「目標点を取るために必要な勉強時間」という「発想」は、時間に余裕がある段階では、意味があります。

しかし、時間が限られている状況では、使える時間の使い方や「配分」が、戦略的に重要になってきます。

 

ひとりひとり、残りの「使える時間」を確認しました。

 

 

 

たとえば、1週間後が定期試験日となっている場合、平日に1日4時間、土日に9時間の勉強をするつもりならば、38時間の「勉強時間」を有していることになります。

 

当然、スマホをいじったり、マンガにふけったり、突然部屋掃除を始めたりしてしまうと、その「持ち時間」は削られていきます。

 

38時間を「計画どおり」に使うことが前提です。

 

 

もし、社会と美術、音楽の目標点を必ず「クリア」したいと考えているならば、これらの教科の「勉強時間」を十分に確保したいわけです。

 

社会に6時間、美術と音楽に5時間ずつ「配分」すると、残りは22時間です。

 

それを、たとえば、英数国理に4時間、音楽と技家に3時間ずつ「配分」することができます。

 

もし、数学が得意で、3時間で十分なのだとしたら、苦手な音楽を4時間にする、というような「微調整」を行います。

 

全体の「配分」が定まったら、試験日などを考慮しながら、「どの日」に「何時間」、「何」を勉強するのか、具体的な「予定」に落とし込みます。

 

このとき、注意しなければならないのは、勉強時間をある程度「振り分ける」ことです。

 

たとえば、音楽に使う「勉強時間」は4時間ですが、これを1日で消化するような「予定」を立ててはいけません。

 

①金曜日に1.5時間

②月曜日に1.5時間

③水曜日に1時間

 

というように、4時間を分割して別々の日に振り分けます。

 

 

それは、暗記事項などを忘れていないかどうか、の確認をこまめに行うためです。

 

また、全体の「時間配分」を、勉強の「進捗」によって再度「調整」できるようにするためです。

 

勉強を進めていくうちに、音楽は4時間では足りなくなった、というような場合は、他の教科の時間を削って、音楽の勉強時間を増やしたり、「やりくり」をして勉強時間を確保するように行動したりして、「調整」を行う必要があります。

 

全体の「進捗」を「同時進行」で進めていくことで、「ウィークポイント」を探りやすくなり、かつ、「調整」が容易になります。

 

 

ひとりひとり、細かに話をしました。

また、クラス全体にも、「計画」を立てることの重要性を伝えました。

 

しっかりと「計画」を立てて「試験勉強」を進めていきましょう。

 

 

 

来週から期末テストがはじまります。

 

二中は火曜日からです。

運動会の10日後、というハードスケジュールです。

大変ですが、頑張って乗り越えましょう。

 

横川中、横山中、みなみ野中は、水曜日からです。

3校は、中間試験がなかったために、試験範囲が広くなっています。

計画的に勉強を進めましょう。

 

七生中は金曜日に始まって、土日をはさんで月火の日程です。

「間の土日」は、「心理的なトラップ」になりそうなので、気を付けてください。

土日に「依存」し過ぎないように「計画」を立ててください。

 

 

3年生の何人かは、部活の「山場」に差し掛かっていて、試験直前に「引退」をかけた大会に挑みます。

本当に、どうにかならないのか、と思いますが、愚痴っていても仕方ありません。

 

 

みなさん、ベストを尽くしてください。

そのために、しっかりとした「計画」を立ててください。

 

 

頑張れ!

 

 

(ivy 松村)

 

 

英語の試験問題について考えたこと

生徒には、期末試験が終わった教科の問題用紙を持ってきてもらって、どんな問題が出たのかチェックしています。

 

 

英語は、難化している学校が多いと感じます。中間テストでも、生徒たちは特にリスニングに苦戦をしたようです。

 

定期テストで出題されるリスニングの放送の、原稿を読むスピードがとても速くて聞き取れない、という生徒が多くいます。

 

学校の先生は、多分、教材会社から提供を受けた音源でリスニング問題を作るのだろうと思います。今年は教科書が改訂されたので、リスニングの素材も一新されたのでしょう。

 

直接その放送を聞いていないので何ともいえない部分があるのですが、近年の「英語学習のリスニング」の音声は、よりいっそう、一般的な表現を使って自然な口調で話されるものが使われるようになってきた印象です。

 

 

入試問題のリスニングも、この2、3年で急激に「難化」しています。

特に私立難関校の問題は、「へヴィ」です。

青山学院や明大明治のリスニングは「量」と「スピード」だけでなく、「思考力」を問うような問題が増加していますが、さらに、アナウンサー然としたはっきり聞き取りやすい発音の音声ではなく、「普通の人の声」が使われるようになってきました。

 

英語を使った「実際の生活」を想定しているわけです。

 

 

「中学生に求められる英語」が、「勉強のための英語」ではなく「実践的な英語」になってきているのでしょう。

 

その「方向性」が、教材や入試問題におけるリスニングの「難化」を推し進めているように思います。

 

 

 

最近の中学の英語の定期テストに見られる傾向は、さらに2点あります。

 

ひとつは、英作文の重視です。

状況に合致した発話内容を英文で書かせたり、3文程度の自己紹介や説明文を書かせたりする問題が多く出されるようになりました。

 

もうひとつは、「初見の文章題」です。

授業で一度も扱われていない文章を用いた作問が増えています。

 

 

「聞く」「書く」「読む」「話す」という「4技能」にもとづく評価に厳格な先生が増えてきたのだと思います。

 

(生徒によると、英語の授業では「スピーチ」や「プレゼン」などをすることもあるそうなので、「話す」という技能は、定期試験ではなく授業内で評価する仕組みになっているようです。)

 

 

 

一般的に、「対応力」が求められる出題の比重が高まると、試験の難度は大きく上昇します。

 

上記のような試験は、「反復的な学習」を行うだけでは得点を伸ばすことが困難です。真面目に、地道に取り組むだけでは点数を取れないわけです。

 

 

 

いろいろ思うところはあるのですが、ひとつの懸念が想起されました。

それは、「学力判定」という「出口」だけが、さらに「実践的な英語」へと傾斜すれば、「英語の格差」がより広がっていくのではないかということです。

 

 

中等教育(や初等教育)で「実践的な英語」を身につける機会を増やし、日本人の「英語力」を高めるのだ、というような「牧歌的な期待」の実現には、「コンテンツ」の充実が不可欠です。

 

しかし、「実践的な英語」を身につけるために必要な「指導」を、学校の授業だけでまかなうことは難しいわけです。

 

したがって、処方箋のないままに現状が固定化されてしまえば、「実践的な英語」を身につける「リソース」を生活環境の中に持っている生徒が、そのアドバンテージを活かして「優秀な学業成績」を手にする反面、そうではない多くの生徒は、「実践的な英語」が求める「結果」に到達できず、英語に疎外されるわけです。

こうして、英語教育の「空洞化」と「二極化」が強まるかもしれません。

 

 

塾としての「ソリューション」のひとつは、英検の活用なのでしょうか。

 

 

 

生徒たちが格闘してきた英語の問題を見ながら、ちょっと考えました。

 

 

 

さて、七生中、打越中、加住中、横山中、二中、四中は、明日が期末試験の最終日です。

 

生徒のみなさん、頑張ってきてください。

 

 

(ivy 松村)

 

「呉音・漢音・唐音」

土日は定期テスト対策を行っています。

明日、6月19日(日)も2時から校舎を開けますので、是非、テスト勉強に使ってください。

 

 

 

八王子の中学の3年生の国語の期末試験で、「呉音・漢音・唐音」が出題されるようです。

 

 

・呉音…奈良時代以前に伝えられた音読み。長江下流域の発音。仏典などに見られる。

・漢音…奈良時代から平安時代に伝えられた音読み。北方地方(隋唐 洛陽・長安)の発音。

・唐音…鎌倉から江戸にかけて伝えられた音読み。

 

気をつけなければならないのは、「唐の時代」(7~10世紀)に日本に伝えられたのは「漢音」であるということです。また、「宋・(元)・明・(清)の時代」に伝えられたのが「唐音」です。

 

つまり、「漢音」は「漢」が滅びた後に日本に伝わった音です。

そして、「唐音」は「唐」が滅びた後に伝わった音です。

 

「名称」と「伝えられた時代の中国王朝」が異なっていることに注意しましょう。

 

 

 

それぞれの音を比べてみましょう。

 

 

 呉音  漢音  唐音
ギョウ コウ アン
行列(ギョウレツ) 行動(コウドウ) 行脚(アンギャ)
キョウ ケイ キン
東京(トウキョウ) 京阪(ケイハン) 南京(ナンキン)
キョウ ケイ キン
経文(キョウモン) 経営(ケイエイ) 看経(カンキン)
ミョウ メイ ミン
明日(ミョウニチ) 明白(メイハク) 明国(ミンコク)
ズ   トウ ジュウ
頭上(ズジョウ) 先頭(セントウ) 饅頭(マンジュウ)
ガイ ウイ
外道(ゲドウ) 外交(ガイコウ) 外郎(ウイロウ)

 

 

 

 

日本人は、「唐音」に非常に特異な印象を受けるでしょう。それは、歴史の中で中国語が激しく変化したからです。言語は、年月とともに変化していきます。

 

※「唐音の例」・・・扇子(センス)、杜撰(ズサン)、提灯(チョウチン)、胡散(ウサン)、椅子(イス)、箪笥(タンス)、普請(フシン)、瓶(ビン)、鈴(リン)。

 

 

 

中国語の発音は、時代や地域によって変化しています。日本に伝わった音が、いつ、どの地域から伝わったかによって、漢字の読み方が違っているのです。

 

少し乱暴な説明が許されるのであれば、「明」という字の中国語の発音が「ミョウ」→「メイ」→「ミン」という変化をしてきたのだということになります。そして、それぞれの発音が、順次日本にもたれされたわけです。

 

 

「明」という字は「現代中国語」の共通語(北京官語、普通語と呼ばれる)では「míng」と発音します。「míng」は、日本人の耳には「ミン」と聞こえます。

つまり、「明」という漢字を「ミン」と読む「唐音」は、「現代中国語」に最も近い音なのです。

 

一方、「ミョウ」という「呉音」は、古代中国語の発音を模写したものです。

 

言ってみれば日本人は、1000年以上前の中国語の発音を維持しているわけです。

 

もちろん、実際には、日本語の発音システムには存在しない要素(声調)があるので、正確な音を模倣しているわけではありませんが。

 

 

 

「唐」の時代より前の中国語の発音は失われています。古代中国語の「発音」は言語学における「謎」のひとつです。

面白いことに、古代の中国語の発音を再現するのに、日本語の音読みが「ヒント」になることがあるのだそうです。

 

言語は、文化の中心地から遠い場所に、古い形式が保存されることがあります。「呉音」や「漢音」は、その一例であるといえます。

 

 

 

中学3年生は、2学期に、学校で「魯迅」(ろじん)という中国の作家の作品、『故郷』を学習します。

その作品は、日野市の教科書(光村図書)では106ページ、八王子市の教科書(教育出版)では162ページに掲載されています。

 

「中国近代文学の偉大な父」である魯迅は、若いころに日本に留学していました。

日本で魯迅を驚かせたことのひとつが「漢字の発音」だったのだそうです。

 

中国ではすでに失われてしまった古い時代の中国語が、まだ、日本で「活きている」ということを知った魯迅は、大きな衝撃を受けたのでした。

 

 

 

何人かに「呉音・漢音・唐音」の説明のプリントを配りました。他にも欲しい人には差し上げるので声をかけてください。

 

(ivy 松村)

難しいテストの方がいい

各中学・学年の期末テストの平均点が発表されはじめましたので、それぞれ報告してもらっています。

 

やはり、中学校の定期テストが、全体的に難化しているようです。

平均点は、一昔前よりも下がっているようです。「ゆとり」が払拭されたことも大きいと思います。

 

 

各中学・学年の期末テストの中で、私が「いい問題」だと思ったものは、どれもがかなり低い平均点となっていました。

 

理由のひとつは、単純な暗記では解答できないような、思考力や読解力、表現力を問う問題を私が好んでいるからだろうと思います。

そして、そういった問題は、多くの生徒にとっては苦手な問題となるのでしょう。

 

また、もうひとつの可能性は、学校の授業とテスト問題が対応していないということです。

 

生徒に作問をした先生のことを訊いてみると、「個性的」な人が多いように思いました。テスト問題はきっちりと作るけれど、普段の授業はそこまで綿密に組み立てていないという先生もいるのかもしれません。

良問であっても、その知識や解法を、生徒にていねいに教えていなければ、当然テストで生徒が点を取ることはできません。

 

さらに、普段授業を担当している先生と作問をされた先生が異なることが原因となっている場合もありそうです。大きな規模の中学になると、学年のひとつの教科を複数の先生が担当することになります。先生同士のすり合わせがきちんとなされていないと、授業内容とテスト問題がまったく異質なものになることもあります。

 

 

 

一応念のために付け加えておきますが、それぞれの中学で「やばい先生」がいることも、もちろん把握しています。普段の授業でどのようなことをどのように習っていて、そのうえでどのようなテストが出されたのかも、理解しています。

 

ここで、どの先生がどうなのか、を書き連ねても生産的ではありません。

それよりも、学校の先生に、しっかりと「評価」を受けるためにできるだけのことをしていこうというメッセージを伝えたいと思っているのです。

(婉曲に、注意点や問題点も匂わせているつもりですが。)

 

 

 

「難しいテスト」を生徒のみなさんは嫌なものだと思うでしょうが、ちょっと考え方をかえてください。圧倒的に、疑いようもなく「難しいテスト」のほうがいいに決まっているのです。(もちろん、奇問や悪問を並べたような低質なテストは、論外ですよ。)

 

高い点数のほうが「見栄え」がいいでしょうから、テストの前は、なるべく簡単なテストであってほしいと、多くの人が願います。

しかし、本当に大事なのは、「点数」ではなく、全体の中での自分の「位置」です。

 

たとえば、あるテストが、努力した人も、努力しなかった人も、同じように高得点の取れる簡単なものだったとします。

一部の人には魅力的に思えるでしょうが、テストのためにしっかりとした準備をしてきた人には損害しか生み出しません。

 

 

がんばった人と、がんばらなかった人の差が、くっきりあらわれるようなテストのほうが、テストの役割をしっかり果たしているといえます。

 

生徒の学力をより確実に計りたいという先生であれば、やはり、学力の差がくっきりと現れるテストを作るはずです。私も、学校の先生と同じ立場であれば、努力をしなかった人は、簡単に点を取れないようなテスト作ると思います。

 

テストは、実力を「試す」ものなのですから。

 

 

 

中間テストで5科450点以上の点数を取っていた人は、みな若干点数を落としていましたが、それだけでは成績が低下したとはいえません。

学校が公表する平均点や得点分布グラフを見て、自分の「位置」を確認しておきましょう。

相対的な学力を見ることも重要です。

 

もちろん、点数を取り切れなかったことは反省材料ですので、次はしっかり点数がとりきれるように改善して挑みましょう。

 

 

 

「点数」は、やる気や励みをもたらすものでもあります。

 

ある生徒は、中間テストで5科449点でしたが、期末では453点となりました。

やはり「点数」が上がるのはうれしいものですが、「450点」という「大台」を越えたとなると、喜びもひとしおです。

 

今回の期末では、5科400点越えの生徒も多くいましたが、399点、398点、394点と悔しい点数になってしまった人もいました。

やはり「大台」というのは意識してしまいますよね。

そのくやしさを、エネルギーに変えていこう!

 

すでに、2学期の中間に向けて勉強を始めている人もいます。

 

 

 

学校のテストは、「点数を取らせてあげるテスト」から「学力を計るテスト」へと変質しつつあるように思います。

 

「点数」ばかりにとらわれるのもよくありませんが、点数にこだわりを持つことも大切です。

どんな問題が出てきても、〇点とる!と目標を決めて挑むようにしましょう。

 

 

 

1、2年生は、今週の土曜日が1学期最後の月例テストです。

期待していますので、張り切って挑んでください。

 

 (ivy 松村)

1学期、期末テストのラプソディ②

日野のある中学校の中1国語で出た問題は、ちょっと議論になるかもしれません。

 

文法問題で、主語を特定する問題が何問か出されました。

主語が省略されている場合には×を書き入れなさい、という指示がなされています。

 

その中のひとつに

 

「何だこの車!」

 

という文がありました。

 

後で生徒にきいたのですが、テレビCMのフレーズなのだそうです。

(私はテレビを全く見ないので、流行に疎いのです。)

作問された先生のユーモアがあらわれていると思います。

 

生徒は「×」を書き入れたのですが、正解は「車」だということです。

 

先生の説明の通り、この文は倒置文であると解釈できます。

 

そのうえで、「車」という名詞が主語の役割を果たすには、助詞が必要です。

もし、「車は」というように「は」が付けられているのであれば、これを主語であるとみなすことができます。

しかし、この文では、「車」が主語であることを示すべき助詞が省略されてしまっているので、明確に「車」が主語であるとは言い切れません。

 

必ず主語を書き入れなければならないとしたら「車」を指定するしかありませんが、「×」という選択肢がある以上、私もやはり「×」を選ぶと思います。

 

たとえば、この文の場合、「何だこの車の色は!」という原形があって、そのうちの「の色は」が省略されているととらえることもできます。

そうすると、「車」は主語であるとはいえなくなります。

 

 

日本語は、助詞という「機能語」の働きによって、名詞の「格」を決定する「膠着語」というタイプの言語です。

「格」とは、簡単にいえば、文の中での名詞の役割のことであり、主語も「格」の一種です。

 

日本語が助詞の存在によって主語を表示する言語であるということは、逆にいえば、助詞がなければ主語かどうかは判断できないということなのです。

 

もちろん、口語では、助詞は頻繁に省略され、その際には私たちは文脈で「格」を判断します。しかし、これは国語の文法問題なのですから、「厳密な文」が用いられなければならなかったのではないかと思います。

 

(ちょっと混乱させてしまうかもしれませんが、補足しておきます。「は」という助詞は、主語を示すことが多いので「格助詞」だと勘違いしやすいのですが、実は「副助詞」です。このあたりの説明は、知れば知るほど複雑になります。)

 

 

ちなみに、現代英語は「孤立語」というタイプの言語で、「語順」で格を示します。

そのため、語順を操作することができず、倒置を自由に行えません。

だから、英語の文法問題で「整序(並べ替え)問題」というものが成立するのですね。

 

(言語学などを学んだ人で、英語を「屈折語」だと教わった人もいると思いますが、その特性を考慮すると、現代英語は「孤立語」であるとみなすほかはありません。)

 

 

 

文法問題以外では、この中学の試験問題には良問が多くありました。

登場人物の心情を問う記述問題は核心を突くもので、しかも採点基準がしっかりとしていて信頼できるものでした。全体の作りは非常にていねいで、しっかりと生徒の学力を評価できるものになっていると思いました。

 

 

 

その他、日野の中学校の中1英語の問題で、「象形文字(ヒエログリフ)」「トンパ文字」「英漢字」を答えさせる問題が出ていました。教科書に出ていた内容なので、授業で説明しているのでしょう。多分、「サービス問題」なのだと思います。

 

別の中学では、「英語」のテストで、数ある外国語の中で「英語」を学ぶ意義を述べる記述問題が出されました。

 

 

八王子の中学校の中3英語では、受動態の文を含む3文で、日本文化を紹介させる英作文が出題されました。

当然、都立高校入試を想定されてのことでしょう。

 

一方で、そこまで難度が高くはありませんが、私立高校入試によく出てくる「空欄補充」や「整序」「同意文」なども出題されました。

 

作問をされた先生は、 かなり構成に気を使って作られていると思います。

 

 

 

あらためて、中学の先生方は、手間暇かけて試験問題を作っていらっしゃるのだなと感じました。

 

しかしまた、今回に限りませんが、定期テストの内容が、授業での説明と対応していないものもあって、一生懸命勉強した生徒がちょっとかわいそうに思うこともあります。

また、試験範囲の指示があいまいで、テスト勉強に支障が出た生徒もいます。

あるクラスだけ進度に遅れが出てしまい、解説もないままテストを受けなけばならないこともあります。

 

 

なかには、塾でテスト対策しても点数を取れない問題を作る、と宣言する先生もいらっしゃるようです。実際の問題を見ると、「それほど」ではなくてホッとしましたが、ちょっと考え方、見方を変えていただけると、うれしく思います。

塾で勉強を教わることは「ずる」ではありません。

大事なのは、本質的な学力を身につけた生徒に、正当な評価が与えられることです。

それこそが、公正な教育というものではないかと思います。

 

私は、塾は、学校の「敵」として存在するのではなく、学校の勉強を「補完」する役割を担っているのだと思っています。

一人の生徒が、「正統」な学力を身につけて成長していけるのであれば、塾で学ぼうと、親に教わろうと、通信教育で勉強しようと問題ないと思っています。

 

 

とはいうものの、教育に対する考え方や実践方法は、人によって千差万別ですから、なかなか大変です。だからこそ、定期テストの度に、さまざまな問題が生み出されるのでしょう。

 

 

 

「定期テスト対策」と一口に言いますが、中学の先生の指導方針によっては、教材会社の「ワーク」をやるだけでは対応できない場合もけっこうあります。塾の方でも、いろいろ試行錯誤が必要だと思っています。今後も、腰を据えて指導していきたいと思います。

 

 

生徒たちがどんな問題に挑み、何に直面し、何に困惑しているのか、やはり実際のテストを見なければわからないものですよね。

生徒が「どんな問題を正解し、どんな問題を間違えたのか」を知らないまま、ただ得点だけを聞き取って、一喜一憂することのないようにしたいですね。

 

 

(ivy 松村)

 

1学期、期末テストのラプソディ①

今回の1学期の期末試験でも、ユニークな出題がみられました。

特に、社会は先生方の「個性」が出やすい教科なのかもしれません。

 

 

日野のある中学の中1社会の問題。

 

「時差」の問題が出題されました。

「時差」は、通常中2で出題される内容です。実際、別のいくつかの中学校の2年生の問題に「時差」がでました。

中高一貫校であれば、中1で学習することもあるかと思いますが。

半信半疑で生徒に教えたのですが、そのまま出ていました。

しかも、日本と「西経」の時差を出す問題でした。

「西経」は、日付も変わるので、中2でも最初は理解が大変です。

私が教えた生徒は「時差」の問題は全部正解できたそうですが。

 

また、熱帯、乾燥帯、温帯、亜寒帯、寒帯の雨温図と、都市名(国名)を照応させる問題が出されたのですが、「完答」で配点が「8点」でした。

私だったら、それぞれ1点ずつにしたかもしれません。残り3点は、もう1問作るか、別の問題に振り分けたと思います。

 

 

別の日野の中1社会の問題では、「ジッグラト」を答えさせる問題が出ました。

ちょっとマイナーな出題でしたが、「いいところ」をついていると思います。

 

〈余談ですが、私はずっと『ジグラット』と発音していて、生徒たちはなんか変だと思っていたようです。生徒にも(ちょっと自慢して)伝えましたが、実は、昔「ジッグラト」を見に行ったことがあるのです。私が見たのはイランにあるもので、教科書のものとは違いますが。

現地の発音や英語の発音では『ジグラット』というのです。それがずっと頭の中に残っていたのです。

それで、本物を見て来たといってるくせに発音を間違えている変な人、状態になっていましたが、日本以外では、私の発音の方が通用するのです!(言い訳)

今度写真をお見せしましょう。〉

 

 

記述問題でも、なかなか鋭い問題が出ています。

中国の史書の記述によって、古代の日本の様子がわかることを答えさせる問題が出ました。

また、聖徳太子が小野妹子に持たせた親書に、隋の皇帝の煬帝が激怒した理由を述べさせる問題も出ています。

さらに、聖徳太子~天智天皇~天武天皇の時代を通して、天皇を中心とした律令国家の体制が整えられていったことを書かせる問題も出題されました。

 

ただ、この中学では、ちょっと気になる問題がありました。

大化の改新の年号が問われたのですが、これは、現在の歴史学の研究によれば、「646年」からはじまったと説明されています。

しかし、大化の改新を「645年」とする通説も、世間には根強く残っています。

あえて問題にしたのかもしれませんが、やはりちょっと混乱が起きかねない設問のように思いました。

 

 

八王子のある中学校の中2社会の問題は、相当の学力がなければ太刀打ちできない問題でした。

驚愕するレベルの内容です。

記述の量と内容が、ちょっと信じられないくらいのボリュームです。

 

・朝鮮通信使の目的を答えさせる記述問題。

・絵踏の目的を答えさせる記述問題。

・参勤交代の内容を答えさせる記述問題。

・武家諸法度で城の修理や新たな築城が制限された理由を述べる記述問題。

・江戸時代にオランダが交易を許可された理由を述べる記述問題。

・元禄文化の特徴を答えさせる記述問題。

・寛政の改革と天保の改革における帰郷政策の相違点を答えさせる記述問題。

・異国船打払令が緩和された理由を述べさせる記述問題。

・江戸ではおもに金、大阪ではおもに銀が流通していた理由を述べさせる記述問題。

・江戸時代の諸改革の中で、自分が良いと思うものと悪いと思うものを挙げさせ、その理由を答えさせる記述問題(配点:5点×2)。

 

これとは別に、選択問題が14問、語句筆記問題が21問あります。

 

この中学に通う生徒が「社会が苦手」とよく言っているのですが、何とかして克服させてあげたいと思っています。

 

 

八王子の別の中学の中3社会の問題は、なかなか重厚な作りでした。

 

ヨーロッパ諸国が、産業革命の後に帝国主義政策をとったことで、アジア・アフリカ地域にどのような影響がもたらされたのかを、50字程度で記述する問題が出されました。(原材料・市場・植民地という言葉を用いて)

 

整序問題では、

 

・蛮社の獄→安政の大獄→桜田門外の変→薩英戦争

・薩長同盟→大政奉還→王政復古の大号令→戊辰戦争

 

を、それぞれ時代順に並び替える問題が出されました。

生徒は苦戦していたようですが、作問の意図が明快な、良い問題だと思いました。

 

 

別の中学校では、毎回時事問題が何問か出されるのですが、その中に「個性的」な問題があったみたいです。

 

サッカー女子ワールドカップで、日本女子代表が破った相手国名を選ぶ問題でした。

(調べる気にもなれないので、いまだに知らないままです。)

また、「三菱重工の子会社」が開発した国産ジェット機の名前を答えさせる問題もありました。

 

 (ivy 松村)

 

印象深かった期末試験問題

現在、各中学校の1学期の期末試験の問題を確認中です。

まだ、目を通せていないものや回収できていないものもありますが、確認した中で、印象深いものがいくつかありました。

 

 

英語では、四中の2年の問題が印象的でした。

相当綿密に作りこまれています。率直に、感銘を受けました。

コンセプトも明快です。

「listening」、「grammar」、「reading」、「writing」の各技能を判定する問題を、バランスよく配分しています。

 

いつも、生徒がリスニングに苦戦していたのですが、今回は少し手ごたえがあったみたいです。

 

 

国語では、横山中の3年の問題が印象的でした。

何問か「個性的」な問題もありましたが、私立高校受験を想定していらっしゃるのかと思われる問題も見受けられました。

 

横山中は中間テストがなかったので、2年生の3学期の内容も試験範囲に含まれていました。

八王子市の中学は光村図書の教科書を使っていますが、2年生の教科書に掲載されている大岡信の「言葉の力」と、3年生の教科書に掲載されている森崎和江の「朝焼けの中で」をふまえて、「言葉と私」という題名の200字作文が出題されました。

はっとさせられるコンビネーションで、お見事だと感じ入りました。

 

公立中学の国語の試験で200字程度の作文の出題をよく見かけるようになりました。

当然、都立高校入試を想定されての作問だと思います。

作文の採点は非常に大変です。しかし、あえて作文を生徒に課されているのだと思います。

別の中学の2年生の問題にも200字の作文が出題されました。

 

 

社会では、平山中の1年の問題が印象的でした。

平山中は中間テストもありましたが、その内容も期末試験の範囲に含まれていたので、非常に広範なテスト勉強が求められました。

テストの構成は、基本的な問題と、理解度や学習量によって得点に差が出る問題とのバランスがうまくとれたものになっていると思いました。

 

あえて、租・庸・調などを記号問題に配して、語句筆記問題として「出挙」を出題されていました。これには、思わず唸らされました。

 

その他、鎌倉時代の二毛作、定期市に関する微細な知識が問われました。

平安京遷都の理由とその際の「改革」が問われています。

そして、「氏姓制度」を答える問題が出されました。

実は、これらの知識は、難関私立中学受験では、必ず押さえなければいけないものなのですが、公立中学の社会の教科書の内容からすると、やや高度な知識であるといえるかもしれません。(念のため述べておきますが、これらは「良問」だと思います。)

 

問題の構成や出題の形式なども、何か、非常に「しっくり」くるのですね。

僭越ながら、よく存じ上げている背景をお持ちなのかもしれないと思った次第でした。

 

 

 

時間をかけて、じっくり練り上げられた試験問題を作ってくださる先生に教えてもらえるのは、とても恵まれたことです。

 

次回はしっかり準備をして、高得点を目指そう!

 

 (ivy 松村)